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異世界ライフ  作者: Peach
第一章
13/55

13

更新遅くなりました!

またよろしくお願いします!


早速誤字脱字の報告受けたので訂正しました。ありがとうございました!



 先ほど臨死体験とも思えるアーマードベアとの激闘を終えた俺は、これまでの自分の行動を後悔していた。まず、不用意に危険性の高い依頼を受けたこと。次にせっかくのチート能力を活かしきれていなかったことだ。



依頼についてはメルさんから忠告を受けていたのだからもっと注意を払っておいてしかるべきだった。そして森の地形や出現するモンスターの情報をしっかり集めておかなかったことは俺の最大のミスといってもいいかもしれない。幸いなことに、アーマードベアを討伐することは成功したわけだが、それはたまたま知識として熊の弱点となりそうな部位を知っていたことが大きな理由といえる。情報は力だ。何も知らなければ適切な対処をすることもできない。得体も知れない、それこそ完全ファンタジーなモンスターが出てきていたら、今頃俺もステラも揃ってあの世行きだっただろう。



どんなモンスターと対峙しても、戦える、もしくは最低限逃げ切れるだけの実力をつけることが今の俺に必要なことだ。



さて、強くなるためには自身の強化が必須だ。必要に応じて使おうと思っていたスキルポイント、そして、先の戦闘で得た経験値でレベルが上がったために獲得したスキルポイント、さらに二匹の新たなモンスターを図鑑登録することによって手に入れられるであろうスキルポイント。これらを自身の強化に充てなければならないだろう。


考えられる道は3つ。新たなスキルの取得。既存のスキルの強化。ステータスへの分配。さて、どうしたものか。スキルポイントの使い道を考えつつ、体に走る痛みを思い出した。アーマードベアから受けた攻撃によるダメージが体内を痛めているようだ。


とりあえず、獲得しなければならないのが回復魔法だろう。怪我したらいつでも治せるようにしなければ。ステータスの確認の前に、図鑑に収納していたスモールディアを取り出す。



「ステラ、熊のついでにこいつの核石も取り出してもらえるか?俺がやりたいところだが、体がいうことを聞かないんだ」

「任せて。兄さんはゆっくり休んでいてください」



そういって、ステラはてきぱきと二匹のモンスターを解体していく。ナイフを体に突き立て、体内の核石を取り出していく。スモールディアからは案外簡単に取り出せたようだったが、アーマードベアの解体には苦労していたようだった。それもそのはずで、切り付けた剣が逆に折れてしまうような硬さなのだ。四苦八苦しながら、のど元から突き刺したナイフで硬い皮の内部から切り裂いていく。他に比べ喉元は柔らかかったらしい。20分ほどかけて二匹から核石を取り出してもらった。


すぐに核石を図鑑に納める。もちろん残った本体も図鑑に収納した。本当に便利な能力だ。


さて、ステータスの中から回復魔法を取得する。あ、そうだ、現在俺のレベルは結構上昇して16になった。アーマードベアっていうのは結構上位なモンスターだったのだろうか。まあ、あれで低レベルとか言われたらかなりショックなのだが。何はともあれ、レベルアップでポイントが70、既存ポイントが26、図鑑報酬で20合計で116ポイント。


取得した回復魔法をLv5まで上げる。回復魔法を念じると使えるスキルと効果が頭に浮かんでくる。とりあえず、一番効果が高そうなハイエストヒールを唱えてみる。だが何も起きなかった。恐らくMPの問題だと思う。仕方ないので効果の低そうなヒールを唱えてみると今度は魔法が発動したようだ。体中を刺すように痛んでいた痛みが少し和らいだのがわかる。MPの回復を待ちながら繰り返しヒールをかけていく。


ある程度回復したところで、他のスキルも取得していく。ステータス向上系のスキルを取ることにした。熊から逃げているときに痛感したのだが、今の俺はチートをもらったただの一般人である。槍スキルもある程度上げているため槍の腕前はかなりのものではあるのだろうが、結局扱う俺はただの元学生。身体能力の向上をしなければ宝の持ち腐れになってしまう。


