3ー3 勉強ですか?
3ー3 勉強ですか?
穀物をマリージアの街に売った金で俺は、綿花と麻の種やら、染料になるアイの花の種やらをかったりした。
後、本も何冊か買った。
といっても、魔法の勉強のための本だけどな。
俺は、これをいい機会と思い、トカゲの村に学校を作ることにした。
トカゲも読み書き、計算を勉強しといた方がいいからな。
ライドウに石板とチョークを仕入れてもらって、学校の生徒たちに配る。
そのときに簡単な文字の教科書を作ろうと思ったのだが、ライドウの話によると教科書を作るための紙が手にはいらないらしい。
なんでも、紙は、高級品なのだという。
仕方なく木の板を削って教科書を作ることにした。
そうして、トカゲの村でも教育が始まった。
俺は、魔法の勉強を始めた。
心配なのは、リリウスだ。
半年後にラドクリフ辺境伯のもとに行くまでに文字ぐらいは覚えられるのだろうか?
ほんとに、前途多難だな。
そうこうしている内に冬がやってきた。
トカゲの谷にも雪が降った。
俺は、冬の間に、村の中を流れる水路に水車小屋を建てて小麦を粉にひくことにした。
森で見つけたリンゴとよく似た果実をつかって天然酵母を作り、パンを焼くことにする。
この世界では、まだ酵母は、使われていない。
俺は、豆を使って味噌や、醤油、それに酒を作ってみた。
それから、森でマッドモウを何匹か生け捕りにして飼育してみることにした。
村にテイマーがいたのでその人に頼んで世話をしてもらうことにする。
運良く妊娠したマッドモウが捕まえられたので、乳がとれた。
これで、チーズや、バターが作れた。
村の食事事情は、どんどん豊かになっていく。
俺は、夜食にクローディア母さんの作ってくれたおにぎりと味噌汁を食べながら、ライディアと森の恵みに感謝をしていた。
俺は、時々、リリウスの勉強もみてやっていたが、わかったことがある。
リリウスは、脳筋タイプだ。
まったく勉強には、才能がない。
俺は、リリウスのために板を何枚も使ってわかりやすい問題集などを作ってやった。
俺たちが人間の国の魔法学校に行くことについては、ティミストリ父さんたちは、反対していた。
だが、俺たちの決意が硬いことを知ると、ティミストリ父さんたちは、もう反対しなかった。
「お前たちも、もう一人前だ。やりたいことがあるなら頑張りなさい」
そう言って、村の連中は、俺たちを応援してくれた。




