表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Death such as in nightmare  作者: C.コード
Episode.1:Around the Yokosaka Town
17/73

Important topics

サブタイトル『Important topics / 主たる議題』

「では、これより臨時会議を始める。」

俺を含め、新しいチームを迎え入れての会議が始まった。


いよいよ、か。

初の会議参加だから少しだけ不安だなぁ……。『臨時』ってことは『定時』みたいな感じに

別種の会議もあるのか?

ゾンビの出現の日時からしてまだ1週間もたっていないが、こうして集って話し合われる場まで

設けているとなるとやはりゾンビによる被害は忌々(ゆゆ)しき問題なのだろう。

しかし、情報の量も俺達のチームよりも群を抜いているはず。

『以前話し合われた事』については何かと知っている前提で話し合われることもよくあるから

俺が果たしてついていける話題なのか、これは。

「今回の意義については……『新種の生物』。新堂 幽に対し損傷を与えている事が報告されていて、

目撃者の証言と、ゾンビの死体からその『新種の生物』に対して様々な憶測がなされている。

今はまだあの個体以外に発見、襲撃の報告は見られていないが今後の脅威になりえる。

今回の議題は新種の生物についての対策だ。」

「やはり、あの生物か。」

「それにしても本当に新種だったとは……。」

「証言によると、四肢で移動し、前足にあたる部分に長い爪。後ろ足には脚力を飛躍的に高める

構造をもったという事が挙げられている。舌は長いが比較したところ、人間の約2倍。

頭部の構造は大きさ的にはほぼ同じ。視覚は退化の傾向がみられ、嗅覚はやや向上。

聴覚、味覚、触角については不明。耳に至っては特に外部的変化は見られなかったそうだ。」

「ふむ、しかし……やはり人間の面影が残っている。」

「なら、ゾンビと同じ対処法でよろしいのでは?」

「実戦では勝利を収めたらしいが、素早い相手だったそうじゃないか。」

「素早い相手に効果的な方法、か……。」

このままじゃいつまでたっても終わらないな。

「なら、頭部狙いよりも四肢を狙った攻撃で動きを封じた上で確実に仕留めるのが効果的だと思います。」

「頭部……?」

「通常のゾンビでは頭部への攻撃が最も効果的です。ベースが人間なだけに弱点も同じですよ。

いくら新種の生物が相手でも頭を潰してしまえば勝ったも同然です。」

「通常のゾンビへは頭部への攻撃が有効と言うのは本当か?」

「はい。木刀でも重ければ一打で仕留めれます。」

「おお、ゾンビにはそのような弱点があったのか!」

「なるほど、弱点があればこちらにも分がある。」

「人間と同じ、か……。」

「し、しかし……素早い相手では四肢に一撃入れるのも難しいのでは?」

「慣れがないと厳しいですが、後ろ足には初戦でならした目でもいけます。

前足で攻撃すると思われるので、カウンターを狙うのも十分ありだと思います。

カウンターでは前足への重傷または切断が基本ですが、いけるなら頭部狙いでもOKだと思います。」

「ほほぅ、いきなり妙案ですな。」

「納得のいく対処法だな。」

「ゾンビに対してはいままでどういう方法で戦っていたんですか?」

「うむ、機能している器官を把握しながら機能していない器官を利用すると言った方針を今までは

とっていた。」

「今後は頭部狙いの方針を推奨します。器官機能の有無を把握するには時間を要する上に多数相手では

無理があります。個体によっては全ての機能が正常なゾンビもいるので頭部へ攻撃するのが一番です。

一撃で仕留めていければ多数相手でも一人でできるようになります。」

「なるほど、……ふむ。この案について意義がある者はいるか?」

「多数相手でも一人で戦っていけるのは大きいな。」

「確かに、いままでの戦法は時間を要するうえにあまり確実性に欠けていた。」

「一打で仕留めれるなら時間短縮や怪我の防止にもつながりますな。これは採用してもよろしいのでは?」

「メリットが多数を占めるこれなら戦略としては有効だと思うよ。」

皆からの評価も大きかった。 力任せというのが少々重荷ではあるが……。

「うむ、では新堂君の案をここに採用する。」

議長のように進行を進めている人物が威厳の重みを纏わせた一言を室内に言い放った。

「これに繋がり、新種生物における対処法も頭部への攻撃を確実にするために、

四肢を封じるという案も採用という形でよろしいかな?」

「意義なし。」

「私もだ。」

「俺もだ。」

「僕もだ。」

「右に同じ。」

同意の声が続々と聞こえてくる。ここまで俺の意見が議会を進行させてしまうとは……。

「では、新種の生物への対処法をここに採用する。各自、チームへ告げるように。

新種の生物の名義についてもここで議論したいと思うのだが、いかがなものか。」

「新種の生物……か。」

「『Creep(クリープ)(訳:〈4本の足で〉這う)』を取って『Creeper(クリーパー)

