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異世界ライフ  作者: Peach
第一章
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8

次話との絡みで一部文章追加しました。

 副業初日を大成功で終了した俺は、ステラを連れて宿屋に帰った。気づくとずっと立ちっぱなしで商売していたもんだから足が棒のようだ。今すぐにでも横になって眠ってしまいたい。だがそんな俺のささやかな願いは、満腹亭のおかみさんのせいで叶わなかった。

 

 簡単に状況を説明しよう。宿屋に帰った俺はもう一人一緒の部屋に止めるということで追加の料金を払うためにカウンターに腰掛けているおかみさんにあいさつにいった。いつも通り優しそうな笑顔で対応してくれていたのだが、ステラが亜人族だとわかるや否や、笑顔は消え去り、亜人に貸すベッドはないと言い出したのだ。俺が思っていた以上にこの世界の差別感は強いようだ。ステラはおかみさんの対応で落ち込んでるし、おかみさんはなぜかヒートアップしていくし、だがステラを追い出すつもりのない俺はおかみさんに一つの提案をしたのだった。


『おかみさんを唸らせる料理を作って見せる』


おかみさんを納得させる料理を作れば、ステラに部屋を貸す。だがしかし口に合わなければ俺諸共宿屋から追い出す。こんな条件だ。正直負ける気がしない勝負を吹っ掛けたわけだが、おかみさんは俺の料理の腕を知る由もなかったため、俺の売り言葉に買い言葉で勝負を受諾した。


 そこからは話は簡単だった。おかみさんの旦那さんにキッチンを借りてウサギの肉を焼いていく。出来た肉をおかみさんに運んで食べて貰う。ちなみに旦那さんの方は亜人だろうが客は客だと思っているそうで、肉を食べた後結果を渋るおかみさんを旦那さんが声がけしてくれたことで、うなだれながらステラの宿泊を許可してくれた。話がつくまでおよそ1時間の争いだった。


 ようやく寝れる。そのことを喜びながら部屋に入る。


「ステラ、ちょっとこっちおいで」


俺に言われて近づいてくるステラの肩に手を当て、生活魔法のクリーンを唱えた。俺とステラの体がきれいになっていく。ステータスで確認してみると、MPが20ほど減っていた。俺が一人で使った場合だと消費するMPは2~5程度だったのだが、今回は20。これは汚れ具合によるものだとここ最近の使用から見えてきた特徴だった。汚れがひどければその分きれいにするのにMPが必要になると。考えてみれば当然のことだよな。要するに今回の消費MPを見れば、ステラがどれだけ汚れていたのかわかるというものだ。決して俺が汚れていたわけではないぞ?たぶん。クリーンで服や体がきれいになったものやはり風呂が恋しいな。明日の朝にお湯を沸かしてもらって体をふいて髪だけでも洗いたいな、そう思いつつ明日の予定をステラと確認していく。



「ステラ、明日なんだがまず朝、頭と体洗うぞ。お湯沸かしてもらうからしっかり体拭いて身支度を整えるんだ。そのあとは商店街に行って服を何着か買って来よう。この費用も俺が持ってやる。気がかりならウサギをたくさん狩って返せばいい。そのあとギルドに行って冒険者登録をする。そしたら、街の外に行ってウサギ狩りの手伝いをしてくれ」

「うん!いっぱいがんばる!」



元気のいい返事が返ってきてほっとした。さっきおかみさんからいろいろ言われて落ち込んでいたから気にしていたんだよな。いろんな人に言われ慣れてるのか気にしないようにしているのだろうか。



「よし、じゃあ明日に備えてさっさと寝てしまおう」



そういって俺はベッドに横たわった。この部屋にはベッドが一つしかないがそれなりの大きさなので半分ずつ使う形で一緒に寝た。これが美女なら理性が持たなかっただろうが、隣で寝てるのが犬耳の子供だ。あれ、そういえばこいつ男なのか?女なのか?中性的な顔立ちで、汚い恰好だったから男だと思っていたが女だったりしてな。確認しようと声をかけたがステラはすでに夢の中だった。ベッドで寝たのなんていつ以来なんだろうな、安らかに寝ている寝顔を見ていたらいつの間にか俺も眠ってしまっていた。


 


 翌朝、俺が目を覚ますとステラはまだ熟睡中だった。起こさないように部屋を出て、一階にいるおかみさんにお湯を沸かしてもらうように頼んで、その分の料金を払って戻ってきた。お湯が沸くのにおよそ10分といわれたのでそれまでに、ステラを起こさなければ。

 部屋に戻って、いまだに寝ているステラを揺すって起こす。ステラが上体を起こして目をごしごししていた。ちらっと眼を開けて・・・。



「あと5ふん・・・」



 そういってまたベッドにダイブ。お約束か!それでも声をかける続けると寝起き声だが、おはようとあいさつしてきた。その辺しっかりしていて素晴らしい。挨拶できないやつは人とコミュニケーションが下手になりやすいと聞いたことがある。

 まあそれはさておき、タオルを二つ準備して、ステラに待ってるようにいって、また下に降りていく。少し待っているとおかみさんがたらいに一杯お湯が入れて持ってきてくれた。礼を言って部屋に持っていく。そして、タオルを浸し、絞ったところでステラに渡す。徐に今まで来ていた服を脱ぎだすステラ。そして、その時になって初めて分かった。この子女の子でした。本人は気にした様子もなく全裸になってる。がりがりに痩せ細っているが小さなふくらみが二つ。


