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楔の日  作者: 赤裏大喜
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第59話 「叫び」

第59話です!よろしくお願いします!!


吾郎はみんなを連れて一瞬にして藤谷クリニックである自宅へ戻る


圭大「………」

轟「あれ…家だ……」

吾郎「はぁ…はぁ…はぁ…」

轟「父さん!」

吾郎「平気だ、久しぶりだからな」

轟「父さんは一体………」

芽衣花「花姫……」


芽衣花は涙ぐみながら花姫を強く、でも優しく抱きしめる


芽衣花「よかった………!本当に………!」

花姫「お姉様…お姉ちゃん………」


花姫は初めて人に抱いてもらった。それは初めての体験でとても暖かく心地よかったようだ。

花姫も安心して気が抜け、目に涙が浮かぶ


満月「よかったよかった」

鈴響「目的達成だな」

鈴響「あれ、波奈さんは?」

圭大「…………」

鈴響「圭?」

圭大「その刀なんだよ」

鈴響「あーこれ?パクった」

吾郎「それ……」

吾郎「"数珠丸恒次"じゃないか」

鈴響「おお知ってんすか」

吾郎「まぁな」

吾郎「今の日本は危ない」

吾郎「日本人口の約7割が悪魔となっているはずだ」

吾郎「まさかこんなに早くやっちまうとは…」

芽衣花「……」

芽衣花「あなたは…白楽迅なんですか?」

花姫「!?」

吾郎「……………昔な」

花姫「えっえっえっ!?本人ですか!?」


花姫は小さく飛び跳ねながら吾郎に近づく。その目は今までの花姫とは想像できないキラキラとした希望に満ちた目だ


吾郎「…あ、ああ……」

花姫「私あなたに憧れてたんです!」

吾郎「…お前も天授陣を授かったんだな」

花姫「………は、はい……」

吾郎「俺も同じだ」

花姫、芽衣花「え?」

吾郎「"恵身(けいしん)"」

吾郎「それが俺に堕とされた天授陣だ」

花姫「私と…同じ………」

吾郎「改めて、白楽迅(はくらじん)

吾郎「今は"藤谷吾郎"って名前になったがな」

芽衣花「白楽芽衣花です」

花姫「白楽花姫です」

吾郎「芽衣花…あーお前なら17年前に会ったな」

吾郎「小っちゃかったが」

吾郎「そうか……薔薇美は…母親は元気か?あと父親もな」

芽衣花「はい」

芽衣花「…まぁ、元気ですね」

吾郎「王我は?」

芽衣花「…よく…わかんないです………」

吾郎「…ほう」

吾郎「あ、轟!!」

轟「どうした?」

吾郎「芽衣花、花姫紹介する」

吾郎「俺の息子の轟だ」

芽衣花「えっ!?轟くんって迅さんの息子なの!?」

轟「え?迅って誰?」

吾郎「俺」

轟「父さん迅なのか?」

吾郎「吾郎だ」

轟「轟だ」

吾郎「芽衣花と花姫は轟と従兄弟って事になるな」

花姫「……従兄弟………………」


花姫はどこか嬉しそうだ。


吾郎「そうだお前ら」

吾郎「何か食いたいものはないか?」

芽衣花「ほら!花姫!」

花姫「え、えと……」

満月「私きつねうどん!」

鈴響「牛丼!」

圭大「もつ鍋」


圭大はスマホをいじりながらもリクエストする。


頼漢「…………韓国のり…」


頼漢は寝ながら喋っているようだ。よほど韓国海苔が食べたいらしい


轟「牛の骨髄食ってみたいな」

花姫「もんじゃ!!!」

芽衣花「もんじゃ!」

吾郎「もんじゃだな」




同日、夜。

圭大は、ベランダに出て外を眺めていた

満月は圭大に気付き自分も外に出て近づく


圭大「………」

満月「れっちに言えないこと?」

圭大「…まぁな」

満月「………波奈(はっち)のことかな」

圭大「……あ、ああ………」

満月「…………死んだの?」

圭大「……………………」

満月「…そっ…かぁ………」

満月「でも、それだけじゃなさそうだね」

圭大「波奈は"真世界"に巻き込まれて悪魔になった」

圭大「そしてそれを……それ…を………」

圭大「……境が………やっちまったんだ……………」

満月「…………」

圭大「止められなかった……………」

圭大「オレが…もう少しだけ速ければ…………!」

圭大「…そしてそれを…波奈の妹に見られた……」

圭大「境が…波奈をやっちまった瞬間を………」

満月「………………」

満月「…けっち」

満月「戦うってことは、犠牲も出るってこと」

満月「この世界は思ったよりしんどいよ」

満月「何かを得るには何かを失わなきゃいけない」

満月「ブツブツ交換みたいな?」

圭大「……オレが戦ったら…毎回人が死ぬ」

圭大「やっぱりオレは…戦いなんて………」

満月「けっち」

満月「けっちが戦ってくれたおかげで皆は今ここにいる、私も含めてね」

満月「必要だよ、けっちは」

圭大「……」

満月「戦うって決めたんでしょ?」

圭大「………ああ」

圭大「悪ぃ」

圭大「もう逃げない」

圭大「受け入れる」


圭大は静かに涙を流す。その涙は逃げるという選択肢を洗い流すように綺麗に、ゆっくりと落ちていく


最後までありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!!

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