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異世界ライフ  作者: Peach
第一章
16/55

16

更新が遅れてしまい申し訳ありません。いつもより若干短めですが16話です。


 次の日、朝目覚めると、ステラもちょうど目覚め、昨日の続きとばかりに鑑定スキルについて尋ねられた。



「兄さん、昨日のことなんですけど!」

「あれは冗談だよ。見れるのは名前と種族、スキルやステータス値だけだから大丈夫だ」

「え、でも身長とか、体重って・・・」

「ステラと会った時から比較したら見れば一目瞭然だろ?からかっただけだよ」



 面白いから初めは流していたのだが、あまりに必死だったからこんな感じで納得させた。実際身長体重なんてわからないのだ。



 さてさて、朝から楽しい騒動があったが、アリスたちとの約束まで約一週間。時は金なり。さっさと行動を開始しよう。ステラと二人で朝飯を食べてさっそく商店街へ。どうでもいいことだが、宿のランクを上げようかなと最近考えている。今の満腹亭は確かに安いが飯が如何せんまずい。他の宿でも亜人差別がひどいようなら満腹亭でもいいかもしれないが、できれば説得してみよう。それはさておき目指すは装備屋だ。



「いらっしゃいませ、あ、先日の!」

「どうも、装備について聞きたいことがありまして」



 依頼に出かける前に装備屋に来たときと同じ店員さんが対応してくれた。昨日の今日で俺のこと覚えていてくれたみたいだ。まあ、使いこなせそうにない重たい槍を買っていった無謀な冒険者って覚えられているのだろう。



「どうかなさったんですか?」

「とりあえず、俺たち二人に合う剣を見繕ってほしいんです」

「え?この間購入されたばかりですよね?」

「実は・・・」



 昨日アーマードベアと戦って、ステラが買った剣が折れてしまったこと、これから強い敵が出るところに行くということ、そしてそのためにアーマードベアの素材で装備が作れないかどうかを伝えた。すると、



「装備のオーダーメイドでしたか。オーダーメイドするには少しお時間いただきますが大丈夫ですか?」

「どのくらいかかりそうですか?できれば急いでもらえると助かるんですが」

「今はオーダーメイドの依頼が来ていないのでそこまで時間はかからないと思いますが、今担当のものを呼んできますのでお待ちください」



 そういって、店員が店の奥に消えてしばらくすると、むきむきのおじさんが出てきた。これぞ鍛冶職人って感じがする風貌だ。店員に話したように、おじさんにもこちらの要望を伝えた。ちなみに鍛冶職人にも武器や装備を専門にしている人もいれば、生活用品を作り出すことを生業にしている人もいるらしい。



「どのくらい時間かかりますかね?」

「すぐ始めれば一週間以内にできると思う」

「そうですか!ちなみに二人分の装備ってできますかね?」

「それはあんたの持ってる素材の量を見てみないとわからんな」

「今見てもらっても?」

「え?」



 何言ってるのかわからないという顔の店員とおじさんを余所目に、図鑑から剥ぎ取り終わったアーマードベアの皮と骨や爪などの素材を取り出して見せた。突然のことに目を見開き放心する二人だったが、おじさんの方が一瞬早く立直り素材を見ていく。



 オーダーメイドの装備というのは、料金は既製品を買うよりも高く材料持ち込みが原則のため依頼は高ランクの冒険者が大半だそうだ。その分大量生産の装備たちよりも高い能力を持った物を作ることが可能らしい。ただ弱い装備をオーダーメイドしても手間はかかるし素材や金もかかるため、特に低ランクの冒険者たちからはオーダーメイドの依頼は少ないらしい。



「これだけあれば二人分なら余裕だな。というか本当に初心者殺しを倒してたんだな。てっきり嘘かと思っていたが」

「ははは」



 やはりここではアーマードベアは初心者殺しとして有名のようだ。昨日今日武器を買いに来たばかりの初心者が狩ったといっても実物見るまでは信用してもらえない訳か。別に気にしないけどさ。



「一から作るか?それとも今使っている防具を強化するか?強化のほうが安く済むぞ?」

「この安い防具に張り付けていくとかそういうことですか?」

「まあ簡単に言えばそんな感じか。強化用の防具があるとそれをベースに作れるから時間があまりかからないんだ」

「具体的にどのくらいかかりますか?」

「一人分で銀貨20枚でいいぞ。初心者殺しを逆に殺してきた初心者にせめてもの選別だ」

「ありがとうございます」



 銀貨40枚が消えた。これは昨日の熊鍋で儲かった分が0になったということを示している。宿のランクアップの件はしばらくの間保留にせざるを得なくなった。ちなみに装備の完成は俺たちの出発までに仕上げてくれるということになった。



