表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

1話目

4月7日(入学式)





柚「今日から高校生です」


柊「お兄ちゃんだよ!」


柚「うわぁ……」


柊「やぁ、柚ちゃん! 清々しい朝だね」


柚「はい、貴方がいなければ最高の朝でした」


柊「ははは、柚ちゃんはツンデレだなぁ」



柚「違う」









朝その2




柊「そうだ!」


柚「なんですか?」


柊「今日から高校生になる柚ちゃんに教えておこうと思うことがあるんだ」


柚「……なんですか、一応聞いてあげましょう」


柊「うん、実はね……」


柊「柚ちゃんと俺は、実の兄妹じゃないんだ」


柚「……え? なんで、このタイミングでそんな重大なことカミングアウトしたんですか?」


柊「だって、フラグが立つかもしれないじゃないか」



柚「ねぇよ」












柚「今日は帰るだけですね」


柊「やぁ、お兄ちゃんだよ!」


柚「ひっ!?」


柊「そんなに驚いてどうしたんだい、柚ちゃん」


柚「いきなり机の下から出てこないで下さい!」


柊「ははは、絶景だったよ。柚ちゃんのスカートのな――ガッ!?」



柚「死ね」









夕方




柚「兄さん、夕御飯は何が食べたいですか?」


柊「柚ちゃん♪」



柚「…………ちっ」












柚「ねぇ、兄さん?」


柊「なにかな、柚ちゃん?」


柚「なんで私のベットに入ってるんですか?」



柊「ははは、愚問だね、柚ちゃん」


柊「俺は布団が暖まってないと眠れないのは知っているだろう?」


柚「はい」


柊「だから、俺が今日使う布団を暖めているのさ」


柚「……えっ?」


柊「さぁ、おいで! 愛しの柚ちゃん!!」



柚「おとうさーん! 私の部屋に痴漢がいるー!!」









4月10日





柚「……うぅぅ」


柊「どうしたんだい、柚ちゃん? なんだか辛そうじゃあないか」


柚「わかりまず?」


柊「そりゃ分かるさ」


柚「実は、花粉症でっ、鼻水が……ずず」


柊「ははは、お兄ちゃんがどうにかしてあげよう!」


柚「どうにがって……なにをずるんでずか?」


柊「具体的には、鼻水を舐めとったり……」



柚「あっ、完治した」












柚「兄さん」


柊「おお、柚ちゃん! どうしたんだい、うちの教室まで来て」


柚「お弁当届けに来ました。今日忘れてたみたいなので」


柊「ははは、そうかそうか。俺はてっきり、身体を捧げに来たのかと……」



柚「はいはい、わかったよ、このエロゲ脳」









昼その2




柚「お弁当美味しいですか?」


柊「ああ! 今日は柚ちゃんが作ったんだね」


柚「はい」


柊「裸エプロンで♪」



柚「NO」












柊「柚ちゃん、高校には慣れた?」


柚「まぁまぁですね。一応、新しいお友達も出来ましたし」


柊「そうかそうか。お兄ちゃん嬉しいな」


柚「兄さん?」


柊「昔は病気がちで身体が弱かった柚ちゃんが、今はこんなに元気になって、高校にもちゃんと通えるように……ははは、なんだか涙が出てきたよ」


柚「……兄さん……」



柚「話を作るな」








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