表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/121

7ー12 帰ってきなさい!

 7ー12 帰ってきなさい!


 俺は、みなが寝静まるのを待ってからそっと寝床を抜け出した。

 そして、動きやすい服装に着替えるとクローディア母さんが作ってくれた姿を消せるローブを身にまとった。

 家を抜け出すと外には、リリウスとエディット、オウラ、それにロナードとルウシエがすでに待っていた。

 はい?

 俺は、驚いていた。

 だって、俺は、1人で行くつもりだったからな。

 「なんで?」

 「お前の嘘ぐらい俺たちが見抜けないとでもおもっているのかよ?クロ」

 リリウスがにやっと笑った。

 エディットがそっと俺の手に触れてきた。

 「私たち、いつも一緒でしょ?」

 「婿殿が戦場に行くというなら私も当然行かなくてはな」

 オウラが笑った。

 俺は、みんなにきいた。

 「行けば、みんな、ただじゃすまないんだぞ?」

 だって、俺は、勇者の宿敵だから。

 奴がなにより倒したがっているそのものなんだから。

 「何を今さら」

 ロナードがぶっきらぼうに言ってにやっと笑った。

 「さんざん俺に迷惑をかけておいて」

 「いや、迷惑をかけてのは、お前のほうだろうが」

 ルウシエがロナードに突っ込んだ。

 「まったく、ただの鍛冶師には重すぎる仕事だな」

 「鍛冶師見習いだろうが」

 ロナードが言い返した。

 俺は、胸がいっぱいになっていた。

 こいつら、バカばっかりだな。

 でも、最高なバカだ。

 「いいのか?お前たち」

 俺がきくと、みな口々に答えた。

 「いいに決まってるだろうが!」

 「私は、いつもクロ様と一緒ですから」

 エディットが微笑んだ。

 「それにきっとマリージアでは私の力が役立つはずです」

 ちっ!

 俺は、舌打ちした。

 こいつらには、かなわない。

 俺は、転移魔法を展開した。

 「行くぞ!」

 「おうっ!」

 そのとき、家から誰かが出てくるのが見えた。

 クローディア母さんとティミストリ父さんだ。

 「クロージャー」

 クローディア母さんがため息をついた。

 「嘘つきは、後でお仕置きしますからね」

 「ごめん、母さん。でも、俺」

 「ちゃんと叱られに帰ってきなさい、クロージャー」

 クローディア母さんは、俺に美しい帯を手渡した。

 「これは、武運を祈って作ったものです。きっとあなたを守ってくれるわ」

 俺は、それを受け取ると腰に巻く。

 ティミストリ父さんが俺を見つめた。

 「クロージャー、我々、トカゲの谷の者が手助けできることがあればなんでも遠慮せずに言うんだぞ」

 「父さん」

 俺は、頷くと、転移の魔法を発動させた。

 「行くぞ!みんな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