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皆が、ガヤオを胴上げした。
「「「「「「ガッヤッオ! ガッヤッオ!」」」」」」
「おおー!?」
ガヤオは眼を白黒させる。
と、その身体が半透明になってきた。
「わー! ミョーン感覚!」
ガヤオは慌てた。
「剣と盾!」
拾子が渡してくれた。
「サンキュー! 俺、元の世界に帰るよ!」
バレーボール熟女たちは、ガヤオを胴上げしたまま、別れの言葉を送った。
そして、景色は元に戻る。
ガヤオは地面に落ちた。
「痛っ!」
顔を上げるとヒドラと、ふんどし一丁の若者が、がっぷり四つで組み合っている。
「あ、あれは!?」
ガヤオは眼を見張った。
「桃太郎!」
確かにそれは桃太郎だった。
「あ! ガヤ、久しぶりー!」
桃太郎が、笑顔を振り向かせる。
筋肉質な尻が、プリッとして桃のようだ。
「どうして、ここに!?」
「お猿さんが、ワンダーモンキーパワーで呼んだッスよ!」
いつの間にかガヤオの後ろに来たネココが、説明する。
「ああ! ワンダーモンキーパワーか! ワンダーモンキーパワーな! ワンダーモンキーパワー…ワンダーモンキーパワーって何だよ!?」
「キキー!」
「『知らないのか、バカ!』みたいな顔すな!」
「ガヤ、オレがこいつを押さえてるうちに、やっつけちゃってよ!」
桃太郎が、ヒドラの両端の首を両手で掴みつつ頼んだ。
早くしなければ、残った3つの頭が彼に噛みつきかねない。
「よ、よし!」
ガヤオは立ち上がり、剣と盾を構え、ヒドラに向かって大ジャンプした。
3つの首が、ガヤオに襲いかかる。
「あ! この状況は!」
ガヤオの脳裏に、球子が3枚ブロックを攻略した時の姿が、まざまざと甦った。
「そこだー!」
バレーボールのアタックの如く、ヒドラの首の間を縫って、ガヤオの剣撃が怪物の身体に突き刺さる。
「「「「「ガァーッ!」」」」」
ヒドラは5つの頭から断末魔の叫びを発し、絶命した。
「ヒュー! やるじゃん、ガヤ!」
桃太郎が、ガヤオと肩を組む。
「ああ。異世界での経験が役に立った」
ガヤオが笑う。
「お!」
桃太郎が声を上げると、彼の身体が半透明になってきた。
隣に立った猿も同様だ。
「ガヤ、またな!」
桃太郎が、ガヤオをハグする。
「桃太郎も元気でな!」
ガヤオもハグし返した。
「キキー!」
「猿!」
ガヤオは、今までの猿との日々を思い返す。
「良い思い出が、ひとつもない!」
猿は一切、悲しげな様子もなく、鼻をほじっている。
手を振る桃太郎と共に、猿は消えた。
「ふぅ。やっと猿が帰ったか」
ガヤオはホッとした。
「寂しそうッスね」
「どこが!?」
急募
ガヤオさんの新しいお嫁さんを募集するッス
我こそはと思う猛者は集合ッスよ!
「急に募集すな! 猿は俺の嫁じゃねぇ! それと格闘技大会みたいな感じになってるぞ!」
こうしてガヤオとネココは、今日もカルナディアの平和を守っている。
おわり
最後まで読んでいただき、ありがとうございます(*^^*)
大感謝でございます\(^o^)/




