第77話 「支配⑦」
第77話です!よろしくお願いします!
迅「…………」
薔薇美「どうしたんです?兄様」
迅「いや、何も」
迅「………」
迅(逃げてもいい……か)
迅「…………」
凱弦「さて、やつの強さはわかった」
凱弦「果ての無い、底なしの力」
凱弦「こんなこと言いたくはないが、今の我らでは勝てん」
迅「だろうな」
綾騎「ええ」
迅【知らなかったんだ、まさかこれから…】
迅【あんなことになるなんて】
2人は遊園地で待ち合わせをしていた
迅は約束の時間より少し早く待っていて、恵は時間通りに来ている
迅「………」
恵「白楽さーん!」
迅「…藤谷」
恵「待ちましたか?」
迅「ああ」
恵「えー……」
恵「こういう時、"待ってないよ"って言うんですよ!?」
迅「…そうなのか」
迅「面倒だな、デートって」
恵「さっ!行きましょ!」
迅「ああ」
ナレーション【昨日、恵が迅を遊園地に誘った】
ナレーション【迅は偶然休暇だった為了承した】
恵「わぁー!人多!」
迅「こんなに多いのか」
迅「煩わしいな」
恵「ジェットコースター乗りたいです!」
迅「ああ」
2人は移動し、ジェットコースターへと乗る。迅は乗るのは初めてでしかも無表情のまま。恵は両手を上げ思い切り楽しんでいる
ジェットコースターはゴゴゴゴと風を切り走る
恵「わぁー!!!!!」
迅("雷擁"よりかは遅い……)
迅(だが、自分の力で走らないのは楽しいな)
2人は様々なアトラクションに乗り、次に乗ろうとしていた
恵「次はあれ乗りたいです!」
迅「ああ」
突然背後から大きい爆発音が鳴り響く
迅「?」
恵「何!?」
迅「…………!!」
迅「まさか……………」
恵「白楽さん!!逃げましょう!」
迅「藤谷、先に逃げろ」
恵「え!?迅さんはどこに……!!」
迅(いいぜ…正面から受けてやる)
迅「早くしろ!!」
迅「"雷擁"」
迅は術陣を展開し鳴った方向へと走り去る
恵「え……消えた……」
迅が爆発した方へ着くと悪魔喰らいの男がいた。どうやら自動販売機を爆発させたようだ。
悪魔喰らいの男「……」
迅「派手な登場だな、"悪魔喰らいの男"」
悪魔喰らいの男「ドイツで会った日本の契約者じゃねぇか」
迅「戯け、俺の気配に迫って来たんだろ」
悪魔喰らいの男「………」
迅を探すため恵が辺りをキョロキョロと見回していると突然頭上に迅が吹っ飛んでくる
恵「!!?」
恵「白楽さん!!?」
迅「っ……………」
迅「何してる藤谷…………!」
迅「逃げろ………!!!」
恵「白楽さん血が!!」
迅「こんなものどうだっていい!!」
迅「だから早く………!!」
恵「自分を大切にして!!!」
迅「!」
恵「白楽さん…自分を傷つけすぎ………」
迅「………」
迅「…とにかく逃げろ!必ず後で電話する!!」
恵「絶対ですよ」
迅「ああ、任せろ」
迅「振り返らず走れ!」
悪魔喰らいの男「女がいたのか……」
迅「構うな」
迅は突然集中し一呼吸置くと、覚悟の眼差しでこう唱える
迅「"開殿"」
ナレーション【"開殿"】
ナレーション【同名である悪魔細胞内蔵武装の"解伝"とは異なり、契約者の"開"に至った者だけが扱える代物である】
ナレーション【その能は、自身の"架空の領域"を創り出し術陣を最大限活用する】
迅と悪魔喰らいの男の周りだけ景色が代わる。そこはまるで地獄のようだ
迅「"奔れ、大雷"!!」
迅がそう口にすると雷が鳴り響き悪魔喰らいの男に落とされる
が、奴はその雷を喰ったのだ
悪魔喰らいの男「旨い」
迅「っ……………!?」
迅「なんでだ……」
迅「お前みたいな生物………存在が許されるのか……………?」
迅「お前は人間でも…悪魔でもない………」
迅「生きた"何か"だ………」
悪魔喰らいの男「俺は喰らう」
悪魔喰らいの男「悪魔も…人間も…」
悪魔喰らいの男「俺自身も……」
悪魔喰らいの男の傷だらけの口が裂けガバっと開く。
迅「何を…………」
悪魔喰らいの男「この世には、"喰らう者"と"喰われる者"がいる」
悪魔喰らいの男「そして前者は…」
悪魔喰らいの男「俺だけだ」
迅(まずい……………!!)
悪魔喰らいの男「"大神口"」
??『それは………まだ早い』
迅「!!!?」
迅(まさか…………!!)
迅(まずい……"あいつ"が言葉を発するだけで……苦しくなる……………!!)
悪魔喰らいの男「………あんたか」
悪魔喰らいの男「わーったよ」
悪魔喰らいの男「今回はこれで終いだ」
迅「はぁ…はぁ…はぁ…」
迅の呼吸が落ち着くと、開殿が閉じていく
迅「あんたは…………」
??『……………』
迅「まさか…現れるとは………』
迅「開闢の…悪魔………様…」
開闢の悪魔『………………』
開闢の悪魔『……モラクス』
迅「う……ッ!!!」
突然迅の胸の内で恐怖心と幸福と痛みが芽生える。
だがもちろんこれは迅の感情ではなく、迅の契約悪魔・モラクスの感情がダイレクトに伝わってきたのだ
迅「はぁ…!はぁ…!はぁ…!はぁ………!」
迅(ここから……離れなければ………!)
迅(必ず生きて帰る………!)
開闢の悪魔『周囲の状況を理解した上で、発動するか否か判断するのですよ』
悪魔喰らいの男「あい」
迅「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
開闢の悪魔『………』
ゆっくりと歩いて去ろうとする迅を見ると指を上げる。すると突然迅の背中に斜めの切り傷のようなものが入る
迅「うが…………ッ!!!」
迅(意識が……)
開闢の悪魔『……………』
迅はその痛みに卒倒する
目を覚ますとそこは自宅のソファーの上だった
そこには凱弦がおり険しい顔をこちらに向けている。
迅「……」
迅「……………ん」
迅「……ここは」
凱弦「…貴様」
迅「………親父」
最後までありがとうございました!次回もよろしくお願いします!