というのはどうだろうか。」

「うむ、現段階についてはそれで通そう。採用する。今回の議題については以上だが、

今回からはご存知の通り、新堂 幽とそのチームが新たに加わることとなった。

連合に正式加入も済ませてある。コミュニケーションを取っておくように。

では、臨時会議をここに閉廷とする。」

議長の一言で皆が立ちあがった。席を立つ。

俺も室内から出るべきか。今回の議題は色々学ぶ事は……そう多くは無かったが、

チーム内にしっかり伝えておかないとな。

「新堂君。」

後ろから声がした。

「はい。」

振り向くと20代と思しき男の人が目に映った。

「私は(かど) 礼司(れいじ)という者だ。第4チーム『Spuare』のリーダーを務めている。

『PT-2000』は持っているようだな。」

「『PT-2000』?」

「ああ、トランシーバーの事さ。」

「なるほど、これそういう名称なんですね。」

「君とコンタクトを取れるようにしておきたくてな。」

「はい、いいですよ。」

えっと、確かここで情報を交換するんだったな……。

「これでいいですか?」

「すまないな。こちらも今送るから少し待っててくれ。」

「あ、来ました。」

「何か必要な場合があったら連絡してほしい。出来る限り助力する。」

「ありがとうございます。」

その後も次々とコンタクトを取りたいと申し出る者たちが出てきた。

俺ってそんなに期待されていたんだな……。

……ん、あれ。第6チームのリーダーとだけはコンタクト交換されていないな。

「あの、第6チームのリーダーはどこですか?」

「多分、先に自室に帰ったと思うぞ。ただ、コンタクトは無理にとる必要もないぞ。

第6チームだけはあまり関わらない方が無難だ。」

「…………。」

だいたい言いたい事は分った。だが、見過ごすわけにはいかない。

せっかくこちらも多勢で集い、ゾンビを押しきれるという恵まれている状況におかれているんだ。

ここで引いてどうする! 広げれるだけ人脈は広げる。それが俺のやり方だ!

「何回ですか?」

強く言い放った。

「な、7階だ。2室ともそこにある……。」

「ありがとうございます。」

俺は自室に戻り、チームの皆に議会の内容を告げた。新たな知識も少なかったのでそこそこ

短く終わった。さて、行くか。7階の第6チームのもとへ……。

俺は矛と1本の木刀を腰に差し、部屋を出た。皆にはしっかり7階の第6チームのもとへ行くと告げてある。

俺の身に何かがあっても大丈夫だろう。それに俺は人間相手なら負ける気はしないからな。

とはいっても、ここまで自分に言い聞かせるように言うのは久しぶりだ。

いままでは意識せずにいたが、第6チームのもとへ向かう俺が本能で何かを察知したのかもしれない。

6階から7階へ上ろうとしたとき、音が聞こえてきた。

8階から7階へ降りてくる階段の音、そして以下には下りずに床を移動する音。

間違いない。第6チームだ。7階はやつらしかいないらしい。なら、絶好のチャンスじゃないか。

俺はすかさず7階へ上った。そして部屋に入ろうとする第6チームの二人に声をかけた。

「ちょっと待ってくれ。」

ギロリと二人の視線が俺を差す。だが、こんなのに動じる俺ではない。どこかの不良共の

親玉格のやつが放っているのと何ら変わりがないその視線ではな……。

「誰だ、てめぇ。」

「第8チームのリーダーで新堂 幽という者だ。」

「……何か用かよ?」

「第6チームのリーダーと話がしたい。」

それを聞いて一人があきれたような顔で部屋に入っていってしまった。

俺もう議会で緊張しすぎて疲れてるし、さっさと終わらせたいな。

「けっ、馬鹿を言うな。雑魚(ざこ)が俺達に構うなってあれほど忠告(ちゅうこく)してやったのによぉ。」

せっかく人がこんな人気も(うす)い場所に一人で来てやったってのにこの扱いとはな。

流石の俺もイライラしてきた。この様子じゃリーダーが来たらキレそうだ。

生憎(あいにく)だが、お前たちの忠告を聞いた覚えは無い。」

少なくとも第8チームはそんな報告は受けていないはずだ。大体そんなの認められるわけがないだろ。

「てめ……ッ!」

その瞬間、目の前のやつがポケットからナイフを取り出し、俺に向けて振りおろそうと

襲いかかってきた!