「あと俺たちに合う剣を見せてくれますか?」



 そういうと前回の鉄の剣よりもワンランク高い鋼鉄の剣を見せてくれた。代金は銀貨3枚。これ以上のものだと手持ちが心もとなくなるのでとりあえずこいつを二振り購入した。



「では一週間後に受け取りに来ます」



 そう言い残して装備屋をあとにした。あ、ちなみに、防具は強化の方で頼んだ。一から製作にすると銀貨25枚とのことだったので、銀貨一枚で新しい防具を2つ買ってそれをベースとして提供して銀貨20枚で強化してもらうことにした。差し引き銀貨4枚分安く収まった計算だ。



 新しく武器を手に入れたことだし、依頼に出かけることにしようということになった。装備への投資で所持金が一気に減ってしまったからな。ただ受ける依頼を何にするかで少しもめた。俺はまた森に行ってスモールディアの討伐に向かおうと思ったのだが、ステラが猛烈に反対してきたのだ。確かについ先日死にかけたことを思えば当然の反応かもしれない。

 自分の身とステラのことを思えば、可能な限り安全な依頼をこなしつつ、装備が整ったところで依頼のランクを上げるべきだろう。



 ということで、アリスたちとの約束までこれまで通りウサギ狩りをしていくことにした。最近では大量発生していたウサギも落ち着いてきたらしく、一日でそこまでたくさん狩ることはできなかった。

 メインのウサギ狩りと並行して、この期間で俺とステラはあることに取り組んでいた。それは修行だ。主に武器の素振りや連続技の考案、そして二人で模擬戦、その後模擬戦での反省会をしてまた自分で素振りなどをして考えるということを繰り返すというものだ。


 スキルレベルのおかげでなんとなく武器をどう動かせばいいかがわかる俺だったが、結局自分の体で覚えこまなければ咄嗟の時に反応できない恐れがある。実際に模擬戦を行ってみると、ステラの攻撃を捌ききれなくなることもあったし、スキルのレベルに依存した戦い方の限界を感じた。とはいうものの、スキルレベルが高いこともあり、ある程度繰り返し素振りや模擬戦を行った俺は、ステラを子ども扱いできるレベルまで上達した。始めたころは力が拮抗している印象を持ったものだが、今はステラの腕が上がるように導いてやろうという気持ちの余裕さえ生まれたほどだ。


そんな感じで一日また一日と過ぎていった。ウサギを狩りに出かけて、ある程度狩り終えたら、街の近くまで戻ってきてひたすら修行。時間に余裕があればまたウサギ狩りに出かけ、夜は狩ってきたウサギを焼いて売り出して商売も忘れない。



六日目に装備屋を訪れてみると防具がすでにできていた。おじさん曰く自信作だそうだ。俺の方の装備は胸や腹、腰回りに鎧熊の素材をあしらって急所への攻撃を軽減できるような作りになっている。フルプレートってまでいかないが、全身を鎧熊の素材で固めた感じだ。今までの装備よりも重さを感じたが、動けないほどではなく、ちょっと重いかなってくらいだ。ステラの方の装備は、俺と同様に急所への攻撃を意識したものだったが、これまでの装備より露出がすこし多いような気がした。太ももとかね。絶対領域万歳。ステラの装備は動きやすさ重視な印象を受けた。


 

「似合ってるじゃないかステラ」

「兄さんも冒険者みたいです」

「この防具身に着ける前から冒険者だわい」



なんてふざけて、新しい装備を着たお互いを茶化しあった。



「装備もできたことだし、森に行ってみないか?明日はアリスたちの依頼についていくことになるわけだし、装備の慣らしと心の準備のためにさ」

「わかりました」



そういうことで、六日目はこれまでと違ってウサギ狩りではなく、鹿狩りに出かけて行ったのだった。



連日のバイトとレポート、テスト勉強、そして、その他資格取得のための勉強に追われて執筆作業をする時間がなくて、更新がかなり不定期になっています。現状、リアルが落ち着く気配がなく、次更新するのにもまた時間がかかるかもしれません。時間はかかるかもしれませんが更新していくつもりですのでお付き合いいただければなと思います。


感想いただいた方々に対し、この場で感謝申し上げます。


誤字脱字見つけた時は報告いただけますと、時間があれば直したいと思っています。ただ前述したように多忙なため、修正すらできていない状態なので、修正まで時間がかかるかもしれませんが大目に見てやってください。


それでは長くなりましたが、今後ともよろしくお願いいたします。

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