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楔の日  作者: 赤裏大喜
21/65

第21話 「矢vs圭大①」

第21話です!

ぜひお楽しみください!

白楽グループの会社内にて、長く上品な廊下を歩く2人。


綾騎「全国チェーン1,000店舗突破しました」

凱弦「よし、順調だな」

綾騎「我々の目的も目前です」

夜俊「ようやくここまで辿り着いた……」

凱弦「いいやこれからだ」

凱弦「我々の世界を作り出す」



花姫は高校の正門に背中を付け、芽衣花の迎えを待っている。


花姫「はぁ…」

花姫「………」

花姫(疲れるなぁ…この人生……)


そう考えていると高級車で迎えに来た芽衣花。彼女は助手席の窓を開け花姫に話しかける。


芽衣花「花姫!」

花姫「お姉様……」

芽衣花「おかえり〜」

花姫(お姉様は優しくしてくれる)

花姫(私の唯一の味方……だといいけど)


花姫は助手席に乗り、扉を閉める。

芽衣花は速度を上げて発進する


芽衣花「あ、あいつ…」

花姫「?」


芽衣花が前方を見ると圭大と雨音が歩いている。


芽衣花「お爺様と戦って逃げられたって聞いたけど……」

芽衣花「意外とピンピンしてるわね」

芽衣花「このまま轢き殺してやろうかしら」

花姫「…捕まっちゃいます」

芽衣花「それもそーね」

圭大「あいつ……」

雨音「どうしました?」


そう言うと圭大は車で去る芽衣花たちを走って追いかける。


雨音「ちょっ、神代くん!?」


圭大「おい待て!そこの車!!」

芽衣花「?」

芽衣花「ゲッ、追ってきてる」

花姫「どうせ追いつけませんよ」

芽衣花「確かに」


だが次の瞬間、花姫が座っている助手席の窓がコンコンと鳴る。見ると圭大が並走してたのだ


花姫、芽衣花「!」

圭大「止まれ!」

花姫(え?嘘……)

芽衣花(契約してない人間があそこまで速く………)

圭大「おいあんた!あんたのその目!!何か感じたぞ!恐ろしい何かを!!とんでもない力を!!」

芽衣花「花姫、窓開けて」

花姫「…はい」

芽衣花「"(つい)"」


花姫が窓を開けると、芽衣花は左手の人差し指と小指を立て、弓の形を作る。

するとその立てた指の間に青い稲妻のようなエネルギーが出現する


圭大「!」

芽衣花「"()せ"」


芽衣花がそう言い放つと弓が圭大に向かうが、圭大は直前で並走を辞め、ギリギリで避けることができた


圭大「う………っ!!」

芽衣花「邪魔者はこれで消えたね!」

花姫「……」


圭大はすかさず刃を出現させ、戦闘の構えを取る


圭大「おい待て!!」


先程芽衣花が放った矢が圭大の元に向かってくる


圭大(くっそ……!)


刃で矢を弾くが、その矢は落ちることなく変わらず圭大の元に向かう


圭大「うぅっ!!」

圭大 (ここは……)

圭大(逃げるしか!!!)

圭大(ずっと追ってくるな……)

圭大 (なんだこのスイッチ……)


圭大の持つプラズマ状の剣の持ち手にはスイッチがあった。圭大は気になりそのスイッチを押すと、刃がベロンと垂れる。


圭大「?」

圭大(鞭か………!!)


圭大は鞭状になった刃を向かってくる矢に放ち、矢に巻きつける。

巻きつけると矢を地面に叩きつけ、矢は破壊される。



運転中の芽衣花は矢が破壊されたことに気づく。芽衣花は放った矢の状況が伝わるからだ


芽衣花「あ」

芽衣花「私の矢が破壊された」

花姫(あの人…壊したんだ……凄いな)

芽衣花「面白くなってきたァーっ!!」


ブゥン!芽衣花はテンション任せにアクセルを踏み込む。明らかに速度制限を超えている。

だが近くの物陰に警察が隠れてその様子を見ている。



最後までありがとうございました!

楽しんでいただけましたでしょうか?

次回もお楽しみに!

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