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真冬をチフユとの子供にすると起きる事


「こんにちは」


 俺達の順番になったので、俺は門の衛兵に挨拶をする。

 が、思いっ切り無視されてしまった。

 むしろ、チフユの顔をジロジロと覗き込むように見て来た。


「な、何?」


 チフユもそんな衛兵の態度に不信感を抱いた様だ。


「中々美人じゃないか。貴様等は夫婦か?」


 そこで初めて衛兵が俺の方を見てくる。

 その顔はにやにやと笑っており、嫌な空気しか感じなかった。


「そうですけど……?」

「背中の娘の中々可愛いじゃないか」


 俺の対応をしていたのとは別の衛兵が、背中の真冬ちゃんの顔を覗いてくる。


「ふむ、経産婦の様だが顔は良い。お前はどう思う?」


 チフユの顔を覗いていた衛兵Aが相方の衛兵Bに声を掛ける。


「俺的には経産婦の方が興奮出来て良いと思うが?」


 ん、何か業の深い返事が聞こえたぞ?

 何だ、これ?


「お前は何を言っているんだ?」

「娘もかなり可愛い。こういう娘を孕ませるのが俺の趣味なんだ」

「いくら可愛くても、流石に幼女過ぎるだろう。俺的にはせめて成人はしていて欲しい」

「お前のロリコン道はまだまだだな。こういう体の出来ていない時期から仕込むから、俺好みの女になるんだ」


 衛兵Bは衛兵Aを小馬鹿にした様に鼻で笑った。


「経産婦が好きだとか、ペドが良いとか度し難い変態だな、お前は」


 そんな衛兵Bのあまりの性癖の酷さに、衛兵Aは引いている様だ。

 俺もそう思う。

 チフユなんかはその衛兵を見る目がだんだん冷たくなっていた。


「お前こそ何を言っているんだ。経産婦もロリもその時期でしか味わえない特別な存在なんだぞ!!」


 いや、お前こそ何を言っているんだ。


「しかし、お前さんも中々の変態だな」


 そんな衛兵Bが俺に声を掛けてくる。


「何でですか?」


 変態とは失礼な奴である。

 俺は憮然たる表情で衛兵Bを睨んだ。


「だってよ。子供がこの大きさって事は、嫁さんが成人する前に手を出したって事だろ。十分ロリコンの変態じゃないか」


 な、なんだと!?

 言われてみると確かにそう言う事になる。

 真冬ちゃんの見た目は4歳でチフユが今18歳だから、妊娠している期間まで考えれば俺は13歳のチフユに手を出したという事になるのか……。


「兄さん……」


 チフユもハッとした顔で俺を見る。


「しかも、嫁に兄呼ばわりさせてるとか、完全な特殊プレイじゃないか!! これで変態じゃないとは言えないだろう」


 言い方は癪に障るが、完全に否定できない意見である。

 俺も全く気付かなかった。

 これなら、チフユの姪っ子として通した方が良かったかもしれない。

 まぁチフユは一人っ子だから姪も甥も出来るはずがないんだが。


「兄さんは変態じゃない!!」


 そんな言い返せない俺に変わって、チフユがその意見を否定する。


「兄さんはエルフ耳が好きだからって従妹をエルフ耳に改造したり、義妹に亀甲縛りのやり方を教えてやるって縛ったり、実妹を着せ替え人形にして色んな服を着せては悦に入っているけど、変態なんかじゃないんだから!!」


 いや、その話だけ聞くと変態にしか見えないんだが……。

 チアキは自分からエルフ耳にしたんだし、チナツは自分から亀甲縛りのやり方を覚えたいからって縛られたんだし、チハルは勝手に俺の頭の中を読み取って着て欲しい服を着ているだけだしで、俺からやってくれと頼んだことは一つもない。


