帰宅
登録が間違っていたので・・・ハイファンタジー移動臨時投稿です・・・。スミマセン。
「とうちゃぁく・・・。俺の部屋、なぁんも変わってない」
「当然です。私が毎日整理整頓、清掃。いつクオン様がお帰りになっても良いようにベッドメイキングまで・・・」
「ありがとう。シュリ」
「いえ。はっ!そうでした!」
「ん?」
「お帰りなさいませ。クオン様」
「おおぅ・・・。ただいまシュリ」
転移したてで、手を握りながら離していたのも束の間。急にてを振りほどいて跪いたと思ったら、今までに見たこともない笑顔で、帰宅の挨拶を。若干目尻が光っていた・・・。そこまで寂しい思いをさせていたのか・・・反省しないとな。
「んん」
「───!あぁ母上」
「もぅ・・・後ろも向かずに・・・」
「すみません・・・」
「謝るのはナシよ。お帰りなさい。クオン」
「ただいま帰りました」
「シュリも大義でした」
「はっ!有り難き幸せ。それでは、私は戻ります。后殿下、クオン殿下。失礼いたします」
シュリが礼をして下がっていく。母上は鷹揚に頷き、俺はまた後で。と声をかけて。
さて・・・今俺の目の前に居るのが、俺がこの世界に来てからお世話になっている母上だ。黒髪翠眼。綺麗な黒髪に素晴らしいプロポーション。締まるところは締まって、出るとこは出ている。これで子どもを「んん!」
「いい加減その妄想癖を辞めなさいな」
「スミマセン」
「全く・・・あの人の似なくて良いところまで似てるのだから・・・。まぁ良いです。部屋であの人とクオン。貴方の兄が控えてます。行きましょう。貴方の冒険譚を直に聞きたいと皆ワクワクしてますからね」
「はっ!はいッ!」
たった5年間。でも、皆にとっては長い時間だったんだろうな。今日は色々なことを報告しなければ・・・。
●
母上に伴われ、皇族専用のファミリールームまでやってきた俺。ドアを開き中に入ると、黒髪黒目の優しげな笑顔の父上が目に入ったと思ったら、目の前が真っ暗になった。
「クオン!久々に会えた!儂は嬉しいぞっ!」
どうやら瞬歩でハグしてきた・・・。嬉しいのだけど、分厚い胸板で・・・
「父上。クオンが苦しんでおりますので、そこまでに」
「おっおお!済まなかった。大丈夫かのクオン」
「ゲッホゲホ・・・だっ大丈夫・・・」
ぷはっ!危ねえ危ねえ。堕ちるところだった・・・。助け船を出してくれたのは、皇太子である俺の兄上だ。彼も黒髪黒目。皇帝直系の若きリーダーだ。まぁ皆俺とは血が繫がってはいないけど・・・。
「血が繫がっては居なくとも、家族は家族ですよ。クオン」
「そうだぞクオン。お前を拾ってから、儂は家族だと言ったはずだがな」
「うむ。俺もお前のことを可愛くて危なっかしい弟だと思っている。だから、そんな寂しいことを言うな」
「むっ!それは儂が言いたかったセリフ・・・」
「まぁまぁ。貴方。そんなことを言っていると、器の大きさが知れますわよ」
「・・・口に出てました?」
「「うむ」」「はい」
「「「それはもう確りと!」」」
「うへぇ・・・恥ずかしい」
どうやら口に出ていたらしいけど・・・。この世界に来たときから、俺の不安を全て包み込んで、安心できる世界をくれたのは、今目の前に居る家族たちだ。感謝しかないな。
「コホン。それでた・・・。クオンの冒険譚を聞かせてはくれぬか?手紙だとやはり・・・な」
「ん!じゃぁまずは────」
こうして俺は、父上や母上、兄上と共に晩ご飯を運んできてくれたシュリを交えて、自身の5年間にあった冒険譚を語るのであった───。




