第31話 「鈴の音が響く」
これより第2章「天啓編」!始まります!!
どうぞ!!!
圭大の家のリビングにて、食事中に突然叔母が話しかける。
圭大の叔母さん「あんたが引きこもってから2週間ぐらいするけど、散歩ぐらいしてくれば?」
圭大「……散歩か」
圭大「わかった」
圭大が返事をすると、叔母は嬉しそうに微笑んで見送る
1人で住宅街を下を向きながら歩いている。
圭大「………」
圭大(オレは一体何をやってんだ……)
圭大(亮平では飽き足らず、雨音も……)
圭大 (なんでだ………なんでオレはいつも………)
圭大(奪ってばかりなんだ)
そう思っていて、ふと上を向くと偶然歩いていた鈴響と目が合う
鈴響「あ」
圭大「………」
鈴響と目が合った圭大は、瞬時に方向を変え走って逃げていく。鈴響も走って追いかける
鈴響「ちょっ」
鈴響「おい!!」
圭大(やめてくれ鈴響……)
圭大 (オレはもう…ダメなんだよ)
鈴響が圭大の左腕を掴み止める
圭大「っ…」
鈴響「逃げんなよ!」
圭大「離せよ!」
鈴響「離さねぇよ!」
圭大「っ…」
鈴響「皇さんは殺された」
鈴響「でもお前言ってたろ!!」
鈴響「戦えない誰かの代わりに戦うって!!」
圭大「…じゃあ見てきただろ」
圭大「その結果が!!今なんだよ!!!」
圭大「誰かの代わりなんて…そんなバカみてぇな思想を持ったのがいけなかったんだ……」
鈴響「俺は死なない」
鈴響は一切表情を変えずに真っ直ぐに圭大を見た。だが圭大は鈴響と目を合わせることが出来ずにいる
圭大「そう言って雨音は殺された!!!」
圭大「あいつ…涙を流しながら死んでた……」
圭大「苦しめられながら死んだんだ……」
圭大「言葉だけじゃ…何も証明出来ねぇよ……」
鈴響「……圭」
圭大が背を向けてそう言うと、鈴響は静かに掴んでいた腕を離した。
圭大「もう構うなよ!!!」
圭大「…もう…オレを苦しめんな………」
鈴響「…………わかった」
鈴響「…待ってるからな」
圭大のすぐ横を通り過ぎ、背を向けて去っていく
圭大はその場に止まって下を向きながら思う
圭大 (そうだ、それでいい)
圭大(もう振り返らずに進んでくれ)
圭大(オレはもう…戦えない……戦いたくない)
圭大を背に、前を向いて歩き続けていく鈴響。
鈴響(圭、待ってるぞ)
鈴響(俺だって悲しい、止まってしまいたい)
鈴響(でも、後戻りは出来ない)
鈴響(もう進んじまったんだよ、俺たちは)
鈴響(お前を信じる)
鈴響(それまでは任せろ)
白楽家にある自分の部屋で、ベッドに寝転んで何か考え事をしている芽衣花。
芽衣花「…………花姫」
最後までありがとうございました!
次回もどんどん出してくのでよろしくお願いします!