「てめぇらはホンット……」

ヒュッ ナイフを軽くあしらう。

ブンッ 矛が空を薙ぐ音が聞こえさせるようにして、俺はやつの顔面ギリギリで矛を止めた。

やつの顔に汗が流れる。

()りねぇよなぁ。」

この手のやつらは皆こうだ。飽き飽きしてくるぜ。

「クソ……ッ!」

「先手も取らせたし、俺は律儀に名乗り出たぞ。そろそろ茶番は()わりにしようぜ。

そこの扉から気配を(うかが)ってるお前。」

扉が開かれる。

「気づいていたとはな。」

「扉が開いてるなら聞こえるよなぁ?」

俺は大きく言ってやった。もう我慢はナシ! キレさせた第6チームには少々(かせ)でも

背負ってもらおうじゃないの。

下っ端(したっぱ)のカスの(しつけ)もできてねぇじゃねぇか。 一体どうなってんだ? おい!!」

「てめ、下っ端って言いやがったな!」

「今度は(コレ)止めねぇぞ? それでも異論があるなら言ってみろよ。 なぁ?」

最初に突っ込んできたやつを見やる。若干ビクッと体をさせている。

ビビってるならでしゃばるんじゃねぇよ。

「おい、お前。中に行って伝えてきてくれよ。」

「ゲッ、なんで俺が……!」

「聴こえなかったか?」

圧力で押す。もうここまでキレさせた第6チームのリーダーは相当なやつなんだろうな。

顔を拝むまでは絶対帰らないからな。

しぶしぶ部屋に声をかけに行く下っ端。こんな呼称(こしょう)は失礼極まりないが、

こいつら相手に慈悲は無用。

「ったく、面倒なやつだな。」

扉の向こうから聞こえてきた。

「ここまで俺達に歯向かってきたんだ。おとしまえつけてもらおうじゃないの。

俺達に勝ったらリーダーに合わせてやるよ。」

「まぁ、その方が俺も都合がいい。」

「へ、なんでだ? おかしなやつだな。」

「それって、リーダー以外全員出て来てくれるんだろ?後々邪魔者抜きで会えるんだからな。

俺からしたらサービスすぎるよ。」

すると、そいつの顔つきが変わった。怒りをあらわにしている。

「おい、お前ら! たたみかけるぞ!」

「おうッ!」

ドアから続々と出てくる。ふむ、合わせて4人か。リーダー合わせて5人チームと言うわけだな。

腰にある木刀を後ろに置いた。邪魔だからな。矛で十分。急所は外してやるし、

骨折の手前程度で済む怪我でとどめといてやるよ。(ひび)も入れねぇようにしないとな。

前衛の下っ端がナイフで今度は突きで襲いかかってきた。しかし……

「うわッ!」

ゴスッ 頭に一打。もちろん手加減してあるが、人間にしたらすさまじい激痛だ。

「ウガァァッ……!」

短いナイフでしかも突きで襲うとはな。矛みたいに長い武器ではガラ空きもいいところだ。

「ウラッ!」

鉄パイプで横薙ぎに顔目掛けて振ってきた次のやつ。

俺は身をかがめると同時に矛を横に薙ぐ。

「ガッ……!」

やつの足に命中し、足の痛みでもがき倒れている隙に腹部に取っ手の方で突いた。

それはほんの一瞬だけ(うず)まるだけだが、体感すると相当苦しいはずだ。

もう吐いてもおかしくないぐらいの激痛が襲っている頃だろう。

「ゲホッゲホッ」

すぐには立てやしないだろうな。しばらくは床でもがいてろ!

最後はリーダーでもないのにでしゃばっている野郎だ。

金属バットで襲いかかってくる。俺は矛を両手で構える。

金属バットを自分の頭から20cmぐらい上空の低位置から振り下ろした!

