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4ー2 使い魔

 4ー2 使い魔


 こうして将来の夢を語り合ったり、勉強したりと和気あいあいとすごすうちに3日の馬車の旅は終わりを告げようとしていた。

 俺たちの乗った馬車は、無事に首都アルディスへと到着した。

 俺たちの乗った馬車は、首都アルディスの周囲を取り囲む防壁の外にある検問を通過するために並ぶ人々の列に続いた。

 しばらくすると衛兵が馬車のドアをノックしたので、ヴォルツさんが顔を出した。

 「ラダクリフ辺境伯の馬車とお見受けしますが?」

 衛兵に訊ねられてヴォルツさんがいい笑顔を浮かべて答えた。

 「いかにも、これは、ラダクリフ辺境伯の馬車です。こちらの紳士淑女が魔法学園の入学試験を受験されるため、私が同行しております」

 「なるほど、わかりました」

 衛兵が、俺たちの方を見てにっこりと微笑んだ。

 「しっかりとがんばって!」

 俺たちは、その日の夕方には無事に首都アルディスのラダクリフ辺境伯のタウンハウスへと到着した。

 俺たちをラダクリフ辺境伯とその執事のアルバトロスが向かえてくれた。

 「長旅、お疲れでしょう」

 アルバトロスは、俺たちを部屋へと案内しながら言葉をかけた。

 「どうか、今夜はゆっくりとお休みください」

 俺が通された部屋は、タウンハウスとはいえ十分に立派で豪華な客室だった。

 すごく美しいラグがひかれていて、俺は、こんな絨毯をトカゲの谷でも作れるかな、と思った。

 俺は、トカゲの谷に独自の特産品を作りたいと思っているんだ。

 麻を使って作る紙もそうだったが、こういう美しいラグマットもいいな。

 そういえば、トワ草を使ったエリクサー作りは、うまくいっているのだろうか?

 今年の種まきは?

 俺は、トカゲの谷が心配でたまらなかった。

 手紙を書きたいが紙は、貴族にとっても貴重品だ。

 俺は、考えた末に魔法書『スキルイーター』を取り出した。

 ピカッと光っているページをめくると、式神の作り方がのっていた。

 俺は、魔力を手のひらの上に貯めると念を込めた。

 鳥のように飛んでトカゲの谷まで俺の想いを届けてほしい。

 そこで、ふと、ヴォルツさんがワイパーンなら一日で到着すると言っていたのを思い出した。

 ぼん、と音がして俺の手のひらの上に小さなワイパーンがとまっていた。

 俺は、このワイパーンにロロという名を与えた。

 『使い魔レベル1』

 頭の中で声が聞こえた。

 俺は、ロロに念を送った。

 懐かしいトカゲの谷。

 懐かしいクローディア母さん。

 ティミストリ父さん。

 俺は、念を封じるとロロを窓から放った。

 ロロは、一直線にトカゲの谷を目指して飛び去った。


 

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