さて、何かいいものはないかと探していくと、身体強化というスキルがあった。まさにどんぴしゃという感じ。まあ都合がいいから気にしない方向で。Lv4まで上げておく。


魔力消費減というものも見つけた。さっきヒールを唱えていて思ったのだが、MPの消費が結構多い。特にこれから戦闘を考えるなら、効力の高い回復魔法を何度も使えるようにこのスキルは取得しておくべきだろう。これもLv4まで上げる。回復する前に取得していれば時間短縮になったなという後悔をしたのはもちろん内緒だ。


合わせて回復魔法を使いやすくするためにMP回復速度上昇を取得しておいた。こいつはMPがどの程度の時間でどのくらい回復するのか正確に把握していないので、一応保険として取ってだけおいた。


他に剣と槍、探知もLv4にする。剣を上げた理由だが、今後はどんな武器でも使えるようになっていきたいと思ったからだ。槍が使えなくなったりする場合だってあるかもしれないからな。街に戻ったら、俺用に一振り刀を見繕ってもらおう。使わなくても今回みたいにステラの剣が折れた場合貸せるしな。鑑定スキルもLv3に上げておいた。


新規スキル取得にそれぞれ2ポイント。回復はLv5、その他はLv4まで強化するのに合計で72ポイント消費。槍と剣、探知を上げるのに8×3ポイント、鑑定で6ポイント消費。合計で100ポイント。残りが16ポイント。各ステータスに2ポイントずつ振って、残り2ポイント。


さて、残り2ポイントどうしたものか。魔法を取ってもいいが、あれこれ手を出しては収拾がつかなくなりそうなんだよな。でもなんか名前に興味をひかれたので魔力操作を取ってみた。取得後いったいどんなことができるのかあれこれ試してみたがLv1ではなにができるのかよくわからなかった。やんわり体内の魔力を感じれたかな?という程度だった。これから要修練ってことだな。



二時間ほど休憩してから街に戻ることにした。帰り道は特に目立ってモンスターとの遭遇はなく、ウサギに出くわしたりもしたが、ステラが仕留めてくれた。



名前 オオカワ ハヤト

レベル 16

種族 人族

HP 1300→2000 (+2)

MP 260→400 (+2)

力 100→170 (+2)

防御 70→105 (+2)

知力 90→115 (+2)

俊敏 70→105 (+2)

スキルポイント 0

固有スキル ステータス操作 図鑑

スキル 剣Lv3→Lv4 料理Lv4 鑑定Lv2→Lv3 探知Lv3→Lv4 生活魔法Lv2 槍Lv3→Lv4 重量操作Lv2 回復魔法Lv5 身体強化Lv4 魔力消費減 Lv4 MP回復速度上昇Lv1 魔力操作Lv1



ちなみにステータスだがこんな感じになった。




小一時間してアルストロメリアに戻ってきた。つい半日ほどしか離れていなかったはずのいつも通りの街の風景のはずなのだが、かなり安心感がある。さっそくギルドを訪ねた。出迎えてくれるメルさんのうなじがまぶしい。涙が出そうだ。



「メルさん、今戻りました」

「あ、ハヤトさん、おかえりなさい。スモールディアは無事狩れましたか?」

「無事・・・ではないですけどなんとか狩れました」



ちらりと服に目を落とすと、何か所かアーマードベアの爪痕が残っている。メルさんもそれに気づいて心配そうな顔をしている。



「メルさん、一つ質問なんですけど、依頼以外でモンスターを狩って、もしそれのモンスターを対象とする討伐依頼が出されていた場合って報酬ってどうなるんですか?」

「ええと、とりあえず報告していただいて、果たして冒険者が狩ったものが依頼のモンスターなのかどうかを調査して、同一のものと判断された場合報酬は受け取ることができます。報酬の一割は調査費としていただきますが。ただ、先に依頼を受けている方がいた場合、報酬の受け取りはさきに依頼を受けた方が6割、無断で狩った方が3割を受け取ることができることになっています。残りはギルドの調査料としていただいております。ただ、素材に関しては討伐した方の総取りになっています」



