第49話 「天啓 -牙城-④」
第49話です!どうぞ!!!
地下闘技場に、血がこびりつく。死体や恐怖も。
まるで戦争のようだ
俊樹(えっぐ……!こんなん戦争じゃん!!)
俊樹(こんなのに巻き込まれたら絶対死ぬ!!)
俊樹(無理無理無理戦いたくない!!)
俊樹は観客席で隠れながら涙を浮かぶてそう思っていた
綾騎「俊樹?」
俊樹「ひっ!!」
綾騎「何しているんだい?こんなところで」
俊樹「りょ、綾騎さんこそ何を………」
綾騎「私はー………」
綾騎「準備さ」
俊樹「まさか……もう"真世界"を発動する気っすか………!?」
綾騎「うん」
俊樹「!?」
綾騎「俊樹も来なさい、一緒に"真世界"を開こう」
俊樹「は、はい………!」
2人はどこかに向かって歩いていく
凱弦が境と対峙している。だが凱弦は何かを思ってニヤリと笑った
凱弦(もう少しだ……もう少しでようやく実現する………)
共志郎『何笑ってるんだ……』
共志郎『命の場だぞ!!』
共志郎『今ここで!!勝つか!負けるか!』
共志郎『生きるか死ぬかを決めるんだぞ!!!?』
凱弦「決まっているだろう、我の勝利だ」
共志郎『ジジイ………!!』
圭大(あいつら……早すぎる………!!)
圭大(…違う……オレが遅いんだ……)
圭大(何とかして追いつかなきゃな……)
圭大(斬るか………!)
剣を強く握りしめ、時間の歪みを斬ろうとする。だがビクともしない
圭大「………」
圭大(無理か………)
圭大は左手で右手の袖を握る
圭大「…決めたんだ」
圭大「今日で全て受け入れる」
圭大「過去を…未来を……」
圭大「だから全部乗せる!!!」
圭大「未来のために…………!!!」
圭大の雰囲気が変わり、気迫のようなものを感じる
その時、亮平と雨音が自分を呼ぶ声を思い出していた。その思い出を刃に乗せる。
亮平「圭大!」
雨音「神代くん!」
圭大「…ありがとう」
圭大は剣を振り下ろす。すると歪んだ時は斬られ、動けるようになる
凱弦「!」
凱弦「貴様……」
圭大「2人で楽しくやってんじゃねーよ………!」
共志郎『…………』
その時圭大は刃を鞭状に変化させ、凱弦の腕に叩きつけるが、凱弦は微動だにしていない
凱弦はすかさず圭大の時を遅めるが、一瞬にして斬られてしまう
凱弦「チッ…」
凱弦(慣れたな……)
共志郎『………』
境は走り出し、凱弦の体を蹴る。だが凱弦は吹き飛ぶどころか無傷のようだ
凱弦「………………」
共志郎(だいぶ効いただろう……)
圭大「……」
凱弦は右手の人差し指と中指を立て印を作る
凱弦「"返式"」
凱弦「"天尽巧来式"」
圭大(またか………!!)
凱弦「さぁ、見せてやろう」
境は力が抜けて膝をついてしまう
凱弦「貴様の"力の年齢"を下げた」
凱弦「その体を支えることもままならない」
共志郎『く………っ」
境は徐々に楔が解けてしまう
凱弦「貴様も直に無くなる」
圭大「……」
圭大は冷めた顔で呆然と立っている。剣を肌に当てているようだ
凱弦(…無くならない………)
凱弦「!?」
凱弦("絶魈"を自身の肌に当てて"時"をそのままに留めているのか………!!)
凱弦(中々……)
凱弦「だが長くは持たない!!」
凱弦は瞬時に圭大の前へと移動し、腹を蹴る
圭大「う………っ!!」
共志郎「く……っ」
共志郎(力が入らない………!!)
共志郎(術陣も…上手く使えない…………)
凱弦「我は神に最も近い」
凱弦「何故ならば」
凱弦「我は神の悪魔と契約した契約者」
圭大、共志郎「!」
凱弦「"悪魔の祖"……」
凱弦「"開闢の悪魔"」
凱弦「我は開闢の力を手にしている」
最後までありがとうございました!
「ちなみに」
天尽巧来式
釣霊縛式
などの能力は、契約の力の視点を変えること、つまりひっくり返すことで使える。それを"返式"と言います。能力の応用や効果の視点を変えたい時に使います。これは棲与契約も遠与契約も関係なく使えます!技名の最後に式が付いてるのが特徴です。
次回もよろしくお願いします!!




