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楔の日  作者: 赤裏大喜
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第60話 「復讐の扉」

第60話です!よろしくお願いします!!!


共志郎(………僕は………一体……………)

共志郎(ここから…逃げなきゃ………)

共志郎「……死んだ方がいいのかな」

共志郎(いや決めただろ)

共志郎(悪魔を滅ぼす)

共志郎(仕方ない犠牲だ……)

共志郎(仕方ない……)


波奈「境」


共志郎(仕方………ない…………)


波奈「呑むぞ」


共志郎「……………………」

共志郎(命だ)

共志郎(仕方ないなんてない…………)

共志郎(波奈さん…絶対悪魔を滅ぼします)

共志郎「…………」


境は波奈の言葉を思い出しながらその場から消える




強く風が吹く。自宅アパートの屋根の上で自殺を図ろうとしていた。


凪奈「お姉ちゃん…今逝くよ」

凪奈「………」


落ちようとした凪奈の頭には、波奈の最後の言葉が浮かぶ。そしてその場には境共志郎がいた、つまり凪奈は境が波奈を殺したと思うようになったのだ。

その結論に至った彼女は落ちようとする足を止める


凪奈「……いや」

凪奈「…お姉ちゃん……」

凪奈「あの人が…やったんでしょ……?」

凪奈「境共志郎………」

凪奈「待ってろ……殺してやる……………」

悪魔『グゥゥゥ………』


すると突然悪魔が凪奈の横に現れる。その悪魔は凪奈の怨念に釣られたのか、不思議そうに見つめる


凪奈「悪魔………」

凪奈「…ねぇ」

凪奈「私と契約してよ」


悪魔と契約する際、両者は精神の世界へと連れ出される。そこはまるで何者かの腹の中のように見える。


悪魔((いいだろう………))

悪魔((問う…何が目的だ……))

凪奈((お姉ちゃんを殺した境共志郎を殺す))

悪魔((俺の名は"ベリト"))

ベリト((お前にこの術陣を貸してやる……))

ベリト(("改倶練限(かいぐれんけん)"))

ベリト((俺はお前の中へと沈む……………))


現世に戻り、凪奈は契約者となったことで術陣を手にした。彼女は結んでいた髪を解き、覚悟と怒りの眼差しで遠くを見つめる


凪奈「……」

凪奈「…これで殺せる」

凪奈「待ってろ…境共志郎……」

凪奈「償わせてやる」




白楽との戦争の2日後、吾郎が営む藤谷クリニックにて悪魔狩りたちは集まっていた


圭大「轟の親父」

吾郎「なんだクソピアス」

吾郎「吾郎な」

圭大「人間を悪魔に戻すことは出来んのか」

吾郎「………………方法はある」

圭大「あるのか!?」

吾郎「ああ…奴らが勝手に真世界の発動を中断するか…いやこれはないな」

吾郎「もう一つは…いや…」

吾郎「…不可能だ」

圭大「教えてくれ」

吾郎「………神を殺す」

圭大「…?」

吾郎「悪魔を創った神」

吾郎「悪魔の祖」

吾郎「"開闢(かいびゃく)悪魔(あくま)"」

圭大「白楽凱弦(あのジジイ)も同じことを言ってたような……」

吾郎「開闢の悪魔を倒せば悪魔になった人間は人間に戻り、悪魔は滅びる」

吾郎「だが神を殺すなんて……」

圭大「できる」

圭大「なんであんたが諦めてんだ」

吾郎「………」

圭大「日本を救うぞ」

吾郎「生意気だな」

吾郎「来い、悪魔狩りだ」

圭大「いや…どれが人間か悪魔かわかんねぇんだぞ」

吾郎「俺は見抜ける」

吾郎「行くぞ」

吾郎「轟、外出てくる」

轟「大丈夫かよ父さん!」

吾郎「平気だ」

轟「………」

芽衣花「平気だよ轟くん」

芽衣花「あの人は"契約者の五本の指"に入るからね」

轟「五本の指………?」

芽衣花「そう」

芽衣花「白楽グループが今まで出会った契約者で統計した最強の契約者たち」

芽衣花「"純白(じゅんぱく)"白楽凱弦」

芽衣花「"半端者(はんぱもの)"サウス」

芽衣花「"醜獣(しゅうじゅう)"楠真理美(くすのきまりみ)

