2ー5 おもてなしですか?
2ー5 おもてなしですか?
ライドウ夫妻は、リリウスの身の上をきいてすっかり同情の目でリリウスを見ていた。
「これも何かの縁だ。しばらく家で暮らせばいいさ」
ライドウが言うとマリーナさんも頷いた。
ありがたいことだが、俺たちは、はやく褒美を受け取って村に帰らなくてはいけないんだけど。
でも、リリウスは、嬉しそうだ。
やっぱり口には出さなくてもリリウスも寂しかったんだな。
俺たちは、ライドウ夫妻のもてなしを受けてその夜は、ふかふかのベッドでぐっすりと眠りに落ちた。
翌日、俺たちは、だいぶ寝坊してしまった。
いや、だってこんなふかふかの寝心地のいい布団で眠るのなんて久しぶり、というか今生では初めてだし。
本当は、もう少し眠っていたかったんだけどマリーナさんに優しく揺り起こされた。
「おはよう、お寝坊さんたち」
うん。
ほんと、マリーナさんって、いい!
なんか、全身柔らかくっていい匂いがするし。
料理は上手で、しかも優しい。
マジでお嫁さんにしたい!
俺とリリウスは、目を擦りながらベッドから這い出るとマリーナさんが用意してくれた水のはいった桶の置かれた洗面台で顔を洗い、口をすすいだ。
「変わったデザインの服ね」
マリーナさんは、俺たちが脱いだ服を魔法できれいにしてくれるとそれを俺たちに返した。
俺たちは、マリーナさんにお礼を言うと受け取った服を身につけた。
「これから冒険者ギルドに行くんでしょ?一緒に行きましょうか」
おいしい朝食を食べているとマリーナさんが俺たちに話した。
なんでもマリーナさんは、もとは冒険者ギルドの職員だったんらしい。今でも時々、繁忙期には手伝いに呼ばれることがあるんだという。
俺たちは、マリーナさんと一緒に冒険者ギルドに向かった。
ライドウは、もう仕事に出掛けていた。
ライドウの店は、家から少し離れた場所にあるのだという。
もう、お日様は高く、通りには人が溢れていた。
マリーナさんは、俺たちがはぐれないように手を繋いでくれた。
暖かくって、柔らかな手だ。
俺もリリウスも少し照れていたけど、マリーナさんは、にこにこしていた。
でも、気をつけてないと馬車やなんかにひかれそうになるし、人にぶつかりそうになったり大変だ。
ほんと、都会って気をつかうな。
俺たちは、マリーナさんの気遣いに感謝した。
俺たちは、マリーナさんに案内してもらって古い立派な会館へとたどり着いた。
「ここがこの街の冒険者ギルドよ」
俺たちは、マリーナさんと手を繋いだまま中へと入っていった。
中は、人でごった返していた。
マリーナさんは、知り合いの受付嬢を見つけるとカウンターへと歩みより声をかけた。
「こんにちは、ララ」
「こんにちは、マリーナ」
その受付嬢は、明るい金色の髪を腰まで伸ばした人間の人だった。




