第125話 「楔の日 "白楽凱弦"」
第125話です!よろしくお願いします!
時は51年前に遡る。
とある大学で居眠りをしている青年がいる。
若き日の凱弦だ
【楠凱弦(20)】
凱弦「……」
??「楠くん…楠くん…」
凱弦「……」
??「ちょっと起きて…!」
凱弦「ん…」
凱弦「あれ…俺…」
??「寝てたんだよ?楠くん」
凱弦「なんか今…長い夢を見ていた気がする…」
教師「それはそうだ」
凱弦「?」
教師「お前はテスト中、居眠りしてたからな」
凱弦「あ…そうですか…」
一同「……」
凱弦「……」
凱弦「…テスト!!」
一同 (バカ)
凱弦「なんで起こしてくれなかったんですか!!」
教師「テストなのになんで寝てるんですか?」
凱弦「……」
教師「はい終了、回収」
凱弦「あちょっ!」
凱弦「っ〜」
凱弦「あんた!」
??「え?」
凱弦「さっきはありがとう、その…バレないように起こそうとしてくれたろ」
??「いや全然!」
??「ただ目障りなだけ、テスト中に寝てる人」
凱弦「そ、そうか…」
??「じゃあね」
凱弦「名前は!」
??「無理」
ナレーション【そこから凱弦は、ただ彼女の名前を聞く為だけに様々なアプローチを行った】
凱弦「名前を教えてくれ!」
??「無理」
凱弦「名前だ!」
??「無!理!」
凱弦「名前を!」
??「無理だってば!!」
凱弦「名前を教えてくれ!」
??「……無理!」
凱弦「頼む教えてくれ!」
??「……ハァ」
健子「"中山健子"」
凱弦「そうか!ありがとう!」
凱弦「中山健子、あの時は俺を起こそうとしてくれてありがとう」
凱弦「それじゃあな!」
健子「う、うん…」
その日の放課後
凱弦「……」
健子(また寝てる…)
健子「ち、ちょっと」
凱弦「…」
健子「ちょっと!」
凱弦「…え?」
健子「楠!感謝で終わらせる気!?」
凱弦「感謝?あー…」
凱弦「…飯…行くか?」
健子「それっ!」
ナレーション【2人は交流を続けていく内、互いに惹かれていき、やがて婚約に至る】
零弦「兄さんおめでとう!」
凱弦「ありがとうな、零弦」
2人は夜、明日のデートのために電話をしていた
凱弦《ああ、そうしようか》
健子《じゃああの歩道橋で待ち合わせだね》
凱弦《それじゃあまた明日な》
健子《うん!また》
翌日、待ち合わせの時間。
健子は先に到着していた
健子(凱弦遅いな…)
凱弦(まずい完全に遅刻だ……!)
凱弦(昂ってよく寝付けなかった……!)
健子(早く会いたいな)
フードの男「あの…」
健子「はい?」
フードの男「道を聞きたいんですが…」
健子「あ、はい…あのどこへ?」
フードの男「本屋はありませんか」
健子「あっ、それならあっちの方…」
健子が本屋の方へ指差したその瞬間、腹に猛烈な痛みを感じる
健子「……あれ…え?」
健子が自分の腹に目を移すと、ナイフが刺さっていることに気づく
健子「え…なにこれ…痛い…」
フードの男はナイフを腹から抜く
健子「…は…っ」
倒れた健子に容赦なく、犯人は馬乗りになってナイフを胸に突き刺す
フードの男「や、やった!初めて人を殺した!!さぁ俺を逮捕してみろ!こここ殺してくれ!!」
階段のすぐ近くで行われたため、ナイフを抜いたその瞬間、健子は血に塗れながら階段を転がり落ちてしまう
健子「………」
健子(今日…いい天気だったのに…凱弦と一緒に…たくさん歩きたかったな……)
健子(残念…だなぁ……)
健子(もう…会えない……)
凱弦が待ち合わせ場所に着くと救急車と群衆が見える
凱弦(救急車?)
凱弦(何だ?囲まれてる…)
凱弦「?」
女性1「可哀想にねぇ…通り魔みたいよ」
女性2「まだ若いのにねぇ…」
女性1「デートの約束でもあったのかしらねぇ…」
凱弦「まさか…………」
救急隊員「どいてくださーい、通りまーす」
担架の上に血塗れの健子が乗っている
凱弦「ぁぁぁああああああ!!!!!」
一同「!?」
女性1「な…なに……?」
凱弦「健子…っ……健子…………っっ!!!!」
凱弦「なんで…なんでだ……健子……!!!?」
凱弦「今日は一緒に…」
健子《私……》
健子《桜の木の下を一緒に歩きたい》
凱弦「一緒に…桜の木の下を歩こうって……」
凱弦「ああああああ!!!!!」
救急隊員「もうあなたも乗ってください!」
凱弦「うぅっ…ううっ……」
ナレーション【その日、中山健子は死んだ】
ナレーション【そして、"白楽"が生まれようとしていた】
最後までありがとうございました!次回もよろしくお願いします!




