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天照大御神様との対話ー不老不死となる

「さて、お主は妾の願いを叶えた。だから、妾がお主の願いを叶えよう」

 私は、勝利した。天照様、YHVH様、創造神の承認を得たのだ。

「天照様、私は世界の終わりが知りたいのです。ですから、不老不死にしてください」

「何を言っておる。お主は既に不老不死だし、世界の終わりについても知っておろう?それを知っているから妾との対話を始めたのじゃろう?」

 確かに、その通りだ。私が創造神の一部であるという事は、私の本体は魂であり、肉体ではないという事になる。そうなれば、死んだ後、転生しない限り私の記憶は継続する事になる。

 もしかしたら、死んだ瞬間、今までの輪廻転生の記憶を思い出す事になる可能性もある。それを確信するには天照大御神様が居る事を確認しなければならない。

「そうですが……。創造神が存在する事は100%確信していますが、天照様が存在するかは正直50%ぐらいしか信じていません」

「ふむ、ならばどうする?何をすればお主は信じる?」

「奇跡をお見せください」

「奇跡なら、今まで何度も起こしておる。ファティマ村の奇跡を知らんのか?」

「知っておりますが、私は自分の目で見たもの以外信じられません。伝聞ではなく実際に見たいのです」

「どのような奇跡を見たら信じられる?」

「そうですね。神々が世界に顕現するとか?」

「そういうのはダメじゃ、ファティマ村の奇跡以降、創造神はあからさまな奇跡を禁止してきた。じゃから、お主には奇跡じゃが他人に話したら気のせいとか勘違いとかトリックだと言えるようなモノでなければならん」

「では、神霊写真が撮れたのなら信じましょう」

 今では神霊写真の全てが合成写真だと思われている。撮った本人以外は誰も信じないだろう。

「それなら容易い。どこで撮る?」

 こう聞かれて、思ってしまった。神霊写真が取れたとして私はそれだけで信じる事が出来るのだろうか?機械の故障だと考えてしまう。これだけだと弱い。もっと偶然では説明がつかない奇跡が必要だった。

「待ってください、こうしましょう。まず私は貯金が苦手です。なので、伊勢神宮に無料で招待してください」

「ふむ、旅行券でも当てればいいか?」

「いいえ、会社の社員旅行で行くのが良いです」

 この時、私は無職だった。うつ病を患い実家で農業の手伝いをしていた。だが、就職するのなら希望があった。

「今は無職じゃろう?どのような会社に入るつもりじゃ?」

「在宅ワークのシステムエンジニアが良いです」

「ふむ、今、お主が入れそうな会社は在るのか?」

「いいえ、残念ならが在りません」

 私は就職活動をしていた。だが、在宅ワークのシステムエンジニアは、この当時、出始めたばかりで競争率が高かった。何社も応募したが受かる事は無かった。

「今後、受かる予定は?」

「ありません。私は能力的に優れていないし、在宅ワークの需要も少ないですから」

「なら、無理ではないか」

「そうですね。ですが、感染症が流行って人と接触しない在宅ワークが推奨されるようになれば、私も就職できるようになります」

「なるほど、ならば、そういう世界へ移動させてやろう。その世界で会社を作らせよう。会社名は何が良い?」

「私が決めて良いのですか?」

「もちろんじゃ、これからの未来はお主が決めて良い」

「では天照様にちなんでイーストライズはどうでしょう?」

「おお、良い名前じゃ、会社は作らせるが、お主が入社できるようになるまで十年ぐらいはかかりそうじゃが待てるか?」

「はい、待ちます。それまでの間、私は何をしていれば良いですかね?」

「そうじゃのう。妾に仕えるのであれば、それなりの人格者になってもらわねばの」

「つまり、修行をせよと?」

「そうじゃ、妾に運命を預けるか?」

「はい」

「修行が終わるのは2028年、お主が50歳になった時じゃが大丈夫か?」

「いいえ、もっと早い方が良いです」

「そうなると過酷な環境に身を置くことになる。それじゃとお主、自殺してしまうかもしれんぞ?」

「いいえ、大丈夫です。この世界の真実を知っていれば自殺なんてしませんよ」

「それではいかんのじゃ、この世界の真実を知った後は人格を磨くことは出来なくなる。じゃから、一旦、お主の記憶を消すことになるのじゃ」

「では、『辛かったら逃げても良い』という事だけは忘れないようにして頂けますか?」

「良いじゃろう、それなら自殺する確率がだいぶ減る」

「修行が終わったら、イーストライズに入社出来るんですよね?」

「それなんじゃが、トリガーが必要じゃ」

「トリガーですか?」

「うむ、お主が人間的に成長したと認められた後、ゆかりのある神社でお主が転職を願う必要がある。どこがいい?」

「では八戸市の蕪島神社でお願いします」

「分かった。お主の準備が出来たら蕪島神社で転職のお願いをするように手配しよう」

「ありがとうございます。神霊写真は、伊勢神宮で本宮を本宮と知らずに写真に撮ります。その後で本宮だと気付いてから、写真を消すようにお祈りしますので、それで合成写真を作ってください」

「合成写真は良いが、伊勢でそれをするのは不敬がすぎる。さすがに妾でも庇いきれん。あそこには権威にうるさい神々も祭られておるから、他の場所にせい」

「では、八戸市の神明宮はどうでしょう?」

「う~む、あそこは地脈が弱い。ある程度、力のある場所でないと奇跡は起こせんぞ?」

「では、天照様のお勧めは?」

「名古屋の熱田神宮が良かろう。あそこには妾の別神格『熱田大神』がおる。人間に近い存在じゃから多少の不敬は許してくれよう」

「分かりました。では、熱田神宮で写真の奇跡をお願いいたします」

「分かった。伊勢では、何も無くて良いのか?」

「いいえ、畳みかけるように奇跡をお願いしたいです。まずは、神宮内で誰かが背中に飛びついてくる、そういう感覚をお願いします。後は携帯電話の設定を変更したり、写真を撮ろうとしたらスマホがフリーズする。これらの奇跡をお願いします」

「分かった。手配しよう」

「これだけの奇跡が起きれば私は天照様が存在する事を確信できます」

 神が存在しているのなら、私の本体は魂であり、消滅しない事が確定する。そうなれば、私は元から不老不死だった事になり、死を恐れる必要が無くなる。

「それは良いが、これだけ神霊現象を体験した後で、お主、正気を保てるのか?恐怖で、おかしくなったりせぬだろうな?」

「それは、大丈夫ですよ。だって、今の会話の時点で常軌を逸していますし、神霊現象を見たら恐怖ではなく狂喜するはずです」

「まあ、そこまで言うのなら奇跡をみせようぞ」


 この時、約束した事は2022年~2023年にかけて全て現実になった。私は、不老不死を手に入れた。


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