芽衣花「"白光(びゃっこう)"白楽迅」

芽衣花「だね」

轟「ん?これじゃ4本じゃないすか」

芽衣花「もう1人は既に死んじゃってね」

芽衣花「2年前に」

轟「なんて人すか?」

芽衣花「"夜神(やじん)"」

芽衣花「原田将太(はらだしょうた)

轟「原田将太…………」

芽衣花「私は直接会った事ないけど、爺…白楽凱弦が言ってたんだけど、彼は正に……」

芽衣花「頂点」




吾郎と圭大は外に出た。そこは普通の街のように見えるが悪魔が蔓延る魔境と化していた


吾郎「いた、悪魔だ」

圭大「………」

圭大「本当に見抜けるんだろうな」

圭大「もし間違えたら…ただじゃ…済まない……」

吾郎「大丈夫だ」

吾郎「俺の"天授陣"があればな」

吾郎「いた、アイツだ」

吾郎「あのウロウロしたやつだ」

圭大「……………」

吾郎「心配するな、ほら行ってこい!」

圭大「っ……」

悪魔『ゥゥゥゥ………』

悪魔『ガァァァァァ!!!!!!』


悪魔がこちらに向かって走ってくると、圭大はすかさず刃を出現させ悪魔の腕を断ち切る


悪魔『グアアッ!!!!』

圭大「………!」


圭大は悶え苦しむ悪魔を見て、波奈のことを思い出してしまう。人間が悪魔になる、そんな恐ろしいことを思い出してしまったのだ

すると圭大は動けなくなり躊躇する


圭大「っ……………」


圭大が固まってると、悪魔に蹴り飛ばされてしまう


圭大「がはっっ!!!!」


圭大は蹴り飛ばされ地面に転がる


吾郎「あのバカッ」


吾郎が圭大の様子に気づくと、すかさず悪魔を塵と化し、圭大の元へ駆け寄り胸ぐらを掴む


吾郎「おい」

吾郎「おいピアス!!」

圭大「……」

吾郎「なぁ」

吾郎「お前本当に戦う気あんのか」

吾郎「何やってんだ!!!」

吾郎「死にたいのか!!!!」

圭大「オレ……は…………」

吾郎「何ビビってんだ」

吾郎「お前戦うって決めたんじゃないのか」

圭大「戦うさ……」

吾郎「言葉だけなのか!!?お前は!!!」

吾郎「やれ!!戦うしかないんだ!!!」

吾郎「行くぞ!!他の悪魔を探す!!」

圭大「………」

圭大(そうだ…何ビビってる……)

圭大(受け入れるんだろ)



2人は次の現場へと移動し物陰に隠れながら様子を伺う


圭大「………」

吾郎「あれだ」

吾郎「躊躇するな」

圭大「あ、ああ……」

圭大「…オレが戦う事で救われる命があるなら…戦ってやる………」


圭大は走り出し悪魔に向かって一直線に走る


悪魔『ガァァァァァ!!!!!!』

圭大「っ……」

吾郎「…………………………」


圭大は悪魔を見てまた躊躇してその場に踏みとどまる。だが自分の顔を殴り鼻血を出す。すると圭大の眼差しが変わり覚悟が伝わる


圭大「……………」

悪魔『グオオオオオオオ!!!!!!!!』 


圭大は静かに、だが確実に力強く剣を握った

悪魔が目の前までやってきたその瞬間、圭大は冷静に悪魔の核を一突きで破壊した

悪魔は塵と化し圭大は一息つく。


悪魔『ガッ………』


圭大「フゥ……」

吾郎「やったな」

圭大「……まぁな」


圭大は少し微笑む。どこか吹っ切れた様子だ

最後までありがとうございました!!!

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