何から言えばいいのかな
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二回目の決心から七日ほど経った。去年のユキの遠征ならば今日の夜にでも帰ってくるはずなのだけれど、どうやら私の精神はあまり学習しない体質のようで結局今日も話せるかどうかわからない状態なのであった。
「ウォーラ。これ、お願いね」
そう言って母親に渡されたのはここ数日分の衣類だった。私の家族だけじゃなく隣人の分の洗濯物も洗うのだから、大きめなカゴいっぱいになるくらいの量は溜まっていた。
最近はよく川での洗濯を頼まれる。この暑い季節、畑で体を動かすよりも川の冷たい水を触っている方が楽であるという大人の気遣いだ。気持ちはありがたいのだけれど、連続して同じことをやると飽きが来るのでこの前は無理を言って畑仕事をやらせてもらったのだ。
カゴを持って川の下流へと赴いたのだが、今日はラムノがそこにはいなかった。最近は私とラムノの仕事が被ることが多く、こうして一人で作業を行うのは久しぶりだ。話しながらの作業もいいが、月に一回くらいはこうして黙々と手を動かすのも良いかもしれない。といっても、黙っていると考えてしまうのはユキとの会話の切り口なのだが。
いきなり好きか嫌いか聞くのも変だろう。そうなると最初は世間話からだろうか。今日はいい天気だね、とでも言えばいいのかな。流石に不自然か。
それじゃあ街での感想を聞くのはどうだろう。いや、逆に不自然でも本題から聞き出した方が…。
「あ」
没頭しすぎた思考を現実に戻したのは布が破れる感覚だった。手に持った物を見ると上着が半分に破れている。考え事もほどほどにしなさいという、運命の囁きなのだろうか。破れた上着をカゴに入れ、私は残りの衣類を洗い始めた。




