豊雲野神、国狭槌尊
このタイトルを見た方はこう思ったことでしょう。「なんで名前がふたつ?」と。
思ってなかったらすみません。
さて、なんで一つのお話に二柱も登場させるのかと言いますと、この御二方は前回お話した国之常立神の次にお生まれになった神々なのです。ですが、記紀によって違ってきます。
古事記には豊雲野神、日本書紀には国狭槌尊が出てきます。
少々話が逸れますが、尊または命というのは、神様に対する敬称です。
そんな御二方、一人一人説明していると短すぎて多分物足りないので、今回はまとめてご紹介させていただきます。
上でも言いましたが、この方々は国之常立神の次にお生まれになった。要するに、神世七代2代目となります。
では、国狭槌尊からお話致しましょう。とはいえ、お話できるのは名前に関してぐらいでしょうか……。
他にもお話できることがないのかと問われれば、あるにはあるのですが、少々話がややこしいうえに、作者が理解できなかったので今回は割愛させていただきます。すみません。
この方のお名前の捉え方はいくつかあります。まず、『さ』が神聖さ、『づち』を土を表していて、神聖な土の神様だとする説。
次に、『さ』を坂、『づ』を助詞、『ち』を尊称として、山と野の境界である坂をお守りする神様という説。
最後に、『さ』を神稲、『つ』を助詞、『ち』を生活等に必要な品々に関する経済活動を掌握する長老を意味するとし、水稲耕作の全てを管理する長老の神様とする説。
このような説が存在します。ここまで説があると、どれが正解かわかりませんね。何を司る神様なのかは、皆様のご想像にお任せします。
次は豊雲野神のお話です。この方は古事記では神世七代2代目、日本書紀では3代目とされております。
神名が意味するのは『豊かな雲』であり、雲を神格化した存在なのだとか。
ですが、”野”の方に”豊”が修飾する説もあり、その場合は原野の形成の神格化とされるそうな。
こうしてみると、神様って意外とややこしいですね。でもその分奥深いと思います。
さて、本日はこのぐらいで終了にしたいと思います。ここまで読んでくださり、ありがとうございます!