隙が少なくなる打算だろうが、甘いな。

「お前には他よりも痛い目にあってもらうぞ。」

俺が言った。金属バットをすんでのところで左に避ける。

そして手を狙って矛を落とす。

「ッ痛! このやろ……!」

俺は矛を捨て、痛みと俺の視線で少しだけ遅れを取ったあいつの頬を一発殴り飛ばした。

「ケホッケホッ! つ、強ぇ……!」

「せっかく来てやったのにクソみてぇな接客すんじゃねぇよ。」

完全に悪役だな俺……。まぁ、こうしてようやくリーダーに拝めるんだ。きっちり話つけようじゃないか。

ドアの中に入る。もちろんさきほど捨てた矛は回収済み。木刀は帰りでいいや。

「来てやったぜ。親玉さんよぉ?」

「俺以外をこうも安々と蹴散らすとはねぇ。俺のチームに入ってほしかったよ。」

「そうなってたらお前はリーダーじゃなかったがな。」

「言ってくれるじゃねぇか。」

部屋の中に一人。こいつがリーダーか。ドアのサイドにも潜んでいるかと思ったが、

本当に5人チームだったみたいだな。

「物騒な武器(エモノ)持ってここに何の用?」

リーダー格の男が言う。

「お前の後ろに隠し持ってるやつよりはマシだと思うけどな。」

「……お見通しってわけか。」

「銃口向けたら容赦しねぇからな。」

そう、後ろに持っているのは銃だ。警官から取ったのか?

どういうわけにしろ、別の大通りで警察沙汰の騒動が起こっていたとショッピングモールで

手榴弾ぶっ放したやつがいっていたな。持っていても不思議ではないか。

「そいつは怖い……ねぇ!」

ジャキ 銃口を向けた。だが、俺は引かない。なぜなら、やつも部下を蹴散らした俺は

今以上の実力者だと推測出来ているからだろう。俺はドアのラインからまっすぐにきている。

いまやつが銃を放てば、避けた俺の後ろで倒れている部下に当たる可能性がある。

このご時世でリーダーが部下を見捨てるはずは無いだろうな。

だからこそ隙はあるはずだ。誘ってやるまでさ。

矛を斜めから振り下ろした。そして俺はフェイントを交えてドアのラインから出た!

右上からの振りおろし。避けるように動くならなら、当然右だろう。だが、俺は左に避けつつ矛を落とした。

銃口が俺から見て右に向けられ発砲された!

どこまで予測していたかは知らんがチェックメイトだ。

相手の胸部に一打あたった。これでどうだ。大人しくなったか?

「……っ痛! ったく。遅ぇよ、司朗。」

更に左に避けた。俺の元いた位置の頭上から鉄パイプが降り落とされた。

チッ 全く何て野郎だ。保健を掛けてやがるとは! ……確実に仕留めるには詰めが甘かったな。

声出してまで勝利宣言するなんて確信しすぎだ。それにな、色々予測できてたんだよ。

最初に相手にしたやつらが静かすぎるんだ。どうして静かにしているのかと言うと、

こういう保険を隠すためだろう。切り札ってのを用意するのはいい線だが、

悟られないようにすべきだったな。

空振りで体制を崩したところで、脇腹に突きを一撃入れた。重みのある一撃だから、今度こそは……。

追撃を加えておきたかったが、銃弾が避けられなくなってしまうため断念した。

今度は右に大きくローリングして避けた。2発目が発砲される音が響いた。

案の定と言ったところか……。俺は矛を水平に投げた。重いから護るしかないぞ?

それを察したのか、相手はガードの姿勢に入る。矛がゴツッと腕にぶつかり、床に落ちる。

矛を使おうとしたのか、相手は手を矛に伸ばした。

そこだ。俺はそれを待っていたんだよ! ガードで視界を捨ててまで手にしようと矛に集中している

間に俺は横から相手に攻め寄っていた。拾おうと身をかがめた相手の脇腹を思い切り

蹴りあげた。

悶絶する相手に追撃を加える。ついに銃を手放したところで俺は回収し、言ってやった。

「散々他のチームとの連携を(こば)んてたらしいじゃねぇか。

気取ってないでさっさと連合に協力しやがれ。……わかったな?」

「ゲホッゲホッゲホッ……どうして、そこまで連合に必死になる!?」

「俺だってここまで必死になるつもりはなかったさ。それなのに歯向かってきやがって……!

ここまで(すた)れたチームなら追放しても連合は(とが)めやしないだろうな。」

「……! 待ってくれ! それだけは……ッ!」

「何か文句でもあるのか? 散々でしゃばってきた(むく)いじゃねぇか。」

「そ、それだけは……頼むッ! 俺達、帰りを待ってるんだ!」

「へぇ、戯言(ざれごと)も吐くような連中だったとはな。予想してはいたが、酷い連中だな!