「ステラ、そういえば聞いていなかったが、お前女の子だったのか?」

「え?うん!」


 あははは、ここが日本だったら捕まってるところだぞこれ。ていうか、もっと早く気づけって感じだよな。昨日眠かったからそこまで意識してみていなかったのを悔やんだ。とりあえず後ろ向いて体をふくように指示して俺も体を拭いていく。やはりクリーンできれいにしたといってもタオルで拭いた方がさっぱりする。本当は風呂に入りたいところだが、無いものねだりはよくないよな。次にステラの頭を洗っていく。石鹸とかないから、とりあえずお湯の中に頭をつけさせてじゃぶじゃぶと洗っていく。丁寧にお湯で洗っていくと今までのくたびれたような感じだった髪の毛に、少しだが潤いが戻った感じがした。入念にタオルドライをして、二人で朝飯を食った。おかみさんは多少渋っている様子だったが、昨日の約束があるため、飯を用意してくれた。

 ステラはテーブルマナーが今一つな感じだった。ナイフとフォークの使い方が下手だったし。食べる前のいただきますと、ナイフとフォークの使い方をやり方を見せて教えながら朝食をいただいた。もちろん食べた後のごちそう様も教えた。





 そして飯を食った俺たちは予定通り、商店街を歩いている。この前俺が買い物をした服屋が目的地だ。あそこは製品が男女ともに格安だから今後とも長い付き合いになりそうな店だ。品数も多くないし、質もあまりいいとは言えないが安い。それだけでひいきにするだけの理由になる。俺のお気に入りの店で、ステラの服を3着買った。麻っぽい素材のごわごわとした上下セットの服が3つと、下着を3着。しっぽがあるからあまり下着はつけないらしいが、俺の精神衛生上よろしくないので履いていてもらうことに。子供用ということだったが、結構ぶかぶかな感じだ。子供に欲情しないとは思うが、何が起こるかわからないのが世の中の常だ。男なんてみんな獣だからね。


ついでに、鍛冶屋に寄ってきた。追加でバーベキューセットを注文してきたのだ。ウサギ狩りが終わったら取りに来るといっておいた。


 そして、買い物を終えて、新しく買ったばかりの服に着替えたステラを連れて、ギルドへ。身なりをきちんとすれば、そこまで見た目はひどくない、というかなかなかいい感じだ。ステラは、肩ほどまでの髪で、黒髪にところどころ白髪?銀髪?が混じっている。なんかシベリアンハスキーを彷彿とさせる感じだ。身長は多分160㎝ない位だと思う。体はがりがり、これから一杯食わせてやらないとな。とか考えているうちにギルドに到着。


「昨日振りですメルさん、ステラの冒険者登録をお願いします」


前に俺がしてもらったように書類と水晶で検査が行われ、ギルドカードが発行されて、初心者用の装備としてナイフが配布された。亜人でも普通に冒険者になれるんだな。また、何か文句言われるのかと思ったが。逆に冒険者にでもならないと生計を立てられないのかもな、ステラの両親もそろって冒険者だったらしいし。


「ハヤトさん、これからはこの子とパーティを組むんですか?」

「はい、その方が何かと都合がよさそうなので」


何がいいって?まあ面倒見てやりたいから、パーティ組んで常に一緒の方がいいっていうのと、さっきギルドに来るまでの間に、とんでもない発見をしてしまったからだ。何気なくだ、本当に何気なく、鑑定を使ってみたんだよ、ステラに。今まで物には何度か使ったことあったんだけどさ、人に使うと相手のステータスが見えることが分かった。そしてな、ステラのステータス見たら、なんか中二臭漂う固有スキルあったのよ。


『神狼の加護』:レベルアップした時のステータス上昇値が大きく向上する。


な?なんかすごそうだろ?しっかりレベル上げていったら女神様からチート貰った元普通人の俺みたいなのと違って能力が人族より上な亜人族でステータス補正のスキルもちなステラのほうが強くなりそうだ。負けないように頑張るけどさ。てか、犬だと思っていたけど狼だったのかな?まあイヌ科ってことで同じようなものなのかな?


「ですと、パーティ申請を出してください。そうすると正式にパーティとして認められますので」


俺はメルさんが用意してくれた書類にサインして、ウサギ狩りの依頼を受けた。


「スモールラビットがたくさん出てるところとかありますか?」

「最近は南門辺りだったのですが、ハヤトさんの活躍のおかげで落ち着いてきているみたいですよ。今だと西門辺りのほうが南に行くよりもいるかもしれません。本来だとこんなにスモールラビットが出現するなんてないんですけどね・・・」

「そうなんですか。わかりました」


よくもまあ毎日毎日狩っているのに湧いてくるもんだ。ウサギすげーな。でもまあ、ちょっと珍しい出来事みたいだし、いっぱい出るうちにたくさん狩ってレベル上げだったり、副業の糧になってもらおう。

メルさんの情報に感謝の言葉を残して、ウサギが駆けまわる野原に俺たちは旅立ったのであった。




今回は次への繋ぎです。ステラの描写が難しい・・・。

今日中にもう1話更新したいなあ。


つたない文章ですがよければまた読んでやってください。ゆずキムチさん感想ありがとうございました。誤字修正させてもらいました。

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