よかった、苦労して倒したアーマードベアの報酬も依頼が出てれば受け取れそうだ。ちょっと探してみよう。



「では、報酬を用意しますのでギルドカードの提示をお願いします」

「あ、ちょっと待ってください。依頼出てるか見てくるんで」

「さっきから言っているモンスターってなんなんですか?」

「アーマードベア?ってやつです」

「え・・・」



そういってメルさんが固まってしまった。まるでゴルゴンの瞳に見せられたかのように。ごめん言い過ぎた。メルさんはすぐに慌てたように口を動かし始めた。



「え?え!?ええええ!?」

「そ、そんなに驚かなくても・・・」

「だって、だって、アーマードベアですよね?嘘じゃないんですよね?」

「はい。カードで確認してみてください」

「え、は、はい。少々お待ちください」



ちょっとして確認作業を行っているメルさんが「本当に・・・」とつぶやくのが聞こえた。



そんなにすごいやつだったのだろうか?伝説級だったとか?いや、さすがにそこまでじゃないか。



「アーマードベアってそんなにすごいんですか?」

「あ、はい!手練れになってくるとそこまで脅威ではないらしいですが初心者殺しとして有名なモンスターです。普通Eランクの冒険者で、しかも2人でなんて倒せないようなモンスターとして認識されてます」



なるほど、あいつが初心者殺しか。確かにチートなしであんなやつに勝てる気がしないな。まともに戦おうとしてら秒殺されるだろう。



「ちなみに適性ランクってどの位なんですか?」

「一応Cランク位から依頼が来てますね」



Cランクか、今俺がEランクだから二つ上のランクか。そのランクの冒険者に知り合いがいないからどのほどなのかはわかり兼ねるがあのアーマードベアを狩るのに適性ってことはかなりの腕になるんだろうな。



話のついでにメルさんから聞いたことだが、Eランクでは動物系の弱いモンスターで、Dランクになると、ゴブリンなどのモンスターや食人植物の討伐依頼、Cランクでは、モンスター同士の交配から産まれた上位種、一概にリーダー級のモンスターの討伐依頼、Bランクはボス級を複数などの依頼になるらしい。複数というのは番のモンスターの討伐ということらしい。Aランクではモンスターの亜種と呼ばれる能力や見た目などが若干異なり、強さが普通の個体よりもかなり高いモンスター討伐依頼が来るらしい。ちなみにSランクと呼ばれる人々は、主にかなりの功績をあげて来た人たちで、名誉勲章的な扱いらしい。その実力は国家戦力に値するとかなんとか。詳しくはメルさんもわからないみたいだ。



幸いなことにこのアーマードベアの依頼を受けていた冒険者がいなかったことから報酬は普通にもらうことができそうだ。調査するので一週間ほど期間をくれと言われたので一週間後またこの件で訪れることになった。ただなるべくモンスターを狩るのは依頼を受けてからにして欲しいと忠告はされたのは言うまでもない。



報酬について話し終わり、帰ろうとしたとき、近くにいたメルさんとの会話を聞いていたらしい冒険者の男に賞賛と労いの言葉を送られた。


その会話をさらに周りの連中が聞きつけて俺がアーマードベアを狩ったという話がギルドの中で大きな話題になっていった。


みな口々によくやったとか生き残れて幸運だったななどと声をかけて来てくれる。死の恐怖に打ち勝ち生還した俺をみんなが快く受け止めてくれたことにまた涙腺が崩壊しそうになった。


そのまま、ただ賞賛を受けるだけなら良かったのだが、一人の少女の一言でそのお祭りムードは消し飛んだ。



「初心者殺しを狩ったという冒険者はどいつ?」



声がしたほうに目をやるとそこには、鮮血とも、燃え上がる炎とも見間違ってしまうほどの真紅の髪を腰まで伸ばした少女と、彼女のパーティメンバーだろう冒険者が彼女を含め4人、こちらに向かってくるところだった。


しばらく見ないうちにお気に入りの件数など増えていて驚きました。これからまた投稿を再開したいと思っています!


ただ学校のレポートやテストなど嫌なイベントが満載でペース落ちるかもしれませんが可能な限り更新頑張ります!


評価や感想してくださった方々ありがとうございました。今後も評価などいただけますと今後の励みになります!

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