「な、なんだと! こいつは俺以上にハイレベルな存在だと言うのか!?」

「兄さんが変態じゃないって訂正して」


 いや俺から聞いても、その話の中の俺は変態にしか思えないぞ。

 事実、衛兵Bは俺に恐れをなしたのか怯えた様な表情をし始めてしまったじゃないか。

 というかこいつは自分が変態だと認めているんだな。


「お前達、落ち着け」


 チフユ達の話を聞いていた衛兵Aが止めに入る。


「俺達はそう言う話をするために、ここにいるのではない」


 確かに話が脱線していたのは否定できない。


「それで、一体どう言う事なんです?」


 俺も話を戻すために衛兵Aの話に乗った。


「ここでの通行税の話だ」


 通行税だと……?

 なんか嫌な予感しかしないんだが。


「よし、嫁と娘を置いていけばお前は通っていいぞ」


 衛兵達の会話から察せられたが、チフユ達を通行税として徴収するって事なのか。


「ふざけないで。そんな横暴が許されると思ってるの?」


 チフユはそんな衛兵Aの態度に当然怒る。


「平民如きが何を言っているんだ? ここではオルフェ公爵家が法律だ。そのオルフェ公爵家が一定の美人を見つけたら、公爵家に連行しろと言っている」

「ちなみに、公爵家に連行されたらどうなるんです?」

「さぁな。二度と日の目は見られないとか、上手くいけば公爵家の妾になれるとか聞いている。少なくとも、お前の手元には二度と戻ってこないさ。まぁ途中で俺達が摘み食いすることもあるけどな」


 なるほど、結構な下種な家の様だ。

 真冬ちゃんまでそんな性的な目で見るなんて、物凄いロリコン共だ。

 俺だって真冬ちゃんにちゅーされても、そこまで興奮しなかったぞ!


