パーティーから追放されたと思ったら、国からも追放された
キリのいいところまで書けたら投稿・・・一話でエタるとかはないです。
ちょっと仕事が忙しく・・・頑張ります。
主人公視点のお話は今回以降ほぼないかと、三人称視点か、他の人物の視点でお送りいたします。
勇者パーティーを追い出され、持っていたお金もほぼ無くなった。
俺に残されたのは、数日をしのげる程度のお金と・・・剣だけだった。
剣とそれを扱う技術さえあれば、冒険者として生計は立てられるだろう。普通なら・・・。
「喋れない剣士ごときなんざにクエストを任せられるわけがないだろうがっ!」
ギルド内に怒号が響く。
それもそのはずだ。俺がクエストを受けられたのは、勇者パーティーという信用があったからだ。
クエストを受けられないなら俺に金を稼ぐ手段はない。本当は食い下がりたいけど・・・。
俺は黙ってギルドを出た。最悪生きていくだけなら、道中の魔物を食らい、生命活動は維持できるだろう。
そして売れる素材を売ればいい。冒険者としての資格を剥奪された俺は、素材を売っても二束三文にしかならないが・・・。
人らしく生きていくなら仕方ない事だろう。
俺みたいな声も出せない、人とのコミュニケーションも取れない人間が、真っ当に生きられるはずもない。
ここまでちゃんと学校に通い、人らしく生きているのも、幼馴染のおかげだろう。
町を出て、魔物の巣食う山に入ろうと思っていたら、大勢の衛兵に囲まれる。
「お前がレンだな」
隊長っぽい人が俺に声をかける。俺はコクリと頷く。
「そうか。お前には令状が出ている。勇者パーティーを勝手な理由で脱退し、国の宝である勇者様、賢者様、聖女様に害をなした罪だ」
は?・・・俺は頭の中が真っ白になった。
追放したのはあいつらである。別にそのことに不服はない。俺みたいなやつが煌びやかなあのパーティーにいることは不適合だと思っていた。
それが・・・罪?俺が勝手に脱退したことになって・・・。
「王は慈悲深い。本来なら斬首刑となるところを、国外追放で許すとのことだ」
弁明したい。誤解だと。
しかし俺にはそんな事を出来るはずもなく・・・。
「連れて行け。国外まで出たら捨ててもいい」
そう言うや否や両手を縄でくくられ、無理やり数名に引きずられる。
馬車に乗せられ、目隠しをされ、俺は運ばれていった。
静かな空間に、ガタコトと揺れる馬車の音だけが、聞こえていた。
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何日たっただろうか、お腹の空き具合から一週間程度だろうか。
突如馬車から投げ飛ばされる。
そして遠ざかっていく馬車の音が聞こえる。せめて目隠しと縄は取ってほしかった・・・。
腰に差していた剣は取られなかったようで、それで両手に巻かれていた縄を何とか切り、目隠しを外す。
辺りは木々に囲まれた森だった。
時刻は夜。魔物が活発に動き出す時間だった。
さらに最悪な事に、月が赤い。赤月の夜は魔物の力が増す。
常人ならこのまま魔物の餌として死んで終わりだろう。
しかし・・・剣が一本あれば、俺なら生き延びることができる。
ガサリと草むらが動く。一つや二つじゃなく、辺り一面から魔物の匂いがする。
あぁ・・・俺の大嫌いな、糞どもの獣臭だ。
一匹残らず蹂躙してやる。




