冒険者クオン
新作投下です!
「ったく。こんな所まで来て・・・ドロップアイテムはシブいし、宝箱の中はガラクタだし。費用対効果が全く合わねぇ・・・。はぁ」
俺はクオン。元は別世界から来た所謂、漂流者ってやつ。この世界に来たのは10年前になるかなぁ。いやぁ…あの時はっと・・・モンスターか。
「レッドミノタウロスか!いいねぇ!その立派な角!ちょいと俺に渡せや!」
「ブモォォォッ!」
「へっ!そんな簡単にはやらねぇってか?滾るなぁおい!─────」
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「────ったく。あのデカ物・・・角じゃなくて舌を落としやがって。ナマモノは高いは高いんだけどなぁ。まっ俺には関係ねぇけど」
異空間を開いて、レッドミノタウロスから得た舌を入れて、俺はまた歩き出した。
「世界で5つしかない危険度SSSの遺跡のハズなんだけどな。ここは失敗・・・んお!?」
ぶつくさ言いながらも、ヒカリゴケに照らされた階段を降りていると、いつの間にか最奥の部屋に来ていたらしい。そっか。あのモンスターが最後の番人だったのか・・・。部屋の中心には祭壇っぽいものと輝く器物が置いてあった。長年踏破者が居なかった遺跡だ。何かしら宝物があるかとは踏んでいたが・・・これは…アタリか?
「さてと・・・探知・・・。罠の類はナシ。ふんふん───」
外見を見ていると(まだ警戒して手には取っていない)年号が彫られていた。皇暦─12年?
「んんー・・・。数字が風化している?でもなぁ・・・これミスリルだろ?こんな風化する事なんてあるのか?それに・・・」
文字は年号だけでなく何やら色々と彫られていた様子なのだが、その殆どが欠落していた。
「───印?何か封印でもしていたのかなぁ・・・。だとすると・・・触らぬ神に祟り無しってことで・・・封印!っとこれで良し。っしかし、外れしかなかったなこの遺跡。一旦街に還ってギルドに報告して、違う遺跡にでも行くかなぁっと。さてさて・・・ってこの遺跡、入口までの転移陣無いのかよ!うえぇ・・・元来た道戻るの?150階以上あったぞ・・・。───仕方ない。戻るか。もう少し良いものもドロップするだろうし。っし!悩んでも仕方ない。いくか!」
俺の長所は、切り替えが早いところだからな!さ。こんな危なっかしい器物がある部屋からはさっさと退散して、外に向かうとしますかね!
クオンが器物に背を向けて歩き始めると、器物が俄に発光した。しかし、ヒカリゴケよりも微量の光であったため、彼は気づくことなく部屋をあとにした。
「───ッ!────ッ!」
かすかに揺れる器物を後にして────。
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