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異世界に転生したもののトカゲでしたが、進化の実を食べて魔王になりました。  作者: トモモト ヨシユキ
5 魔法学園と青い春(2)
59/121

5ー11 前ぐらい隠してくれ!

 5ー11 前ぐらい隠してくれ!


 俺は、宴の後、村の共同浴場で1人風呂に浸かっていた。

 トカゲは、キレイ好きが多い。

 実際、トカゲの谷の者の中には1日の内に何度も風呂に入る者だっているくらいだ。

 しかし、この世界では風呂はまだ普及しているとは言い難い。

 ライドウのような中級の商人でも家には風呂はなかった。

 それどころかラダクリフ辺境伯のところでさえわざわざ特別に頼まなくては風呂には入れないのだ。

 それからすれば一応、毎日でも入浴できるのだから魔法学園の寮は贅沢であるといえるだろう。

 まあ、トカゲの谷の村の風呂ほど立派な風呂ではないけどな。

 ここの風呂は、俺が前世の日本の温泉風に仕上げたものだ。

 しかも、本物の温泉だしな!

 問題があるとすれば、混浴だってことぐらいかな。

 トカゲの谷の連中は、風呂は当然混浴だと思っている。

 もともとトカゲだったから男女で別々に風呂に入るなんて考えたこともない。

 そこが俺からすれば少し悩ましい。

 だから、俺は、入る者の少ない時間帯を選んで入っているんだ。

 俺は、1人で湯に浸かりながらさっきのティミストリ父さんの言葉を思い出していた。

 『クロージャーなら2人の妻を持つのにふさわしい』

 いやいや。

 俺は、ぶくぶくっと顔の半ばまでお湯の中に浸かって考えていた。

 俺は、前世では一度も彼女というものができなかった。

 たぶん、俺が特別にぶさいくだったとか、問題のある性格だったとかではない。

 ただ、縁もなければ、恋愛する時間もなかったのだ。

 それが、今生では、いきなり2人の婚約者ですか?

 ありえない!

 これは、モテ期の到来なのか?

 それとも神様の試練なのか?

 「ぶわっ!」

 俺がお湯の中から浮上して顔を出すと誰かが湯船に入ってきていた。

 こんな時間に珍しいな。

 俺は、湯気の向こうの誰かに目を凝らした。

 俺が言うのもなんだけどこんな時間に風呂には入る奴がいるんだな、と思ってちらっとそっちを見るとそこにはオウラとエディットの姿があった。

 マジですか!?

 2人は、少し離れたところから俺の方を見つめていた。

 「クロ殿も入っていたのか」

 オウラが朗らかに話しかけながら俺の方へとよってくる。

 うわっ!

 俺は、思わず視線を反らした。

 頼む、前ぐらい隠してくれ!

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