8ー1 冒険者ギルド
8ー1 冒険者ギルド
俺たちは、マリージアへと転移した。
そこは、ライドウの家の辺りだった。
だが、町並みは、すっかり変わってしまっていた。
美しかったマリージアの街は、焼け落ちて瓦礫の山になっていた。
そこここで消えることのない炎がくすぶっている。
家を失った人々が路上で身を寄せあって夜を過ごしていた。
中には、癒えることのない傷を負った人々も多くいる。
エディットは、人々に歩み寄ると傷を癒していった。
俺は、エディットの護衛にオウラとルウシエを残すとリリウスとロナードと共に情報を集めるために冒険者ギルドを目指した。
もう、真夜中を過ぎていたが、冒険者ギルドは、騒がしかった。
戦火を逃れてきた人々が冒険者ギルドの建物の中には溢れたいた。
冒険者ギルドは、防御魔法で守られているため、勇者の攻撃にも耐えることができるからだ。
俺が受付に向かうとそこには、以前にも対応してくれたララさんの姿があった。
「すみません、ララさん」
俺は声をかけた。
ララさんは、少し疲れた様子だったが俺たちを見ると笑顔を浮かべた。
「あなたたち、マリーナのとこの子たちね。マリーナたちは、無事なの?」
「はい。無事です」
俺が答えるとララさんはホッと吐息をついた。
「よかった」
「こんなときに悪いけど、情報がほしくって」
俺は、ララさんに訊ねた。
「勇者と、それとラダクリフ辺境伯たちの情報を」
「それは」
ララさんは、何かを言いかけたが口を閉ざすと俺にきいてきた。
「勇者の情報をきいてどうするの?」
「俺は」
俺は、正直に話した。
「勇者を倒したい」
ララさんがひゅっと息を飲んだ。
しばらく沈黙があった。
それから、ララさんが口を開いた。
「勇者は、今、ラダクリフ辺境伯の屋敷にいるわ。ラダクリフ辺境伯は」
ララさんの表情が曇った。
「今、屋敷に囚われているわ。勇者は、ラダクリフ辺境伯とその甥であるライディア王子を明後日の朝、処刑すると宣言しているわ」
マジかよ!
俺は、頷くとララさんにきいた。
「なんとかラダクリフ辺境伯の屋敷に潜り込めないかな」
「それなら、我々も同行させてほしい」
背後から声がして振り向くとそこには、背の高いとがり耳の若者とすごい長剣を背負った剣士らしき人物が立っていた。




