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狂乱の赤雪姫  作者: A子
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0:プロローグ




むかーし、むかし。




それはそれは、美しい村娘がいました。




その美しさは、お城の王様の耳に入りました。




王様は王妃を亡くしたばかりでしたが、




その傷心していた心を虜にしてしまう程でした。




王様は言いました。




「前王妃はこの世で一番美しかった」


「だが、今はお前が一番美しい」




王様は、その美しい村娘を王妃に迎えました。




初めは平民という理由で邪険にされていましたが、




王族と違わぬ気品溢れる風格を見せつけられ、




異論を唱える者はすぐにいなくなりました。




しかし、村娘が王妃となって一年も経たない内に




王様が病で亡くなってしまいました。




残された王妃は、女王になりました。




女王になってすぐ、とても大きな鏡を取り寄せました。




不思議な事に、

その鏡と女王は会話をしているではありませんか。




そう、女王は魔女だったのです。




「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」


「それは、貴女です」




自分の美しさこそ唯一無二であると確信した女王は、




自分以外に美しい者が生まれない呪いをかけました。




城内や城下町、その近くの村や町も、




隣の国も、その隣の国も、全てにです。




ただし、一つ問題がありました。




王様と女王の間には子どもがいませんが、




王様と前王妃の間には、娘がいました。




美しい前王妃によく似た、可愛らしい娘でした。




艶のある黒髪に、雪のような白い肌、




透き通るスカイブルーの瞳に、林檎のような赤い唇。




見た目だけでなく、美しい心も受け継いでいました。




純真無垢で、可愛らしい王女。




女王は、そんな王女が大嫌いでした。




自分が生きている限り立場を抜かれる事はありません。




ただし、美しさは別です。




前王妃によく似た王女は、きっと美しくなるでしょう。




この呪いは、既に存在している者には効果はないのです。




けれど女王以上に美しい存在は、必要ありません。




……女王は、待つ事にしました。




前王妃によく似た、可愛らしい王女。




彼女が成長し、最も美しくなったその時………




彼女の心臓を食らってしまおうと。




その王女の名は、白雪(しらゆき)といいました。









そしてもう一つ、




女王も白雪も前王妃も知らない秘密がありました。




王様と一部の使用人達だけの秘密です。




それは、前王妃の子どもについてです。




白雪には、瓜二つの妹がいるのです。




唯一の違いは、真っ赤な林檎ような瞳でした。




前王妃は、お腹に二つの命を宿していたのです。




生まれてすぐ、王様は妹の存在をないものとしました。




一人娘の王女として育てられる姉と、




お城の地下深くで王女の影武者として育てられる妹。




妹は、姉が命を狙われた時の替え玉役にされたのです。




さらに秘密がもう一つ。




王様が知らない使用人達だけの秘密です。




姉王女と比べ、地下に閉じ込められた妹王女の境遇に




可哀想だと言っていた使用人達でしたが、




地下に閉じ込めて良かったと思うようになりました。




見た目は姉王女と同じ可愛らしく成長するものの、




純真無垢で心優しい姉王女と正反対で、




妹王女は、《異常》だったのです。




その、妹王女の名を、紅雪(べにゆき)といいました。










おとぎの国の魔法使いシリーズの派生作品です。

のんびりと進めていきたいと思ってます。


メインのお話を投稿前に先に投稿するA子です。

きっと更新スピードは「おそーい!お茶!」





A子メモ【なろうデビュー後作品:8】

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