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夫が死んだ。優しい人だった。
夫はコックだった。
その夫がなぜか、毒にあたって死んだ。
葬式にはたくさんの人が来てくれて、夫の人柄を偲ばせた。
そして、それは私を余計、悲しくさせた。
あなたは、どうして私を一人にしたの。
奥さまが言う。
「大丈夫よ。あなたには私がついてる」
「はい。奥さま。」
奥さまが微笑む。
その美しさに私は息をのむ。
失礼だと思いつつ、奥さまから目が離せない。
「のどが渇いたわ。お茶を淹れてきて」
「かしこまりました」
もう一度、奥さまが微笑む。
奥さまの手が私の頭を、顔を撫でる。