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Part2

 その日、日本全国で風が吹き荒れた……!


 みのりが開けた郵便受けには、封筒が一通、入っていた。

 宛名のところには、「古沢みのり様」とある。

(誰から……?)

 裏返すと、そこには「豊嶋紗希子」とあった。

(紗希子……!)

 驚くみのりの手から、突然の強風が封筒を攫っていった。

「やだっ……! ちょっ、待っ……!」

 みのりは慌ててそれを追いかけた。


 紗希子とは、幼稚園から小学校を卒業するまでの付き合いだった。中学は別々だったため、卒業式の日に大ゲンカをしてからは一度も会っていない。

 ケンカの原因は、紗希子のちょっとした失敗をみのりがひどくからかったことなのだが、謝る機会を逃したまま、もうすぐ三年が経つ。

 その紗希子からの、突然の手紙。

 内容が気にならないはずはない。

 だが、封筒は高く高く舞い上がり、少しも落ちてくる気配がなかった。

 「諦めるしかないの……?」

 呟いた瞬間、唐突に風は止んだ。

 封筒はひらひらと、道路の真ん中に落ちていく。

 そしてそこに、赤い車が突っ込んでいく……!

「やだっ。やめっ……!」

 車が封筒にぶつかる寸前、再び吹いてきた風がまたしても封筒を舞い上げた。

 みのりはその封筒を捕まえようと、車道に飛び出した……!


 ――急ブレーキの甲高い音に続く、鈍い衝突音。

 跳ね飛ばされて転がるみのりの手から、強風が封筒を攫っていった。


 みのりの訃報を聞いて、紗希子は涙を流した。

 だが、彼女が陰で笑顔を浮かべたことを知る者はいない……。

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