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黒猫(かみ)

俺を追っていた黒い生き物がやっと追い付いたらしい。

「、、、白銀の王、、、!」

黒い生き物は光を向いて睨み吐き出すように言った。

黒猫(かみ)、、、」

王の側近が代わりに答える。

「アリ、、、スじゃない。奈保さんの身体で何してる」

黒い生き物は猫であった。チャシャ猫のような二足歩行ではなく。そこら辺にいるような猫であった。黒猫。それは「かみ」と呼ばれた。

「黒?」

「アリス、、、ごめんな」

黒猫は徐々に姿をかえていき、タキシード姿の男性へとなった。

「久しぶりにこの姿になったからな」背伸びをした。

黒猫(かみ)?」

「ふっ、」アリスの頭をくしゃくしゃと撫でると側近の側へ歩いた。

途中、直保の所へ行くと「ごめん」と一言。

「王に近付かないで頂きたい」

「折角、可愛い娘の身体を借りてるんだ。可愛いげのある話し方をしたらどうだ」

「私は王の側近で執事なので、可愛いげのある話し方など、、、」

「そうか、、、」

人へと姿をかえた黒猫(かみ)は側近に口づけをした。

「んーー!?」

「なっ、、、!」

「貴様ぁ、、、!」

黒猫(かみ)!?」

「ふっ、、、んっ、、、」

口づけを止めるとその離された口には何かがかまれていた。

黒猫(かみ)はかんだものを手のひらにおく。

「これは側近の魂だ。直保くん、呼び掛けてあげな。早くしないと側近よりも危ないのが入るからね」

「あ、、、はい!」

直保は目をつむり奈保を呼びかけた。

『奈保、、、奈保』

さっきよりも気配がはっきりしている。

『、、、保』

『、、、ただ、、、やす』

『奈保、戻っておいで』

「応えたか?」

「はい。答えました」

「そうか。今度はちゃんと側にいてあげるんだ」

『直保、、、!』

奈保の力強い答えと共に側近のいなくなった奈保の身体が動く。

「やった、、、!うごく」

奈保の身体から発せられた声はちゃんとした奈保の、奈保本人の言葉だった。

「奈保っ、、、!」

直保は思わず奈保の元へ駆け寄り抱き締める。

「直保、、、痛いよ、、、」

奈保は嬉しそうにしていた。

「痛いよ、、、」

段々と奈保を抱き締める腕の力が強くなっていくのを感じていた。


戻ってきたんだ、、、。直保が助けてくれた。


パコンッと森に音が響く。

「痛っ、、、!」

「奈保さんが苦しんでいるだろ。離してあげなさい」

音は黒猫(かみ)が直保をもので殴ったから出たものであった。

「あ、、、ごめん」

パッと手を離すと直保は奈保に謝ったが奈保は助けてくれたことに礼を言い「いつも頼ってごめんね」と小声で言った。


「助けてくれてありがとうございます」

直保と奈保は黒猫(かみ)に礼を言った。

黒猫(かみ)っ!」

アリスは黒猫(かみ)に駆け寄り「バカっ、、、!」と泣きはじめた。

「アリス、、、ごめんな」

「あの、、、」

直保は話したいことがあると言いたげに黒猫(かみ)を見た。

「直保くん、、、少し待ってて。アリスが落ち着くまで」

「直保、、、空気読もうよ」

奈保はため息をついた。


「ここにいちゃいけない」

運がぽつり言ったことに皆が警戒した。


白銀の王はニヤリと光の中で笑った。

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