「さて、どうするんだ? まぁここまで来た以上、引き返すなんて選択肢もないんだけどな」


 衛兵Aはチフユの意見は無視して、ニヤニヤと俺の方を見てくる。

 衛兵Bに至っては、チフユの体を触ろうと虎視眈々と様子を伺っている位だ。

 やっぱり、こうなるのか……。


「まぁそんな事を言わないで、これを見てください」


 一応、この展開は変態から聞いていた通りである。

 その為、こういった時の解決方法も把握済みだ。


 俺は懐からそこそこの重さの袋を取り出し、衛兵Aに差し出す。


「ほう」


 衛兵Aは袋の中身を確認すると、分かってるじゃないかと言った顔をして門を開ける。


「よし、通っていいぞ」


 こうして、俺達は金と変態と言う汚名の二つを持って、エルードの街の中に侵入したのだ。



 当然かもしれないが、チフユは街に入ってからも先程の件で苛々していた。


「兄さんはあれで良かった訳?」

「そうは言っても、変態から聞いていた通りだったじゃないか、賄賂が横行してるって。だったら、金を握らせるのが一番早い」


 一応街に入る前に、オルフェ公爵家とエルードの街の現状について変態からレクチャーを受けていた。

 公爵家はチアキからの前評判通りそこまで潔白な家ではない様だったし、エルードの街もそれに伴い不正がそこそこに横行した街の様である。

 パッと見は治安が良さそうに見えるが、先程チラッと見えた路地には食べ物にも困っている様な子供達が旅行者からスリをしようと様子を伺っているのが見えた。


「なんか歪な街。あまり良い空気がしない」


 チフユはこの街の事をそう評した。

 金のある所は治安が良く、金のない所は悪い。

 ある意味で当然の様な気もするが、金のない所が完全に見捨てられ、搾取されるだけの場所になっているから、歪に感じてしまうのだろう。


「身分を取り間違えた貴族にありがちの街だな」


 イーストウッドは領主が気さくな人で、村のどうでも良いイベントまで呼べば来てくれるようなタイプだから、なおの事そう感じるのかもしれない。

 麺ファイトとか謎イベントに良く参加してくれたものだ。

 真面な頭をした領主なら絶対に来ないだろう。

 チフユが魔王であることも御目溢ししてくれてるみたいだし、あんまり関りはないが結構尊敬できる人ではあるのだ。


「それにしても真冬が寝ていて良かった。起きてたらトラブルになってた可能性もあった」


 チフユが真冬ちゃんの頭を撫でながら、さっきの事を引きずっていた。

 確かに、真冬ちゃんが起きていたら癇癪を起していた可能性も高かった。


「そうだな。まぁ何にしても金で済んで良かったよ」


 一応、チアキから秘密道具を預かっては来ていたが、出来れば使いたくない品だったしな。

 しかしあんな衛兵が門番をやっているとなると、チハル達がここ来た時絶対にトラブルになるぞ。

 ああ言うのを相手にした時のトラブル起こす率は意外とチナツが高く、チアキが一番低い。

 チアキはああ言うのの手練手管を知っているので、逆に手籠めにする為トラブルになりにくいが、チナツはああ言う不正が好きではない為、大体文句を言ってトラブルにするのだ。

 最終的には折れるので大事になることはそこまで多くはないが……。

 チハルはそもそも衛兵の言う事なんて聞く気がないから関係ない。

 正門突破の為の武力介入を行って終わりである。

 衛兵が強ければ止められるかもしれないが、一応勇者であるチハルを止められる様な人は衛兵なんてやってないだろう。

 そうして増援を呼ばれ、領主の館に連れて行かれそうになるも、それすら無視して必要な所によって居なくなるのである。

 最早、天災の一つであると言った方が良いかもしれない。

 それでこそ俺の実妹だ。

 なので、あのパーティがこの街に来たら確実に分かるだろう。

 そういう意味では、ああいう門番で良かったかもしれない。


「取り敢えず変態達と合流して宿を取るか。今後の事も検討しないといけないし」

「なら、途中で冒険者ギルドにも寄っていこう。旅人向けの良い宿を紹介してくれるはず」


 気を切り替える為にも、今後の方針について話す。


「そうだな。それにあんまり街中で領主批判をするのは良くない」


 一応、ここは敵地なのである。

 ここの領民がどれ程領主の事を慕っているのか分からないが、適当に言った不平不満が領主の耳に入って処罰される可能性だってあるのだ。

 今は大通りで賑わいがあるから、盗み聞きしている様なのはいないかもしれないが、用心するに越したことはない。

 何処でどんなスキル持ちがいるのか分からないのだ。

 チハルみたいに普通は魔物とかアイテムとかに一時的に使うはずの【鑑定】を、ストーカー行為に仕えるからと俺に生涯使い続けている様な奴だっている。

 つまり、一般的ではないスキルの使い方をして俺達の会話を盗聴している奴がいるかもしれないと言う事だ。


「ええ、色々と気を付けないとね。まずは、一平と合流するために中心にある広場に行きましょう」



 そうして広場に向かうと、そこは奇怪な状況になっていた。


「フハハハハハハハハ…………!! 待っていたぞ!!」


 街灯の上に腕を組んで変態が待ち構えていたのである。

 ちなみに、街灯の下には変態を捕まえようとしている衛兵たちが、少し離れた場所にはびしょびしょに濡れたうどんとそばがいた。


「どんな状況だよ……?」


 隠密行動とは何なのか?

 何故奴は中二心をそそる格好をしているのか?


 色々と疑問はあったが、あまりあの状況に絡みに行くのが得策ではない事だけは察せられたのだ。 


日本でも前田利家が12歳くらいの奥さんを孕ませたらしいですが、当時でも若すぎるとか言う意見があったとか……。

この世界観は15歳で成人なので、戦国時代の日本と子作りへの価値観は近いはずということで、本作はその伝承に順守しております。


ちなみに、日本の刑法では12歳以下の相手とは同意があっても強制性交罪が適応されるので、注意しましょう。

条例だと県によりますが、基本的には10代は全般的にアウトだったと思います。

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