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新たな事実
悲観的な状況でありながら、根がポジティブなひかるは、
「あ~眠い」 と大きなあくびをしながらつぶやいた。
「投薬してないのに自然に眠くなるんだ?」
ユキは驚いていた。
この時代の人は、睡眠する前に、
薬を飲むのが当たり前だということを聞かされて、ひかるも驚いた。
「コウたん泊めてあげたら?」
「え?女性を泊めるの?」
「コウさんっておいくつなんですか?」
思い切って聞いてみた。
「43歳ですよ」 コウは言う。
「アタシは28歳」とユキも年齢を言った。
眠気がふっとぶほど、ひかるはびっくりした。
「2人共、10代にしか見えませんよ!」
冷静に考えれば、ここは西暦4038年、何があっても不思議ではなかった。
「あ、検索したらすごいこと発見したよ、ひかるさん私と血縁があるよ」
いつの間にかスカウターを装着していたコウが目を丸くして言った。
「マジで?」 冷静なユキもびっくりする。
「私は、ひかるさんの妹の子孫らしい。」
じゃあ、コウたんがひかるちゃんを泊めてあげても大丈夫やね、
ご先祖様を襲ったりしないでしょ。
「だれでも襲わないよ!」
3人は同時に笑いあった。