協力しようと必死の議会も何も感じずに黙って聞いてたんだろ!?

必死でこの世界を生き延びようとしているやつらに紛れて自分達だけ楽できると思うなッ!!」

「お、俺達だって……必死にあいつの帰りを待っていたよ! 元リーダーの『啓』が帰ってくれば、

こんなことには……!」

「啓? 俺の弟の啓の事か!?」

「……新堂 啓は俺達の元リーダーだったよ。だけど、連合加入決定してから初戦の

ゾンビを押す最前線で俺達が戦ってた途中で啓の行方が分からなくなっちまったんだ!」

涙がやつの頬を伝う。

「……その後は?」

「まだ、見つかってねぇ。死体も見つかってない……。」

「そう、……か。」

俺も悲しむべきシーンだったんだろうな。だが、怒りが収まらねぇ。悲しむどころか、

怒りの矛先を全部こいつに向けちまいたくなる!!

「そうか。お前ら、啓を見捨てたとかそういうわけじゃないだろうな?」

「最前線で大体を片づけた時に気付いたんだ! 本当だ! 信じてくれ!」

「分かった。今回は信じてやる。だが、お前たちは今後連合に従い、

連携が取れるようにしておけ。いいな!?」

「あ、ああ! 約束する!」

「啓が戻ってこようがこなかろうがだ。分かったな?」

「わ、分かった……!」

「さっさとトランシーバー出せ。俺に送れ、ホラ。」

俺もトランシーバーを出す。よし、受信した。

「後で俺の情報を送る。しっかり登録しとけよ?」

「あ、ああ……。」

ドアを出る。っと、その前に。

振りかえって床に転がっている。確か……なっていったっけな。司朗?

「おい、お前もだ。トランシーバー出せ。」

「ケホッ……分かった。」

受信完了。無言で立ち去る。

ドアを潜った先に下っ端と言われたあいつが俺の木刀を持ってこっちを向いていた。

距離はそこそこある。何のつもりだ?

「何のつもりだ? おい。」

そのまんま口にした。

「お前に、お前なんかに……俺達の事がわかるもんか!!」

木刀で突っ込んできた。ああもういい。お前、もう眠っとけ。

ガツッ 矛と木刀がぶつかった。が、力で大きく勝っていたのだろうな。木刀は弾かれた。

そのまま下っ端も吹っ飛ぶ。

「はっきり言う。お前らの事なんかわかる気にもなれねぇ。勝手に巻き込むんじゃねぇよッ!!」

「ゲホッゲホッゲホッ!」

「転がってるテメェラもだ! さっさと俺に送れ!」

キレてる俺にこれ以上手を出すような(やから)は流石にいなかった。

第6チーム全員分をしっかり掌握し、俺は部屋に戻ってきた。木刀も回収した。

銃も俺が持っていった。これでもう妙な気を起こすことは無いだろう。

部屋にはなぜか第8チームメンバー以外にも他のチームのリーダーの面々もいた。

俺が長く留守にしていた理由と第6チームの末路を話したら、誰もが驚いてしばらく声も出なかった。

銃は結局俺が保持することになった。ますます俺が凄い存在感になってしまったな。

できれば戦力に乏しい吉成に渡しておきたかったんだがな……。

女性には出きれば持ってほしくないものでもあるのであえて女子陣ははずしたが。

後でしっかりメールを送った。個人情報付きのメールを第6チーム5人全員に。

リーダーがしっかりチームを統率した関係を作れとも入れておいた。

リーダーを変えてでもだとしっかり念を押しておいた。ついでにチームの定時報告という

俺と第6チームだけの義務も持たせた。その後一史(かずし)(第6チームのリーダー)のメールには、

あの時の俺は相当なものだったと書いてあり、主従を誓う代わりに暴力行為をしないと誓ってくれとまで

書かれてあるメールまで送られてきた。俺はそれを承諾した。もちろん平和条約のようなものなので、

向こうが破れば俺も遠慮はしないとここでも強く念を押した。

その後、島虎さんから今日の定時会議は無しになったとメールが来たので、

俺は第6チームの元へと足を運んだ。7階の第6チームのドアの前に立つ。

流石に、ここまで怒りを引きずるのはあれだよな。冷静になれ、俺!

感情を堪えつつも、そのドアを開くのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