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教員と冒険者 二足の草鞋?  作者: 沙河泉
第二章 ─1─
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龍の尖塔

「クオンー。ここはぁ?凄く音がウルサいよぅ」


「あぁ。ここは────」


俺たちが転移してきたのは、雷鳴が響く龍の尖塔と呼ばれる遺跡だ。その名の通り龍・・・まぁドラゴンが住み着いていて、一年中雷が鳴っている。落ちることは少ないが、運悪く魔獣に遭遇して、剣を振りかぶると雷が落ち、命を落とす者が多い遺跡だ。別名、魔獣の楽園と言われている。そりゃそうだ。雷が冒険者を斃してくれて、食事にもありつけるのだから。それにしても今日は雨が────。


「龍の尖塔だよ。さぁ中に入ろう。中は凄いぞ!音も聞こえないしな」


「ほえぇ・・・それじゃぁ早く行こう!もうウルサくて敵わないよぉ」


「はは・・・。そうだな。ゴロゴロずっと鳴ってるもんな。よし。身を低くして、周りの魔獣に気づかれないように・・・」


「メンドウ!焼いちゃうもん!」


「あっおいっ!」


俺が止めるまでもなく、キナリは腕を限定解除して白炎を両腕から繰り出した。今日は雷が鳴っているだけで雨は降っていないからよく燃える・・・。って───。


「雷が落ちるぞ!」


「大丈夫!だってキナリ、剣持ってないもの!」


「・・・そっか・・・。そうだよな」


うっかりしてた。確かに・・・金属持ってないものな。雷が落ちてくるわけはないな。


「それにしても・・・凄いな」


キナリが振るった白炎は、遺跡までの一本道に炎で壁を作った。これなら魔獣に襲われずに塔まで行ける。


「フンスッ!どう?キナリ凄い?」


「おう!凄いぞキナリ」


俺はそう言って、キナリの頭を撫でる。彼女は、気持ちよさそうに目を細め、もっと撫でろと言わんばかりに俺の手に頭をこすりつけた。


「さてと・・・キナリが時間をくれたんだ。中に入って、目当てのものを手に入れて退散しよう!」


「おぉー!」


本当は直接中に入って良かったんだけど、キナリに少しでも外の世界を知って欲しいからな。まぁ今回は彼女のお陰で楽に入れたけど。さぁ!教材集めに出発だ!

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