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後談】精霊たちの騒めき(4)

前半エミル視点、後半ヴィクトル視点です。

よろしくお願いします。



「ドラゴンの鱗には興味ある?」


茶器を落としそうになった。

なったけど!

高そうな茶器と高そうな敷物を汚す訳にはいかないと頑張った。


「ドラゴン?」

久々に聞いた単語。


温泉にヴィクトルさまを誘ってるから、あの火山島に行く事になるだろうと思っていたけど。

ドラゴンの話題だったらその時だろうと勝手に思っていたから、完全に油断していた。


「そう、ドラゴン。もう……少し…したら、届くんじゃないかなぁってね。薬の材料とかになる?」


「武器とか防具の材料がメジャーですけど…試してみたいですね」

ちょっと歯切れの悪い殿下に素直に答える。


「そうか、そうか。来たら教えるよ」

揉み手の殿下は楽しそうにしている。


「実を言うと、どうしようかと思ってたんだよね。内容は分かんないんだけど、少しずつこっちに向かってるんだよ。何だか焦らされてる感じが、こう…なんというか、ワクワクしてきてね。誰かとこの焦ったい感覚を共有したかったんだ。あー、コレ、ヴィーには内緒ね」


殿下は内緒がお好きなようだ。

もしかすると内緒は内緒にしなくてもいいのかも…。違ったら怖いのでしないけど。


そばで熱い風がそよっと吹いた。

びっくりした。


「只今、戻りました」


「えー〜ーーーッ、は、や、いぃィィ」

殿下が、嫌そうに嘯いて、クッキーを齧ってる。


「エミル、何もされてないですか?」

森の匂いがするヴィクトルさまが抱きついてくる。

そういえば、オアシスでは一緒にいれる時は、膝の上か常に身体のどこかが触れてた。

ここでもしなくても…。

久々に気恥ずかしい気分を味わってしまった。


「楽しいお茶会だったよ。ね? 殿下」

気恥ずかしいのを何とかしたくて、必要以上にフレンドリーになってしまった!


「仲良くなってるぅぅ」

ヴィクトルさまが嘆いてる。

困りました。近くにある頭を撫でる。


殿下を見れば不敬は不問のようで、腹を抱えて笑ってる。


「面白いものを見せて貰った。また来てよ、エミル」


サムズアップの殿下。

フレンドリー過ぎないですか???

いいのだろうか?


恐る恐るサムズアップを返す……。


ニッコリの殿下に正解だったと胸を撫で下ろした。


帰ろうとしたら、「エミル、彼を少し借りるね。」とヴィクトルさまが連れて行かれた。

仕方がないので、ソファに座り直して、支度をする。


大判の正方形の布を頭からすっぽり被り巻く。

砂漠の国では男も女も巻き方は色々だが普通のファッション。

髪とか気にする事はなく過ごせて日差しを緩和してくれる便利アイテム。気に入ってるのです。



++++



殿下に腕を掴まれると、隣の仮眠室に連れ込まれた。恋人なら嬉しい行動なんですが、悪友では全然嬉しくない。


狭くはないんだが、なんとも言えない気まずい空気などなんのそので、殿下は私の耳に口を寄せて話し始めた。


「彼は自分にあまり興味がないだけだ。

周りにも興味が無いかもと思ったら、世の中は好きなようだね。特に動植物が好きなんだね。

光が強くなれば闇が深く濃くなるが、お前が死なない限り大丈夫だ。

だから、死ぬな。

死ぬのは彼を見送ってからにしてくれ。もし死ぬ事があったら彼も連れていって欲しい。

国の為、否、世界の為に。

抑えの印を考える。入れ墨を提案されたが、お前も考えてくれ。

それから、思いっきりがいいのは……あれだ。性格だから仕方がない。以上ッ」


怒涛の言葉に、暫く頭で反芻して、頷いた。

私がいない間に彼を分析しててくれたらしい。


要は私が死ななければいいんだな。

ん?

ーーーセイカク?

ん?

性格なの???

あのスパッととか、性格なの?!!!

なんと!

よく、よく視てないと……よく…。色々と危ない気がする。


部屋を出ると、ソファで帰り支度を終わらせた彼がうつらうつらしながら待っていた。

遠出は初めてだったな。人とこうして過ごすのも。

温泉に行こうと言われてるが、中々実現しない。

そっと抱き上げると、寝ぼけてるのか、すりっとくっついてくる。クンと重くなる。本格的に眠りに入ったらしい。可愛いなぁ…。


「お前、愛されてるのな」

殿下がポツリと言った。

「お前たちの想いが光を大きくしてるのだろう。愛ってヤツだな。羨ましい…」

エミルの顔を覗き込んでくる。

あまり見せたくない。


今恥ずかしい台詞を聞いたような……。何と?

ーーーえ?


「え?! えー?!!!」

声が出てしまった。

今日は色々驚かされる。キャパオーバーだ。


「んー」

腕の中で身動ぐ。慌てて口を噤むが、口元が緩む…。


「ニヤけるな」

殿下がついっと離れた。


愛されてるのか……という事は、あの頃から?

ニヤけるだろうよ!!!!!


「魔石は…あと1つぐらいかな? 頑張って探すか。じゃ、仕事に戻るよ」


殿下が出ていった。


あとひとつ。

私には、精霊を見たり感じたり出来ないが、魔力は操り易くなってきていた。

枷が外れていく気分だ。


周りに少し暖かい風が吹いた気がした。この気配が精霊なのか?

戒めからの解放の喜びか?

私への非難か。

戒めから解放されたら、離れていってしまうのだろうか……。

離れても当然か。

深く反省してる。精霊をこんな状態にさせてしまって、申し訳なく思ってるが、伝わるだろうか…。



オアシスに戻り、ここでの書類仕事をしていると、目覚めたエミルがニコニコして嬉しそうに抱きついてきた。


「キラキラしたのが、嬉しいそうだねぇ〜。たくさん舞ってるぅ」


ん?


何の事かとぼんやり考えてると唇に柔らかいものが触れた。

嬉しいそうな彼。

ふふっと笑って、さらに重ねてくる。

積極的な薬師さまです。

そっと腰に手を回した。





窓辺に白い小鳥が現れた。

指を出せば、無視されて、エミルの手に乗った。

ん????


覗き込むと、『来たよ。来て』と書いてあった。


暗号か?分からん。


出掛ける準備が始まった。

「行こ?」

可愛く言われたが、意味が分からぬまま転移魔法を展開する。


手紙とアイテムのようなモノを手に殿下が待っていた。


「コレが例ので、コレは……読んで」

エミルに二つとも渡した。


「ーーーーすごい! グランさんが僕の荷物持っててくれてる! 取りに行こう!」


懐かしい名を聞く事になった。

荷物?


「あー〜ーーーッ! 五月蝿い!」

殿下が急に耳を塞いで叫んだ。眉間の皺がひどい。


「すみません」

エミルが萎縮して謝っている。


「違う違うッ。精霊が急に騒がしくなって。初めてだ。コレは、火の精霊か? 聞き取れない。火のは騒音なんだな。すまぬが、静かに…」

殿下がげっそりしている。


「どうやら、その男と魔石が関係してるらしい。ありがとう。風の…」


北の国に行く事になった。




繋がりましたね。

ギルド便、何年掛かってるんでしょうね〜。


RPG系ゲームでバックの中に覚えのない手紙アイテムが入ってるのを見て首傾げた事ないですか?

頼まれてたの忘れてるんだなぁw


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