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平定吸血鬼方略

作者: 稗田阿求

平定吸血鬼方略前編

前言

 この書は現在の幻想郷における基本的なルールであるスペルカードルールの原案「命名決闘法案」作成の契機となった吸血鬼異変について、その経緯及びこの異変が大問題となった背景を述べ、2度とこのような事態を招かないために定められたスペルカードルールを巡る議論の過程を述べたものである。

 私稗田阿求は幻想郷の歴史を編纂する者として現在の幻想郷を規定するスペルカードルールの成立過程を書き留めるよう八雲紫と摩多羅隠岐奈から謹んで旨を受けこの書を編纂する。

巻1博麗大結界の成立

 現在の幻想郷で用いられる第〇〇季という暦は博麗大結界の成立年を基準としている。博麗大結界は外の世界が明治と元号を改めて以降、急速に衰退した妖怪の力を維持するために作り出された結界で、大結界成立以前から居住していた人間と妖怪を包摂して現在の幻想郷が成立した。大結界の原理は大結界の外でその存在が忘れられるほど、結界のなかでの力が強化されるというものであり、妖怪たちの存在の消滅を危惧した賢者八雲紫によって作られたとされる(求聞史紀:51)。明治10年1月1日の八雲紫から各妖怪及び人間代表への書簡には


  明治10年1月1日、私八雲紫は近年の妖怪の力の減退を憂慮し、結界の力によって幻想郷を隔離することを検討している。この結界の仕組みは結界の外側で存在が忘れられるほど結界内での妖力が強化されるというものである。これについてこの書を受けた人は意見を上奏せよ。


当時妖怪らの間では賛否両論の議論があったことが確認できる。例えば、

巻2 大結界成立以後の状況

 大結界が成立して以来妖怪の存在は安定化することとなった。そのため、妖怪が人間を襲い、人間は妖怪を恐れるという人間と妖怪の関係は必ずしも必要なくなり、妖怪の力は急速に弱まっていった。


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