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7ー6 新しい村

 7ー6 新しい村


 俺たちは、勇者たちがマリージアにとどまっている間にトカゲの谷に魔族の人々が住めるような場所を用意した。

 そして、オウラにも協力してもらって魔界国にトカゲの谷への移動のための転移門を設置することにした。

 そうして、魔界の人々を一人残さずトカゲの谷へと移住させることにしたのだ。

 勇者たちが足止めされているうちに魔族の移動は、ちゃくちゃくと進んでいった。

 オウラと共に魔界へと向かったラーズの働きもあって順調に魔族の受け入れは完了した。

 魔族のトカゲの谷への移住計画には、ライドウたちマリージアの商人たちも協力してくれた。

 必要な物質の手配などもスムーズにいって魔族たちは、すんなりとトカゲの谷での暮らしを始めることができた。

 初夏が訪れる頃には、トカゲの谷の風景は一変していた。

 トカゲの谷には、トカゲの村を中心にして8つの集落が作られた。

 その集落の周囲には、森が広がっている。

 集落には、トカゲの村と同じようにいくつもの風車が立ち並び谷を潤す豊かな水の流れが川となり数個の湖を作っていった。

 トカゲの村を見本に作られた集落には、トカゲの谷の協力のもとに開拓が進み麦や稲の緑が風に揺れている。

 また、魔界国から持ち込まれたらしい見たことのない野菜なども育てられていた。

 俺は、すべての魔族の移住が完了したというラーズの報告を受けると転移門を閉じた。

 8つある集落の代表を一人づつトカゲの村に集めて俺とティミストリ父さんは、彼らの要望やらを聞くつもりだったのだが、魔族の連中は、みなこれ以上の要望などないと口々に話した。

 なんでも魔界国の大地は瘴気に蝕まれ腐り、あらゆる植物が枯れはて、人々は常に飢えていたのだという。

 だから、時に周辺の国々に侵攻しようとすることもあったのだ。

 それが、この豊かなトカゲの谷に移住したことによりすべて解決した。

 麦も野菜もよく育っているし、水も清らかで豊かに流れている。

 これ以上に何も望むものはない。

 魔族の人々は、口々に俺たちに礼を述べた。

 「これからは、武器を鍬に持ちかえて生きていくことができる」

 そう言って微笑んだのは、オークのおっさんだった。

 後でラーズに聞いたのだが、彼は、魔界国の将軍の1人だったらしい。

 これで戦いを避けることができた。

 そう俺たちは思っていた。

 だが、実際には、そううまくはいかなかった。

 それを俺は思いしらされることとなるのだ。

 

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