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6ー11 従魔ですか?

 6ー11 従魔ですか?


 いろいろあったが俺たちは、なんとかみな無事にダンジョンの街ルイードを後にした。

 今のところ、俺の体に起きた異変は、このパーティーの面々以外には知られてはいなかった。

 だが、いつかは、ばれるときがくるのだろうか?

 俺は、なんだか不安だった。

 馬車の中で俺の隣に座ていたエディットがそっと俺の手を握ると囁いた。

 「大丈夫ですよ、クロ様。クロ様は、私がお守りしますから」

 「エディット」

 俺たちは、しばし見つめあった。

 なんだか、繋いだ手から伝わってくる温もりが俺の不安感を癒してくれる様に思われた。

 さすが、トカゲの谷の聖女だな。

 俺は、ほんわりと心が暖かくなるのを感じていた。

 だが、現実は厳しい。

 首都アルディスの魔法学園へと戻った俺は、ちょっとした有名人になっていた。

 というのも、俺がすごい美少女をペットとして飼っているとか、それを足蹴にしたりして虐待しているとか、なんとか。

 いやいやいや。

 違うって!

 俺は、無実だ!

 とも、言い難いのかもしれないな。

 実は、その美少女は、今、この寮の俺の部屋に住んでいるから。

 どうしても俺から離れたくないとか言うものだから仕方なくペットとして飼うことにしたのだ。

 といっても寮暮らしなので本当は、ペットは飼えないんだがな。

 だから、俺は、ラーズを従魔として登録することにした。

 ラーズは、フェンリルの一族で獣化することができるのだ。

 魔法学園の校則では、従魔は、寮や学園内で同行させることが許されている。

 といっても実際は、在学中に従魔を持つような生徒はほとんどいないらしいんだがな。

 俺は、ラーズをライドウに押し付けようと思っていたんだがラーズがどうしても俺の側にいたいと哀願するものだから仕方なく従魔のフェンリルとして飼うことにした。

 これには、学園側も驚いていた。

 「いつ、どこで、フェンリルを従魔にしたんですか?」

 魔物学者の教師にきかれて俺は、答えた。

 「ダンジョンで偶然に出会ったのですが、妙になつかれてしまい仕方なく連れ帰りました」

 こんな答えで納得してくれるものかどうかわからなかったんだが、日頃の俺の優等生っぷりと竜人族だということで学園側もわかってくれた。

 ラーズは、自ら望んで俺と従属の契約を交わした。

 「俺は、絶対に魔王にはならない。それでもいいのか?」

 俺は、契約を結ぶ時に確認したが、ラーズの意思は、変わらなかった。

 「あなたがどうであれ、私の従うべきものがあなたであることは変わりませんから」

 

 

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