第76話 「支配⑥」
第76話です!よろしくお願いします!
雷擁を使ってやってきた迅は一瞬でたどり着く。そして中へと入ると恵が笑顔で迎え入れる。その笑顔は太陽のようで、自身の影が特に濃く感じる
恵「いらっしゃいませー!」
恵「あれー!?あなたは!」
迅「予約した白楽です」
恵「あー!あなたが!」
恵は迅に予約していたパンを笑顔で渡す
恵「どうぞ!白楽迅さん!」
迅「………ありがとう」
恵「どこか行くんですか?」
迅「出張で海外に」
恵「へー!どこへ?」
迅「……ドイツ」
恵「いいなぁー!」
迅「………」
恵「あ、お急ぎでしたか?」
迅「…まぁ」
恵「すみません」
恵「頑張ってくださいね!出張!」
迅「はい」
迅は外へ出ると、擁を使い瞬時に高速移動を始める
迅「"雷擁"」
ドイツ、ベルリンにて
4人は合流し到着していた。だが綾騎は旅行気分で来ているらしく、呑気にドイツ国旗の色をしたT-シャツを着ている
凱弦「さぁ、手分けして探すぞ」
迅「ああ」
薔薇美「はい」
綾騎「見つけたら随時連絡しましょう」
凱弦「………」
迅「わかってる」
薔薇美「いちいち言うな、当たり前のことを」
綾騎「はい、すみません」
綾騎以外の3人は術陣を展開する。
その気迫は凄まじく、とてつもなく大きい
迅「"雷擁"」
薔薇美「"裁獄・深業"」
凱弦「"暮時"」
ナレーション【白楽家の三強】
ナレーション【この3人が集まれば】
ナレーション【"神"と呼ぶことが出来る】
迅「あとは待つだけだ」
迅「とりあ……」
その瞬間、何者かが迅の顔を一瞬で掴み地面に叩きつけられる
3人「!!?」
薔薇美「兄様!」
迅「………」
??「契約者か………」
迅「お前が"悪魔喰らいの男"か」
??「……?」
??「…あー」
悪魔喰らいの男「そう呼ばれてたっけ…」
【悪魔喰らいの男】
凱弦「…………」
悪魔喰らいの男「4人もいるのか……」
悪魔喰らいの男「それに"開"が2人……」
悪魔喰らいの男「高級食材だァァァ!!!」
凱弦「フッ」
凱弦「来た甲斐があったなァ……」
迅「"雷擁"オオ!!!」
迅を含めた4人はなんとか悪魔喰らいの男から逃げることができた。だが一筋縄ではいかなかったようだ
迅「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
迅 (なんだったんだ……あれは…………)
凱弦「はぁ…はぁ…正直思っていなかった」
凱弦「全員生き残れるとは………」
薔薇美と綾騎は気絶している
迅「あんな被害……報道されるな……」
凱弦「速やかに退散するぞ」
凱弦「日本に戻る」
数日後、迅はドイツから帰国し真っ先にパン屋へとやってきた。迅は傷だらけで痣だらけだ
恵「いらっしゃいま……」
恵「え!?白楽さん!?」
迅「………」
恵「どうしたんですかその怪我……!!」
迅「いや…別に……」
恵「ちゃんと治療しなきゃダメですよ…!」
迅「いや…平気……」
恵「平気じゃない!ちょっと来てください!」
恵「店長!ちょっとレジお願いします!」
店長「あいよ〜」
恵によって裏に通され、救急箱を開ける。
すると消毒とガーゼ、それに絆創膏を用意し迅の傷を治療する。
恵「どうしてそんな怪我を……」
迅「…何も無い」
恵「パン屋の店員には話せないことですか?」
迅「………ああ」
恵「そっかぁ」
迅「……」
恵「人って弱いですよね」
恵「イジメをする人だって、人を否定したくて、自分を肯定したくて」
恵「みんな自分が大切」
恵「自分を大切に出来ない人は、誰かを大切にすることは出来ない」
恵「自分に甘く、優しくしなきゃ」
恵「誰かに…何かに支配されてても、自分には甘くしなくちゃ」
恵「昔…私の死んだ父がよく絵本を読み聞かせてくれたんです」
恵「主人公の名前は吾郎、渋いでしょ?」
恵「親にずっと従っていたけど、逃げて幸せになったんです」
恵「今までは、"自分が悪いんだ"と言い聞かせて傷つけていたけど、考え方を変えたんです」
恵「自分に優しく、人に優しく」
恵「自分で自分を傷つけちゃダメ」
恵「かと言って、誰かを傷つけるのもダメ」
恵「自分のやりたいことをして、幸せになる」
迅「……幸せになんかなれない」
迅「逃げられない、この人生からは」
恵「じゃあ1回死にましょう!」
迅「……は?」
恵「すみません…言い方が」
恵「逃げてもいいんですよ」
恵「あなたがそう望むなら」
迅「……………」
迅「俺帰ります」
迅「治療は感謝する」
恵「何かあったら電話してください」
恵「私の番号です」
迅は店を後にした。だがその顔には微笑みが見える。
恵の言葉が迅にとっての救いだったのだ
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