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ミナミで天下とったるサカイに・・・のはずが・・・ の巻

また池田市に戻ってきた留久子と敏子。山さんと浜井は警察署に戻っていった。

留久子と敏子はまた落語みゅーじあむのあの人に話を聞きに行った。

みゅーじあむの人「そうか、じゃあ3人目の容疑者がおるんやけどな!」

留久子「なんやてまだいるんかいな。」

みゅーじあむの人「3人目の容疑者はミナミのスィートメモリーというキャバクラのキャバ女や。源氏名が香奈という女で、人気のないキャバ女で、11時半ぐらいにビリケンさんのところにいたんやわ」

敏子「なるほど。人気がなく稼げへんからビリケンさん盗んで稼げるようにしたいと。これは間違いないわ。今度こそー。」

留久子敏子「逮捕!逮捕!逮捕!逮捕!逮捕!逮捕!―――いえーい!ふーーーー」

といって手をまわして踊る2人。

みゅーじあむの人「なんでEXILEやねん!」


留久子と敏子はミナミのスィートメモリーという店の前にやってきた。2人は高校生に見えないような大人っぽい服を着て、いつもより厚めに化粧もしている。

留久子「よし敏子行くで!」

敏子「今日は刑事さんには内緒や。刑事さんが来る前に作戦決行や!」

と言って2人は店に入った。

ボーイが2人を見ている。

留久子「ちょっとこちらで働きたいのですが。」

ボーイさん「面接希望?じゃあこちらへ」

2人は店の中に連れて行かれた。店の中は2人が今までに見たことない景色だった。

ボーイ「じゃあ今ママ呼んでくるんで。」

そういって奥に入りソファーに座った。いれ違いのように何人かキャバ女がでてきた。その中にあの香奈もいた。

敏子「留久子。あれが香奈みたいやで。」

留久子「どれどれ。あーあの幸薄そうな女か。」

敏子「ホンマや!」

と言っていると香奈にギラと睨まれる。

急いで目をそらす2人。

留久子「めちゃこわ!」

敏子「幸薄い女の嫉妬やで!あんまり見ちゃあかん!」

そうこうしていると、黒い着物に髪を夜会巻きにした大人な女性がでてきた。

そして2人の前に座った

ママ「あんたらがここで働きたいってゆうとる女子おなごか。」

留久子「女子おなご・・・?」

敏子「極妻の岩下志麻か!」

あまりの迫力に2人はたじろいだ。

ママ「あー自己紹介がまだやったな。あたいがこの店のママをやらしてもろってる天地というもんや。よろしくたのむわ。」

しーんとする。

ママ「おい何してねや。相手が名乗うたら、わてらも名乗らんかい!」

あたふたし・・・

留久子「あ・・・えっと・・・留久子と申します。年は19歳です。」

敏子「敏子です。19歳です。」

ママ「声ちっちゃ!そんなんじゃこの世界では通用せえへんな!そんなことやったらアメ村周辺でティッシュ配りしとほうがええんとちゃうか。この世界はチョコレートパフェやないで!」

シーン・・・

留久子「う・・んどういうことなんや?」

敏子「甘くないってことやろう・・」

小声で会話する。来るんじゃかった。ただ今日だけ潜入しようと思っただけやのに・・・

ママ「あんたらホンマにやる気あるんか。そんなんでタマとれへんぞ!とれんどころかとられてまうぞ!」

留久子「タマはないんですけど・・・」

ママ「そのタマちゃうわ!何を下ネタぶっち込んできてるねん!」

留久子「コワー!」

敏子「ホンマや!」


とにかく採用となった2人。ドレスを着てキャバ女の待合室で店の方を見ている。

香奈はあるブサイクな男に付こうとしていた。

香奈「香奈です。宜しくお願いします。」

しかし付いて座っただけで

不細工な客「チャンジ」

と簡単に言われてしまう。

香奈「なんでや!まだ何も話とらへんやろ!」

そこにボーイが来てお客様に向かってひざまずき

ボーイ「失礼致します。香奈さんお願いします。」

と言って香奈の腕をつかみ連れ出す

香奈「ちょっと・・・ちょっと・・・なんでやー」

といって遠くに消えていく香奈

そして、その席にはNO.1のキーピーちゃんがついた。

キーピー「どうもキーピーで~す♡ウフウフーー」

不細工な客はハートを一瞬で射抜かれた。

待合室に戻ってきてへこみながら座る香奈

そのとなりに留久子と敏子が座る

香奈「何や!あんたら?」

敏子「香奈姐さん。落ちこまないでください。」

香奈「別に落ち込んでないわ!」

留久子「香奈姐さんは運がないですよ。なんかに祈ったりしてるんですか?」

香奈「まービリケンさんにちょっと・・・」

敏子「4日前の夜の11時半ぐらいに池田市のビリケンさんのところにいたんですか?」

香奈「いたけど・・・なんでや・・・」

留久子「その夜にビリケンさんがだれかに盗まれたんですわ。」

香奈「そんな私やないわ!どうやって運ぶん?」

敏子「香奈姐さん、握力2トンだから運べはりますよね?」

香奈「はーあらへんわ!そんなに握力あった砲丸投げでオリンピック出て金メダル取れるわ!・・そんなわけないやろう!何ゆうてんねん!」

しーん

留久子「そんなフット後藤のような、たとえつっこみとかいらへんから!」

敏子「ホンマや!寒いわ・・・」

香奈「うるさいわ!」

留久子「じゃあだれかに男性に運んでもらったとか?」

敏子「それは無理やわ!だって香奈姐さん不細工にチャンジされるほど人気がないから。だれがやってくれるんや!」

香奈「ホンマや!・・・・・・・・・・」

香奈が敏子の口癖を真似して言ってしまったことで少し時が止まった。

気を取り直して

香奈「うるさいわ!大きなお世話や!」

向こうの方からキーピーちゃんを盛り上げる客の声が。

不細工な客がたくさんドンぺリを開けていた。

キーピーちゃん「私・・・ホンマ楽しいで~♡」投げキス!

倒れていく客。それを見ていた香奈は

香奈「ホンマ誰もかしこもムカつくわ!」

留久子「姐さん。怒るとシワが増えますで!」

敏子「ホンマや!」

香奈「うるさいわ!余計なお世話や!」


そして外では、山さんと浜井がいた。

店の裏口から留久子と敏子がボーイに追い出されていた。

扉をバーンと閉められる。

留久子「あーー年齢サバ読んでたらバレてもうたわ!」

敏子「ホンマや!」

そういって歩く2人の前に山さんと浜井が。

敏子「あ!刑事さん」

ちょっとまずそうな顔を浮かべる2人。なぜなら高校生でありながらキャバクラに入っていたからだ。

山さん「高校生でありながらキャバクラに出入りするとは何してんねん!」

浜井「捜査なら必ず僕らに連絡するようにゆうたやないか!」

留久子敏子「ごめんなさい!」

山さん「はーい。メ!」

頭の上にこぶしを乗せて「テヘ」と可愛い声で言う留久子と敏子ってあった。

浜井「なんやそれ!」

・・・・

浜井「それでなんか分かったん?」

留久子と敏子が目を見合わせる。

留久子「それがまた空振りやわ・・・」

山さん「そうかまたふりだしか・・・」

敏子「ホンマや!ビリケンさんはいずこーーー」

と空に向かって叫ぶ敏子。

難波の夜はふけていく。


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