3ー1 種をまく!
3ー1 種をまく!
トカゲの谷に戻った俺たちをティミストリ父さんとクローディア母さんたちが迎えてくれた。
トカゲの谷には、遅い春がやってこようとしていた。
俺は、トカゲの谷の村の回りに土魔法で畑を作っていくと、そこにライディアに貰った種をまいた。
だけど、一つだけ問題があった。
それは、水だ。
今、俺たちは、水を水魔法で手に入れるか、遠く離れた水場から運んでいた。
俺は、魔法書『スキルイーター』を使って、このトカゲの谷の地下に水脈があることを知った。
土魔法で深く深く穴を掘ると、水脈に行き当たった。
だが、なんとも深い。
俺は、森で手に入れてきた木材を使って風車を作るとそれを使って水を組み上げることにした。
トカゲの谷には、切り立った崖の上から風が吹き下ろしている。
その風を使った生活の知恵みたいなものだ。
風車は、うまく風を受けて水を汲み上げてくれた。
俺は、この風車を畑のあちこちに作った。
これで、水の問題は解決したわけだ。
ライディアのくれた種子の入った革袋の一つに種籾が入っていた。
米が作れる!
俺は、歓喜した。
俺は、窪地の片隅に田んぼを作り、そこで米を育てることにした。
また、畑の一部では、前に森で採集したトワ草などの薬草を栽培することにした。
俺が土魔法で作った田畑は、なぜか、なんでもよく育ち、村は、みるみる緑に彩られていった。
それだけじゃない。
クローディア母さんが中心となってレッドスパイダーの飼育が始められた。
レッドスパイダーの糸で織られた布は、艶があり、肌触りもよかった。
俺たちは、この布をトカゲの谷の村の特産品として交易を始めることにした。
それには、ライドウが手を貸してくれた。
外部との連絡のために、俺は、森から村に出入りするための装置を作った。
いわゆるエレベーター、だ。
後、畑仕事などの補助のために何体かのゴーレムを作成した。
これは、村の警備のためにも役立った。
鍛冶スキルを持つ村人たちは、農具やら生活に必要な器具、それに武器を制作した。
窪地を囲んだ崖の下には、木々を植樹し森を作った。
土で作られた家々も徐々に木製の建物に建て替え、家具も揃えていく。
村の中には、上下水道も設備した。
それに、共同の浴場も作った。
温泉を堀当てたのだ。
これは、みんな、大喜びだった。




