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虹魔学院の紅と蒼  作者: なまこ
虹魔学院

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虹魔学院

虹魔学院(こうまがくいん)

虹魔学院——。

この世界の魔法は"色"によって分類され、色を持つ者だけがこの学院への入学を許される。


赤は炎系の魔法、青は水や氷系の魔法など、”色”によって使える魔法は限られており、それは才能であり、個性であり、運命でもあった。

そしてごく稀に、常識では測れない“異質な色”を持つ者も存在する。


そんな学院で湊蒼紫(みなとあおし)は淡々と学問に励んでいた。


■転入生・神崎紅莉(かんざきあかり)

朝の教室は、いつもと変わらない静けさに包まれていた。

蒼紫は席に座り、淡々と教科書を開いている。

玲奈(れいな)は文句を言いながらも蒼紫に絡み、(みお)は微笑みながらそれを眺め、夜宵(やよい)は窓の外を見つめ、土屋(つちや)はツッコミを入れる準備をしていた。

——その瞬間までは。


ガラッ。

教室の扉が開き、黒いローブを纏った担任教師・灰原迅はいばら じんが入ってくる。

灰原「席につけ。今日は転入生を紹介する」

その一言で、教室の空気がわずかにざわついた。


灰原「入れ」


扉の向こうから現れたのは——

桃色の髪をふわりと揺らし、太陽のような笑顔を浮かべた少女。

胸元が制服越しでも分かるほど豊かで、その存在だけで教室の空気が変わる。


少女「初めましてっ!神崎紅莉かんざきあかりです!今日からよろしくねっ!」

その瞬間、紅莉の瞳がきらりとハート型に光った。

桃色の魔力がふわりと広がり、教室全体を包み込む。紅莉は軽くウインクした。


たちまち男子たちの目に——

ぽんっ、とハートが浮かぶ。


「か、かわ……」

「天使……?」

「ウインクされた……俺に……?」

「結婚してください!!」

教室が一瞬で“桃色”に染まった。


一方、あからさまな誘惑に女子たちは


玲奈「……あんなあからさまな色仕掛けに落ちてんじゃないわよ!!」

(胸デカい……笑顔キラキラ……男子全員落ちてる……イラッ)


澪「……き、綺麗……」

(また……私より可愛い子が……)


夜宵「……騒がしい」

(男子を惑わせるタイプ……嫌い)


三人の空気が一気に重くなる。


そんな中、紅莉の魅了が効かない男が二人だけいた。

蒼紫「……よろしく」


紅莉は驚いたように目を丸くする。

(え……?魅了が……効いてない……?この人……誰……?)

紅莉の視線が蒼紫に吸い寄せられる。


そしてもう一人——


担任の灰原も微動だにしない。

灰原「……神崎。お前は湊の隣に座れ。」

紅莉「えっ……あ、はいっ……!」

男子「先生、強すぎ……」


紅莉「改めてよろしくね!湊くん!」

紅莉は挨拶と同時にウインクするが湊蒼紫は動じない。

蒼紫「……ああ」


■昼休み

昼休みの鐘が鳴ると同時に、一年A組の生徒たちは一斉に席を立ち、学院一階にある広い学食へと向かっていく。

蒼紫たち五人は、いつものように学食の隅の四人掛けテーブルを二つくっつけて座っていた。


玲奈「蒼紫、今日の実技テスト、絶対手加減しなさいよね」

蒼紫「……しない」

玲奈「はぁ!?」

澪「ふふ……今日もにぎやかだね……」

夜宵「……騒がしい」

土屋「お前ら、飯くらい静かに食えよ……」


そんな、いつも通りの昼休みだった。

——その瞬間までは。


「ねぇねぇ、ここ座ってもいい?」

桃色の声が、学食のざわめきの中でもはっきり聞こえた。

蒼紫たちが振り向くと、お盆を抱えた 神崎紅莉 が立っていた。


土屋「あ、紅莉ちゃん!? もちろんもちろん!」

蒼紫「俺は構わないけど、みんながよければ」

玲奈「転入して初日の子を追い出す程性格悪くないわよ」

澪「いいよ」

夜宵「……面倒なことになった」


紅莉はにこっと笑って、蒼紫の隣にちょこんと座った。

紅莉「改めて、よろしくね!湊くん!」

蒼紫「……ああ」

紅莉(やっぱり……この人だけ魅了が効かない……気になる……)


紅莉「せっかくだし、みんなのこと教えてほしいなっ!」

玲奈「……は?なんであんたに教えなきゃいけないのよ」

紅莉「えっ、仲良くしたいからだけど……?」

玲奈「っ……!」

(可愛い……いや違う!ムカつく!)


土屋「じゃ、じゃあ俺から!俺は土屋剛つちやたけし!土系の魔法が得意だ!よろしくな!」

紅莉「つっちーくん、よろしくね!」

土屋「つっちー!? かわ……いや、なんでもない!」

玲奈「調子乗んな」


玲奈「私は黄瀬玲奈きせれいな。黄色の魔法で身体強化系なら負けないわ。……よろしく。」

紅莉「玲奈ちゃん、かっこいい名前だね!」

玲奈「なっ……!?」

(褒められた……?いや、騙されない!)


澪「……翠川澪みどりかわみおです。緑色の魔法で風とか治癒系が得意です。よろしくね……」

紅莉「澪ちゃん、優しそうで癒される〜!」

澪「っ……あ、ありがとう……」

(嬉しい……でも……なんか複雑……)


夜宵「……紫条夜宵しじょうやよい

紫色の魔法使い、混沌の力を操る者。」

紅莉「夜宵ちゃん、綺麗な名前……!」

夜宵「……あなた、褒めすぎ」

(警戒……)


紅莉「じゃあ最後は湊くん!」

蒼紫「……湊蒼紫みなとあおし。色は青で水とか氷系が得意だ。よろしく。」


紅莉「私は神崎紅莉!赤色の魔法で、炎とか魅了が得意なんだ〜!」

玲奈「知ってるわよ……男子ほぼ全滅させたし」


紅莉「でも私の魅了が効かなかったのは灰原先生と湊くんがはじめてかも」

土屋「灰原先生に効かないのはなんとなく分かるけど、何で蒼紫にも効かないんだ?」


玲奈「コイツ鈍いのよ」

澪「……鈍感」

夜宵「人の心皆無」

蒼紫「……」

土屋「なんかひどい言われようだな」



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