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楔の日  作者: 赤裏大喜
34/66

第34話 「教え」

第34話です!よろしくお願いします!


俊樹「…うっす………!」

俊樹(ギャャャ!!!怖ェ!!)

宗治「夜俊さん、頼む」

夜俊「"胞詰(ほうきつ)"」


夜俊は自身の爪から悪魔を宗治の目の前に出現させる


宗治「………」

宗治「"(くっ)しろ"」

宗治「"魔籠化鎧(まろうげがい)"」


宗治がそう言い悪魔に触れると、悪魔の形が変わっていきハンマーの形に成る。


俊樹(宗治さんの"魔籠化鎧(まろうげがい)"……)

俊樹(悪魔を武器にする能力……)


ハンマーを引きづりながらゆっくりと俊樹に近づいていく。

そして宗治は俊樹の間合いへと入り仕掛けられる


俊樹(間合い入った!)

俊樹「"棘天零(おどろてんれい)"!」

宗治「……」


俊樹がそう言うと宗治の足場から1本の大きな氷柱が勢いよく突き出るが、宗治は難なく躱す


俊樹「!?」

俊樹(反応速度パない!!棲与契約えぐすぎ………!!!)

宗治「……」


俊樹の目の前へと来るとハンマーを思い切り振りかざすが、俊樹に氷柱でガードされてしまう


俊樹「っ…」


宗治は一度距離を取り、ハンマーだったものを弓へと形状変化させていく

矢を引き、俊樹に向けて勢いよく放つ。普通の弓矢とは比べものにならないスピードだ


俊樹「ガチか………ッ!!」


ピタッ!その時宗治の矢はその場に止まる。

夜俊の悪魔を操作する術陣"底吠(ていべい)"によって止められたのだ。宗治の悪魔を武器にするという術陣は、夜俊の持つ術陣には敵わないのだ


夜俊「そこまで」

宗治「………」

俊樹(負けた……)

夜俊「勝者!白楽宗治!」

宗治「………」


宗治は突然早歩きで真っ直ぐに俊樹の元へ駆け寄り、俊樹のは頬を殴る


俊樹「!?」

俊樹「…宗治…さん…………?」

宗治「お前さっき…諦めてただろ………」

俊樹「え?」

宗治「俺が矢を放った瞬間!!お前は術陣を展開しなかった!諦めたからだ!!」

宗治「お前は諦めたんだ!!勝ちを!」

俊樹「………」

宗治「そんなんじゃ、いつまで経ってもクソ野郎だぞ」

俊樹「………………」


ナレーション【白楽宗治は】

ナレーション【怠惰である】


会場から出ていく宗治と、入っていく薔薇美がすれ違いざまに会話する。


薔薇美「宗治、偶にはいい事言うじゃないか」

宗治「うるせぇよ」

薔薇美「…餓鬼」

夜俊「さぁ、続けさせて頂く」

夜俊「東!!白楽薔薇美(はくらばらみ)!!」

薔薇美「……」

夜俊「西!!白楽芽衣花(はくらめいか)!!」

芽衣花(お母さん強すぎなんだよなぁ)


芽衣花は不安そうにそう思っていると、薔薇美が真っ直ぐ見つめてくる


薔薇美「芽衣花、娘とて容赦しないぞ」

芽衣花「もちろん………!」

夜俊「始め!!!」


開始の合図が出た瞬間、芽衣花は瞬時に弓矢を完成させる。


芽衣花「"釣霊縛式(ちょうれいばくしき)"……」

芽衣花「"()せ"!!」


すぐに矢を放つが、その矢が薔薇美の出す炎によって即座に焼かれてしまう


芽衣花(お母さんの術陣………"裁獄(さいごく)深業(みわざ)")

芽衣花(炎を発火し、それを操る術……)

芽衣花(気は一切緩められない………!!)

芽衣花「"(つい)"………!」


芽衣花は走って距離を取りながら左手で人差し指と小指を立て、エネルギー態の矢を薔薇美に放つ

だが一歩も動いていない薔薇美は炎を壁にして余裕そうに塞いでしまう


薔薇美「……」

薔薇美「芽衣花、お前は契約の力を過信しすぎだ」

芽衣花「…」

薔薇美「頼りすぎるな、その過信が自身に危険を与える」

芽衣花「わかった、ありがとう」

薔薇美「だが、この術は強すぎた」

薔薇美「魅せてやる」


両手から白い炎を発火させる。その熱量だけで一気に芽衣花は不安になった。


薔薇美「"裁獄(さいごく)深業(みわざ)"!!!」


最後までありがとうございました!

薔薇美の容姿はとても美しく、40代とは思えないしまるで女優さんのようです。全部白い髪にセンターで分けていてポニーテール。まつ毛が白くて目が黒いです。

次回もよろしくお願いします!

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