6ー7 秘密だ!
6ー7 秘密だ!
俺たちが見つめているとその小さな白い龍は、一本の巨大な剣に姿を変えた。
その剣は、空を切り裂き俺の体を貫いた。
マジでか!?
俺は、雷に打たれるような衝撃を受けてその場に崩れ落ちた。
「クロージャー!」
「クロ様!」
エディットとリリウスたちが駆け寄ってくるのを俺は、見上げていた。
俺は、死ぬのか?
俺の脳裏にトカゲの谷のみんなの顔が浮かんだ。
クローディア母さん、ティミストリ父さん。
リリウス。
エディットの泣き顔が見える。
「クロ様!」
だけど。
俺は、はっと気づいた。
痛みもなければ、傷もない。
俺に突き刺さった剣は、やがて消滅した。
「クロ様!」
「大丈夫だ、エディット」
俺は答えた。
だが、俺のことを見つめていたエディットが絶句した。
「クロ様・・目が!」
はい?
俺は、言葉を失くしているエディットを見た。
エディットは、なぜか目を見開いたまま俺を見つめていた。
「クロ!お前、目の色が!」
リリウスが叫んだ。
「左目の色が!」
んん?
俺は、倒れ込んでいた凍った水面へと視線を落とした。
鏡のようになった水面には、黒髪に青い目の俺の姿が映っていた。
いや、違う!
リリウスの言うとおり、俺の左目は、真っ赤に変化していた。
どういうこと?
俺は、左手で左目を押さえた。
しばらくして手を離してもう一度水面を覗き込むと赤かった目がもとの青い色に戻っていた。
「クロージャー!」
ルウシエが叫んだ。
「氷が!」
俺たちの立っていた辺りの氷がひび割れていく。
俺たちは、急いで走り出した。
俺たちがなんとか氷が割れる前にもといたダンジョンの部屋へと戻ると崩れていた壁が元通りに修復されていった。
俺たちは、しばらく乱れた呼吸を整えていた。
みんなが落ち着くと、ロナードが小声で囁いた。
「いいか?クロージャーも、他のみんなもきいてくれ」
俺たちは、ロナードの方を見た。
ロナードは、俺たちに告げた。
「ここで今日あったことは、全て僕たちだけの秘密だ。誰にもいったらダメだ。いいな?」
俺たちは、みな、頷いた。




