国生み、神生み.上
タイトルを見て「おっ、知ってる」となった方も多いと思います。
そうです、今日は皆様ご存知、伊邪那岐命と伊邪那美命についてお話したいと思います!
ちなみに、このお話は古事記の内容も含みますので、いつもよりかは長くなるかと思います。
既に知っている方も多いと思われますが、この御二方は神世七代最後の代であり、国生み・神生みの神様です。
伊邪那岐命と伊邪那美命は、前述の神々から天沼矛を授かり、漂っている地を修め固めろと言われます。
そうして高天原から降り立った二人は、天沼矛を海に入れ、ぐるぐるとかき混ぜます。
その時に天沼矛から滴り落ちた塩が積もりに積もって、オノゴロ島ができます。
お二人はそのオノゴロ島に八尋殿を見立てました。
伊邪那岐命は伊邪那美命に
「お前の体はどのようにできているのか」
と、問います。
それに対し、伊邪那美命は
「私の体は成り合わないところがあります」
と言います。
そしてまた伊邪那岐命が
「我の体は成り余っているところがある。我が身の成り余っているところを、お前の成り合わないところに刺しふさいで、国土を生み成そう」
と言います。
勘が鋭い方ならもうおわかりかと思われますが、この“成り合わないところ”と“成り余っているところ”と言うのは、女性器と男性器のことを指しています。
つまり、このお二人は今からまぐわい、要は性行為をしようとしてるのです。
伊邪那岐命は天の御柱を回って、巡り会ったところでミトノマグワイを行おうと提案します。
実際に周りを回り、巡り会ったところで、伊邪那美命が
「なんとすてきな殿方よ」
と言い、続いて伊邪那岐命が
「なんと素晴らしいオトメなのだ」
と言います。その後に、彼は女性から言うのは良くないことだと言うのですが、欲求を止められなかったのか、そのまままぐわいます。
そして生まれたのが『水蛭子』と言う、骨無しの子どもです。この子は葦舟に乗せて流されました。
その次に生んだのは『アハ島 』です。この子はかげろうのように儚き子だったのだとか。
ちなみに、この二人は子のうちに数えないらしいです。
お二人は困り果て、先に生まれていた天津神たちに聞きに行きます。
天津神たちは太占で占い合わせました。
「女が先に誘ったのが良くないのだ。ひとたび、下に戻って言い直せ」
的なことを言われます。
お二人は早速下に戻って、先程と同じ方法を取ります。巡り会ったところで、今度は伊邪那岐命から言います。
仕切り直してミトノマグワイを行うと、日本が生まれます。
最初は島々、最終的に本島が生まれます。
そしてまたミトノマグワイを行うと、今度は特に異常のない子供達が生まれました。
その神々の名前をいちいち出しているとキリがないので、かの有名な三柱以外はほとんど省かせていただきます。すみません。
たくさんの子をお生みになっている中で、ついに事件は起きてしまいます。
皆様、日本における火の神様は知っていますか? 名は火之迦具土神と言います。
この神様は伊邪那美命から出てくる際、燃え盛る炎と共に出てきました。それによって、伊邪那美命は大火傷を負ってしまいます。
伊邪那岐命が介抱しますが、病状が良くなることはありませんでした。
その時の伊邪那美命の吐瀉物やふん尿からも、様々な神様がお生まれになりました。
そして、伊邪那岐命の介抱もむなしく、伊邪那美命は亡くなってしまいます。




