第18話 「白い食卓」
久しぶりの投稿です!
第18話!お楽しみください!
轟と対峙する圭大、鈴響、雨音。3人は轟を不思議そうに見つめる。轟も同様に圭大たちを見つめる。
圭大「……?」
轟「?」
轟「お前たち!!ここは危険だ!」
轟「ここら辺には怪物がいるんだ」
圭大「オレ達も悪魔を殺しに来たんだよ」
圭大「お前も悪魔狩りか?」
轟「そうかそうか!お前たちも正義の味方か!」
轟「俺は藤谷轟!」
【藤谷轟(17) 高校2年生】
轟「友達にならないか!?」
そう言うと握手を求めるように手を差し出す、だが圭大はそっぽを向き即答した。
圭大「ならん」
轟「早すぎてる」
白楽家の住んでいる豪邸は、かなり上品だ。だがその豪邸の中でも一つの部屋だけ異質だった、花姫の部屋だ。彼女の部屋はとても女子高生とは言い難く、窓もなく、あるのはベッドと学校の教科書、勉強机のみ。あまりにも殺風景だ
花姫(あの学ない人…なんだったんだろう…)
花姫(なんか変な人だったなー)
花姫(自由そうな人だった)
花姫(自由っていいな)
そう思っていると突然、部屋のドアをノックされ扉を開けられる。実母である薔薇美が呼んでいるようだ。
花姫「はい」
薔薇美「花姫、夕飯だ」
花姫「今行きます」
美味しそうな食材と高級な食器が大きな食卓に並ぶ。その食卓に座るのは白楽家の者たちだ。普通の食事の風景にも見えるが、どことなく異様な雰囲気が漂う。
王我「お義父さん、あの高校生はなんだったんでしょうか」
【白楽王我(47)】
王我「茶髪の」
凱弦「神代とか呼ばれてたな」
凱弦「ヤツが一瞬、戦争の星座に見えた」
一同「?」
王我「本当ですか?戦争の星座はもう存在しないはずですが」
凱弦(気の所為か……?)
薔薇美「私は黒角を殺す」
【白楽薔薇美(46)】
薔薇美「よろしいですか?父様」
王我「薔薇、食事中にはしたないよ」
薔薇美「………」
芽衣花「父さんの言う通りだよ」
【白楽芽衣花(20)】
芽衣花「宗治、お菓子食べるの辞めなよ」
宗治「無理」
【白楽宗治(18)】
芽衣花「花姫、美味しい?」
花姫「はい」
芽衣花「よかった」
凱弦「宗治、食事中に菓子は控えろ」
芽衣花「ほら、爺様もそう言ってるんだから」
宗治「…………」
宗治「…はい」
凱弦「全く、菓子ばかり食いおって」
凱弦「そんな物を食ってばかりじゃ完璧な肉体を手に入れられないぞ」
宗治「……すみません」
下を向いて食べる手が止まる花姫。その様子に薔薇美が気づき心配そうに聞く
薔薇美「どうした、花姫」
花姫「い、いえ…」
薔薇美「腹でも痛いか?」
花姫「大丈夫です」
薔薇美「…そうか、それならいいが」
王我「芽衣花、これからは花姫の送り迎え、行ってもらってもいいかな?」
芽衣花「もちろん、私もそのつもりだったし〜」
芽衣花「可愛い可愛い妹を守るためなら本望」
凱弦「芽衣花、良い心構えだ」
芽衣花「ありがとうございます!爺様!」
花姫「………」
誰もおらず、寝静まっている深夜。誰もいない公園で一際目立つ、そして鮮明に聞こえる悪魔の咀嚼音。その様子を静かに見ていた境は、怒りと同時に呆れていた
共志郎「………」
静かにゆっくりと人間の部位を食べ始める。まるでそれは肉にかぶりつくライオンのような迫力がある。
悪魔『グゥゥ……』
共志郎「悪魔……」
悪魔『人間かァ……』
悪魔『デザートはお前で決まりだ』
共志郎(あぁ……今も知らない所で人が悪魔に食われてる………)
共志郎(あの人ももう…既に……)
共志郎(もう嫌だ……)
共志郎(波奈さんや凪奈さんみたいに…人生をめちゃくちゃにされた人…原田みたいに…終わりにされた人………)
境は下を向き立ち尽くす。
共志郎「もう…いい加減にしてくれよ………」
悪魔『ははははは!!!』
共志郎「くっそおおおおお!!!!!」
そう叫ぶと境は、自分の力を思い切り噴き出すように悪魔を消滅させる。悪魔を殺したことを確認した境は、すぐに進み始めた
共志郎「…急がなきゃ……」
最後までありがとうございました!
花姫は本当にJKかってくらいの部屋ですね笑
次回もよろしくお願いします!




