第20話 「角が折れる」
第20話です!よろしくお願いします!
轟「君らうち来いよ!」
圭大「誰が行くか!」
轟「悪魔について…教えてやると言っても?」
圭大「?」
轟に案内された圭大たち。そこは藤谷クリニックという内科だった。
轟「ここだ」
雨音「藤谷クリニック………」
突然鈴響のスマホに非通知の電話がかかってくる。鈴響は身に覚えがないらしく疑問に思いながら出る。
鈴響「もしもし」
出たのは満月だった。鈴響に電話したつもりではなさそうだ
満月《あれ?れっちー……?》
鈴響「え?なんで俺の電話番号…教えてましたっけ?」
満月《あれ?けっちから貰った電話番号にかけたんだけど………》
鈴響「え?」
圭大「…………」
鈴響「え?」
雨音「???」
雨音のスマホにも電話がかかってくる。それは母親からのものだった。
雨音「あ、お母さん……」
雨音「私今日は帰ります」
轟「そうか!気をつけてな!」
鈴響「用事?」
雨音「そんな所です」
圭大「じゃあな、気をつけて帰れよ」
雨音「ありがとう、神代くん」
雨音「それじゃあまた」
圭大「…」
玄関のドアを開ける轟。すると中には轟の父親がいた。
轟「父さんただいまー」
吾郎「ああ、おかえり」
【藤谷吾郎(46)】
鈴響「お邪魔しまーす」
圭大「…」
吾郎「友達か?」
轟「友達」
吾郎「あんまうるさくすんなよ」
轟「なんか飲むか?」
鈴響「じゃあなんか貰おうかな」
轟「先に行っててくれ!上行って真正面の部屋だ」
鈴響「おけおけ」
圭大と鈴響は2階へと上がり、轟の部屋に入る。そこにはテレビやベッド、オシャレな小物も置いてある。2人は床へと座り雑談する
鈴響「よし」
圭大「…鈴響」
鈴響「?」
圭大「雨音って…親となんかあんのか?」
鈴響「んー…さぁな」
鈴響「でもあんま聞かねぇ方がいいだろ家庭のことは」
鈴響「なんかあったのか?」
圭大「いや…さっきの雨音…何か様子がおかしかったような………」
鈴響「疲れてたんじゃね?そりゃそーだろ」
鈴響「あんな怖い思いしたんだ」
圭大「………」
轟が部屋へと入り、お茶を差し出す。そのお茶を机の上に置いた。
轟「とりあえずお茶な」
轟が突然テレビを付ける。
ニュースキャスター《昨夜未明、埼玉県さいたま市の公園で原因不明の爆発が起こりました》
圭大「原因不明……」
轟「悪魔かもな」
ニュースキャスター《爆発地の中心で、黒く焦げた遺体が発見されました》
ニュースキャスター《DNAを調べたところ、大学生である境共志郎さん(21)ということが判明いたしました》
圭大「…………は?」
鈴響「え…あの人って………」
轟「なんだ、知り合いか?」
鈴響「あ…ああ……」
鈴響「悪魔に変身できる悪魔狩りだ…」
轟「悪魔に変身………?」
圭大「死んだのか………?」
鈴響「そうらしい……」
その時圭大は前に境に言われたことを思い出していた。
共志郎「安心してほしい」
共志郎「僕が悪魔を滅ぼす」
そう思い出した圭大は突然叫ぶ。自分を助けてくれた彼が死んでしまったことに絶望したのだ
圭大「くそおおおお!!!」
鈴響「おい圭…他人の家……」
圭大「く………っ」
轟「いいや大丈夫」
轟「好きに叫んでくれて構わな…」
突然扉が勢いよく開く。開けたのは怒っている吾郎だった
吾郎「コラ誰だァ!うるせぇぞ!」
轟「親父!今は許してくれ…」
吾郎「他人の家で騒ぎまくって…どっちだ?」
吾郎「お前だな?ピアス」
圭大「………」
吾郎「騒ぐんなら出てけよ」
圭大「……わかった」
吾郎「敬語ォ!」
鈴響「お、お邪魔しました」
圭大「………」
吾郎「全く……」
吾郎は自分の目の前でハエを見つけ、瞬時に手に取る。
轟「親父………」
吾郎「お前も出歩いてばっかじゃなくて、勉強しろよな」
轟「あ、ああ……」
藤谷クリニックの外へ出て、歩きながら会話する2人。
鈴響「平気か?圭……」
圭大「…ああ」
圭大「オレは世界から悪魔を滅ぼす」
圭大「それがあいつの目的だ」
圭大「あいつの意思は、オレが受け継ぐ」
圭大は覚悟の眼差しで前へ向く。
最後までありがとうございました!楽しんでいただけましたでしょうか?
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