表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/41

後談】精霊たちの騒めき(6)

まだヴィクトル視点。



「火山島に行く…」

グラントリーがポツリと溢す。


暗い。


コイツこんなに暗かったか?

記憶の中の彼は、明るい人好きしそうな好青年だった。冒険者としては心配になる程のお人好しだった。

黙ってエミルの荷物を猫ババした事で、認識が揺らいだが、第一印象から感じたものは何も変わっていないようだった。


「行きたくなさそうですね?」

エミルが心配そうに、グラントリーの横に移動して、手を握ってる。

恋愛感情云々は無いのは分かっている。

素で心配してるだけなんだが…。

あなたはマイペース過ぎる。相手の様子も見てやってくれ。


「顔赤い。熱ある? 道具あるし、何か作ろうか? ポーション幾つか持ってきてるよ」

見てはいるが、『そこじゃないんだ』と言いたい。言ったら面倒な画しか見えないので放置の方向でいる事にした。

目の前の茶器を手を伸ばす。平常心…。


「だ、大丈夫です。ーーー離れて下さい」

「そう?」

斜め掛けの鞄の中からポーションを掴み出してるエミルは、キョトンとしながら、戻してる。

私の隣りに戻って座る。


そのポーションいつ入れた? 結構な数だな。


「ドラゴンのところに……嫁に行くかもしれない。俺、嫌だから、断りに行く。前の時にちゃんと断ったのに、『来い』って訳が分からない。返しに来いって事かもって、キースが言うし…」


「ドラゴンの嫁?」

思わず聞き返してしまった。

傍観者で居ようと決めていたのに。あくまでもエミルの手助けのポジションでいたかったが。


ドラゴンが気に入った人族を攫っていくのは、今はお伽話だ。

大昔はちょくちょく問題が起きてたのは文献に残るのみ。

絶対数が少なくなったドラゴンが棲む国はあの火山島。


「ドラゴンダンジョンの攻略で、ラスボスの火竜に求婚された。あっ、勝負は手加減されてないよ?

ドラゴンが負けたって偉そうに言ってたし。ちゃんとダンジョンが勝敗を判定してくれたし」


「「へー」」

並んだ私たちは揃って変な反応をしてしまった。

各々頭の中が忙しくて、外への反応が希薄だった。


そこに『荷物』を持ったキースが戻ってきた事で、話を分かりよく纏めて伝えてくれた。


ーーーー要するに、

1年ほど前にドラゴンダンジョンの管轄のギルドにグラントリー宛の手紙が届いたのが始まりだったらしい。


その頃、グラントリーはギルドに全く出入りしていなかったので、周り回って、登録したギルドに届けられ、やっと手元に来たのが、つい1ヶ月ほど前。

火竜からの手紙だった。

そこには『来い』の一言。


考えられるのは、求婚と鱗の事。

話が纏まり、鱗を返そうとなったらしい。

2枚はココにあったが1枚の行方が分からない。

グラントリーに何とか思い出して貰ってる時に、王太子殿下から手紙が来て、思い出したと顛末である。


荷物の存在は『隠匿の布』が隠してて、キースは把握できてなかったらしい。こちらが引く程の猛然の謝罪だった。

苦労が垣間見えた……。


ーーーー

なるほどね。


周りがどんよりしてる中、呑気にエミルの声がした。

「『来い』って言うんだから、行ったらいいのでは? 手ぶらでもいいんじゃないかなぁ。僕、ドラゴンに会ってみたいッ」

喋りながら段々とはしゃぎ始めた。

ドラゴンのところ辺りで、目がキラキラし出した。


「ドラゴン怖いって前に…」

グラントリーが呆然としている。


『フフ〜ン。新生エミルはちょっと逞しくなってるんだよ、グランくん』なんて事を言ってやりたいが、これは私のだけのにしておこう。

後で、手紙に書くけどね。


「んー、ヌシさまと一緒にいたからなぁ。大丈夫になった。それに『来い』なんてフレンドリーな感じじゃん。ね?」


こっちに振らないで欲しい。

みんな注目しないでくれ。

「そうだな」

頷くしかないじゃないか。


エミルは、鼻歌を歌いそうにふわふわと楽しそうだ。

エミルの事はなるべく全肯定してやりたい。

確かに、エミルが言うように裏も悪意も何もなくストレートな気がする。

ただ来て欲しいだけなような…。


エミルは横で、キースさんから受け取ったリュックを背負ったりして、中身を見ていた。

中から布を出す。


「コレすごいんだよ」

不意に布が広がった。

消えた。

エミルの存在、気配が消えた。布が広がったと思ったのに、布もどこだ?!


「凄い…」

言葉を発したのはキースだった。


「リーが被った時は存在が分かったのに、全く分かりません。布だって。存在が薄っすらとしか」


「あっ、ちょっと加減間違えたかな。これぐらいでどお?」

エミルが魔法の強度を変えたらしい。

面白い魔法を使うな。

エミルが魔法を使うのを初めて見た。


「露店の時と同じぐらいですね」

グラントリーは、懐かしそうにしている。


「それでも注目してやっと、そこに居るにが判る程度ですよ」

キースがエミルの周りをぐるぐる回ってる。


「それが『幻の露店』の正体ですか」

ぼやっと私は呟いていた。

「そう!」

ひょっこり顔を出した。得意気だ。

「またしようかなぁ」


「その話は帰ってからね」


グラントリーとエミルと私の3人でドラゴンに会う為に火山島に向かった。





解決編へ。


続きが気になる方ブックマークは如何でしょう?


感想や星やいいねを頂けたら嬉しいです。


ブックマークしてくれるとテンション上がって、編集スピード上がっちゃう(^∇^)


感想欄の↓下の方にスタンプや匿名でメッセージ送れるの設置してあるので、使ってみて下さい(๑╹ω╹๑ )


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

感想欄はログインしなくても書き込めます。
いいねや星や感想が欲しいんですけど。
↓匿名でメッセージなど送れます。↓

▶︎恥ずかしがり屋さんはココをポチッ◀︎


感想、ご意見、お待ちしております。スタンプのみの足跡もOK。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