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巨乳は殲滅する


 兄さんと一平が、麺類が主食かおかずか飲み物かとか言う凄くどうでも良い論争をしている間、私はナタリアと話をしていた。

 彼女もいきなり兄さん達に拉致られて、色々と不安だろう。

 正直な話、兄さんがナタリアを小脇に抱えて満足げに私の前に現れた時は、どうやって自首しようか考えた位だ。

 それに、ナタリアは14歳の割には胸が大きく巨乳だった。

 私達の中で一番胸の大きいチナツよりも大きかった。

 それはメロンを二つぶら下げていると言っても良い位だった。

 兄さんは貧乳好きだから、こんな忌々しい無駄なぜい肉に飛びつかないので心配はないが、一般的な男性にこの胸は凶器であろう。

 最近、兄さんの読んでいる春画に巨乳が増えてきている気がするが、あれはチナツの仕込であって兄さんの趣向が変わったのではないと私は信じている。

 流石に17歳にもなるとこれ以上の胸の成長は期待できない。

 本当に世の中不公平である。

 チハルもチアキも胸がなくて良かった……。


「それで、貴女方は一体何を考えてますの? 貴女のお兄さん(?)では話になりませんの」


 それについては謝るしかない。

 兄さんは何時もであれば、しっかりとした頼れる人なのだ。

 今はただ、麺類の禁断症状でちょっとおかしくなってしまっているだけなのである。


「私にも分からない……」


 だから今の兄さんの考えは私にも分からない。

 公爵家とか教会の不正を暴く為に、この街に来た筈なのに住民に麺類を振舞って一日が終わるのである。

 最初の頃なんかは、私達がお尋ね者の性もあるのだろうが、屋台に住民が寄り付かなかったので、無理矢理口の中にラーメンを押し込んでいたのだ。

 完全にその姿には狂気しか感じなかった

 本当に兄さんは何をしたいのだろう……?


「貴女のお兄さんの作る麺類が美味しいのは否定できませんわ。でも、お父様にあそこまでの狼藉を働いて、わたくしを拉致までするなんて……。良くて打ち首、酷ければ四肢裂きの刑になってしまいますのよ?」


 えっ?

 それって、どっちにしても死刑じゃない……。


「挙句の果てには、公爵家を馬鹿にするかの様に直轄地で屋台を出しているんですもの。それなのに、対価として要求しているのが、お金や地位ではなく三食麺類にするなんてふざけたことを……。正直な話、真面な人間とは思えませんの」


 何か理論的に説明されると、何も否定できないのが悔しい所である。


「にいさんをばかにするなーー!!」


 そんなナタリアの言葉に真冬が怒っているが、正直馬鹿にされても仕方がない。


「なんで、オリジナルはおこらないの!?」


 真冬は私がナタリアの言うがままになっているのも、気に食わなかったらしい。

 大好きな兄さんを馬鹿にされて怒りたくなる真冬の気持ちは十分わかるが、今回の件は兄さんが馬鹿な行動を取っているとしか思えないのも事実である、


「真冬、その人が好きだからってやる事全てに賛成しちゃ駄目なのよ。間違ってることをしていたら、メッしないといけない」

「にいさんは、まちがったことしてるの?」

「分からないけど、馬鹿なことをしているとは思う」

「むー……。むずかしくて、わかんない!!」


 真冬が頭を抱えて混乱してしまった。

 私も頭を抱えたい位だ。


「ところで、ナタリアはオルフェ公爵家が何をやっているのかは知っているの?」


 取り敢えず兄さんの考えは隅に置いておいて、私は元の目的の解決に全力を尽くそう。

 このまま兄さんに好き勝手させておくと、チナツが来た時に怒られる。


「なんとなくは知ってますわ……。わたくしの侍女達もお父様達がやっていることに忌避感を覚えていましたし」

「貴女はそれを知ってどう思った?」

「わたくし個人としては良くない事だと思っていますわ。領主は領民あってこそのもの。領民に無意味な負担を掛ければ、最終的に自分達の首を絞める事になってきますから……。それに、観光での税収も馬鹿にならないのに、若い旅人を奴隷として扱っていたら、観光地としても終わってしまいますの」


 意外とこの娘は真面だ。

 悪評の方が強いあの両親から生まれて育てられたとは思えられない。

 だからこそ疑わしいとも言える。


「ご家族とは随分考え方が違うみたいだけど?」

「それは多分わたくしの教育係のせいでしょうね。彼女は優秀な魔術師だったので雇われたのですが、あまりに自由過ぎて一ヶ月で放逐されましたの。でも、彼女のお話は面白かったですわ。今でも、わたくしは彼女の事を尊敬していますの」


 成程。

 随分と良い教育係だった様だ。


「ちなみにその方の名前は?」

「チアキ・リーフィアと名乗っていましたわ」


 あの娘、何でこんな所に出て来るの?

 ちょっと頭を抱えてしまった。


「ちなみにそれってどれくらい前の話?」

「つい最近の事ですわ。半年くらい前の話ですの」


 それは確実にチアキだろう。

 逆に考えれば、この娘の信頼度が上がったとも言えるが……。


「チアキおねえちゃん?」


 チアキの名前が出て嬉しくなったのか、真冬が口を挟んでくる。


「貴女はチアキの事を知っているんですの?」

「うん。わたしをつくってくれたひとー」


 ナタリアは真冬の発言に疑問符を浮かべながらも、真冬とチアキの話をしてくれた。

 チアキの指導のせいか分からないが、ナタリアは真冬を馬鹿にせずにしっかりと相手をしてくれる。

 真冬もそれが分かっているのか、ナタリアに結構懐いていた。


 ここでチアキが出て来るとなると、彼女が来るのを待ってから動いた方が良いかもしれない。

 公爵家で働いていたんなら、多少の内情は多分知っている筈だ。

 いくら、チアキが興味のない事に見向きもしなくても、不穏な空気は感じていたと信じている。

 いや、でもそれすらどうでも良いとか思っていそう。

 チアキ的には人身売買なんてどうでも良いとか思ってそうだし……。

 まぁその辺はチアキを信用するしかないだろう。


 それに、確かこの街で一番大きな商会は、チアキの開発した魔道具でほぼ収益の全てを稼いていた筈だ。

 チアキが脅せば逆らう事は出来ない。


「何か最初に思っていたよりは、苦労せずに解決できるかもしれない」


 何かこうして考えると、チアキの万能感が半端ない。

 兄さんがチアキの能力を信用するのも分かるものだ。


 私もちゃんと兄さん達の隣に居られる様に頑張らないと。


胸の大きさはチナツ>チハル>チアキ>チフユの順に大きいです。

他の女性キャラを入れてもチフユの最下位は変わりません。

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