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楔の日  作者: 赤裏大喜
79/152

第79話 「支配⑨」

第79話です!よろしくお願いします!


王我「義兄さん……」

王我「…………」


王我は迅がいる恵の家に来ていた。

そしてインターホンを押し扉の前で待つ

すぐに迅がドアを開け目が合う


迅「……王我か」

王我「義兄さん!なぜこんな所に!」

迅「お前には関係ない、帰ってくれ」


迅は紙に書いた落書きの一万円札を渡し帰るよう言う


王我(え?なんですかこれ………)

王我「字汚ねっ」

迅「多分お前心の声と言ってること逆だろ」

王我「義兄さん!帰ってきてください!」

迅「悪い、秘密にしてくれ」


迅は頭を下げる。これまで謝ったことなどなかった。だが惚れた女を守るために、共に生きるために頭を下げざるを得なかった。彼は本気なんだ


迅「頼む」

王我「義兄さん……………」

迅「みんなにだ………」

迅「頼む」

迅「王我…俺は………」

迅「白楽を降りる」

王我「!?」

王我「そんなことしたら………!!」

迅「悪いがもう決めた」

迅「降りることだけ伝えてくれ」

迅「頼んだ」

王我「……………」




ナレーション【それから迅は恵と平和に暮らした】

ナレーション【2人の間に子供が産まれ、"轟"と名付けられた】

ナレーション【"あの日"から2年が経過した頃…】



2年後、白楽グループ第一会議室にて


凱弦「…………」

会社員「そしてこちらは…」

凱弦「つまらん」

会社員「え…ですが社長……」

凱弦「口答えするな」

凱弦「お前は鼠だ」

凱弦「鼠が龍に刃向かえると思えるか?」

会社員「い、いえ…」

凱弦「ならば颯爽に去れ」

会社員「も…申し訳ありませんでした……」

凱弦(もうあれから2年か……)

凱弦「薔薇美、支度しろ」

薔薇美「どこへ?」

凱弦「息子の所へだ」




その日は平日で他の家族はいない。

迅、恵、轟の家族は3人だけで公園にいた。

轟は滑り台に登り1人で何度も何度も、上がって滑ってを繰り返している


迅「おい轟、危ないぞ」

轟「だいじょうぶ!」


【藤谷轟(1)】


迅「まったく…天真爛漫だな」


【藤谷迅(31)】


恵「いいじゃない」

恵「元気なのはいいこと」


【藤谷恵(27)】


迅「………」

恵「どうしたの?」

迅「俺はこの手を汚く染めた」

迅「俺は本当に…あいつを抱きしめていいのか?」

迅「父親で…いいのか……?」

恵「そんなの当たり前じゃん」

恵「轟の父親は迅だけ」

恵「それに例えばね、血が繋がってなくてもお互いがお互いを好きで、必要としてるなら家族でいいんだよ」

迅「…そうか」

迅「なら俺は父親でありたい」

迅「轟は絶対…俺の息子だ」

恵「息子だよ?」

恵「それに手が汚くなっちゃったんならさ、これからはたくさんの人を助ければいい!」

迅「助ける…か」

迅「医者か?」

恵「それいい!絶対いい!」

恵「なりなよ医者!」

恵「転職転職!」

迅「あ、ああ…やってみる」

恵「えらい!」

凱弦「邪魔するぞ」

迅「…………!!?」

迅「恵!!轟!!」

迅「親父!!なんで今更…………!」

凱弦「やはり放っておけん」

凱弦「馬鹿な息子が幸せに生きているのはな」

迅「恵、轟を連れて逃げろ」

恵「逃げろったって………」

迅「とにかく走れ!早くしろ!」

恵「絶対生きて帰って!」

綾騎「"猟櫑(りょうらい)"」


綾騎は恵と轟を糸で拘束する。轟は泣き叫び、その声が響く


綾騎「捕獲成功」

迅「綾騎…………!!」


迅が恵と轟に近づこうとすると横からすごい勢いの大きく白い炎が行き先を邪魔する


迅「く………っ」

迅「薔薇美……………」

薔薇美「馬鹿な兄様だ」

迅(まずい………今の俺に"開"の力は少ない……)

迅(明らかに全盛期より"雷擁"の力が下がってる………)

迅(切り抜けられるか?俺一人で……)

凱弦「貴様らは今日………」

凱弦「ここで死ぬ」

凱弦「腹立たしい………」

凱弦「スゥー……」

(まさか…………………………)

凱弦「"喝理(かつり)"」

迅「やめろ…」

迅「やめ…………」

迅「やめろ…………………!!!」


凱弦「"大将砲威天(だいしょうほういてん)"」


凱弦は両掌を迅、恵、轟に向ける。

恵は自分の力を奮い立たせ轟だけはなんとしても守ろうと庇う。

迅も2人の元へ向かうがすかさず今までの砲威天とは比べものにならない威力を放つ





土埃が舞い視界が悪い。それが明けると倒れているボロボロの迅を凱弦が静かに見つめる


凱弦「………」

凱弦「詫びろ、今なら助けてやる」

迅「恵……轟………」

迅「どこ…だ……」

轟「お…とうさ………」

迅「轟………!」

恵「……………」

迅「恵………」


迅は轟を抱きしめると恵も探し始め、そして見つけた。

恵は下半身がなくなっていて大量に出血している


迅「嘘……………だろ………………………」

迅(嘘だ……俺はやっと幸せを手に入れたのに…なんでこんな……………)

迅 (こんなことに……………)

迅(俺は…幸せになっちゃいけないのか……?)


その時突然共佑が現れ凱弦との間に立つ


共佑「…………」

凱弦「………貴様…なぜここに」

共佑「これはどうやら…最悪の状況のようだね」

共佑「また会おう、凱弦」

凱弦「待て」

共佑「"引離"!!」


共佑は術陣を展開して凱弦を吹き飛ばす。これは同極を使って反発させた効果によるものである


共佑「……………」

共佑「ひとまず運ぶ」

迅「お前……は………」

共佑「"宮上共佑"」

共佑「行こう」


共佑は3人を連れてどこかに飛んでゆく


凱弦「あの傷だ、いくらやつでも無理だろう」

薔薇美「……」

薔薇美「…兄様……」




共佑は人気のないような場所へと辿り着く。


共佑「………」

迅「…め…恵……しっかり…しろ………」

恵「迅……もうこれ……ダメだ…………」

迅「諦めんな…………!!」

迅「諦め…たら…死ぬ………」

迅「生きるん…だ……これからも…………一緒に……………」

恵「迅さん」

恵「轟を…守ってあげて……………」

迅「ああ……一緒に守るんだ」

恵「私……今日死んじゃうよ……」

恵「あーあ……轟の幼稚園の制服姿…見たかった……」

迅「ダメ…だ…死ぬな馬鹿野郎…………!!」

恵「大人…になったら…どんな子に……なるのかな……どんな…………子と…結婚して…どんな…幸せを掴む…のかな……」

恵「見て…いたかったなぁ……」

迅「諦めんな………!!!恵!!!」

恵「迅さん……愛してる………」

迅「俺もだ…愛してる………だから…………」


迅が最後の言葉を伝える前に恵は目を閉じる。息はなく何も動きがない。

彼女は静かに息を引き取った


迅「…………」

迅「……っ……………………」

最後までありがとうございました!!次回もよろしくお願いします!!

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