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春と秋はどちらも過ごし易い季節


「んで、次は誰がやるんだ?」


 兄様の声でうちは正気に戻った。

 チハルの結果だけ何で想定と違うものになってしまうのか?

 取り敢えず、件数を確保しないことには原因の究明が出来ないんだよっ。


「チハルの結果が納得いかないから、今度はチフユさんとチハルでお願いするよっ」

「だそうだぞ」


 兄様の相槌に応じてチフユとチハルが棒を握る。

 チハルが一瞬こちらを見て、ニヤリと不気味な笑みを浮かべたのがうちの不安を掻き立てるんだけど。

 何にしても、やってもらうしかないよねっ。


 [チフユ]   [チハル]

 危危危危危   敬泥棒猫憎

 恐怖愛怖恐    ぶっ殺

 怖守愛守恐   憎呪鏖呪憎

 恐怖愛怖恐    血祭屠

 危危危危危   憎疫病神尊



 なんで、チハルの方に平仮名が出て来てるの!?

 一部熟語になってるし!!

 文字の内容は大方予想通りだけど、うちの想定した結果とは違うモノになっちゃってるんだよ……。


「あんたどれだけチハルを恐れてるのよ……」

「ちょっと昔のトラウマが……」

「アレは仕方がない。俺だって怖かった」


 外野が何か言ってるけど納得いかないよっ。


「チハルは相変わらずだな」

「物凄い殺意が感じられるわね……」

「お兄ちゃんを奪った泥棒猫(ゴミクズ)なんだから、これでもまだ甘い方だと思うよ」

「『敬』と『尊』の字が入ってるから多少は前向きに捉えられる」

「チフユがそれで良いなら良いけど、もう少し悩んでもいいと思うぞ」

「全部悪い言葉になると思ったから、結果としては良い方」

「あんたのそう言う所強いと思うわ」



「チアキ。さっきから話してないけど大丈夫か?」


 兄様が落ち込んだうちを心配して声を掛けてくれたよっ。


「ちょとうちの想定外の結果が続けて出ちゃったからねっ」

「まぁチハルだし気にしたら負けじゃないか?」


 兄様のいう通り、チハルはうちの常識の一歩下をたまに進んでくる。


「それを言ったらチハルに負けた気がするから認めたくないんだよっ」


 でもその状況まで読んで、チハルをうちの考えの支配下に置くから、うちの方が格が上になれるんだよっ。


「お前もお前で負けず嫌いだな……」

「まぁうちだってチハル達よりは兄様の役に立つところを見せたいしねっ。うちが一番兄様の都合の良い女なんだって証明して見せるよっ」

「その言い方は俺が悪人に見えるから止めてくれ……」


 取り敢えず、うちとチハルの検査をもってチハルの結果のバグの理由を探ってやるんだよっ。


「チハル、最後はうちとの検査だよっ」


 うちは裏ボスに挑む覚悟でチハルに声を掛ける。


「望む所だよ。そもそも、こんな玩具でわたしの考えや気持ちを読み取ろうなんて言うのが甘いってことを教えてあげる」


 チハルはさっきと変わらず、うちを小馬鹿にした様な顔をして笑ってるよ。

 チフユなら兎も角、チハルに馬鹿にされるのは納得がいかないねっ。

 そして、うち達は〈兄様好き好きメーカー〉の棒を握ったんだ。


 [チアキ]   [チハル]

 虚虚虚虚虚   誅誅誅誅誅

 無無嫉無無   わたしの誅

 無興狂興無   誅スキル誅

 無無妬無無   忘れてない

 虚虚虚虚虚   誅誅?誅誅



 結果を見て驚愕する。


「チハル、まさかこれって!?」

「だってこの玩具、洗脳魔法で動いてるんでしょ? だったらわたしに効くわけないじゃん」


 確かにチハルのスキルには、【状態異常耐性】とかいう取るに足らない能力があったけど……。


「誰の魔法だろうがスキルだろうが、わたしのスキルは破れないんだよ。【耐性無効】のスキルを持ってようがそれすら無効化できるんだから……」


 チハルの目からハイライトが消えていた。

 完全にチハルがうちよりも上の立ち位置にいる。


「こんなの絶対おかしいよっ!!」

「チアキが何時も言ってるじゃんか。世の中結果が全てなんだよ」


 そんな、うちがチハルに負けるって言うの?

 こんなのは認められない……。

 認める訳にはいかないよっ!!


「そうは言っても、お前の気持ちも漏れてるんじゃないか?」


 そんなうち達に兄様が間に入ってくれた。


「えっ?」

「だって、この『誅』って文字はお前のチアキへの気持ちなんじゃないか? チフユに聞く限りあんまり良い意味じゃなさそうだが……」


 確かに兄様のいう通りだ。

 チハルの結果は、兄様の奴もチナツの奴もチフユの奴もそこまでオカシイ物ではなかった。

 つまり多少は効いていた?


「お兄ちゃんは、こんなキチガイの味方をするの?」

「そういう訳じゃないが、お前の一人勝ちって訳でもないだろって事だよ。チアキがチハルに一本取られたのは事実だけどな」


 しかし、兄様は良くハイライトオフ状態のチハルと会話を成り立たせられるよねっ。


「まぁお兄ちゃんがわたしの勝ちだって認めてくれてるならそれで良いかな」


 チハルは目にハイライトを戻して笑った。


 今回は兄様に免じて負けを認めてあげるけど、次は絶対に勝ってやるんだよっ!!


「それで不具合出たけど、まだ続けるのか?」 

「他の人の結果は適正みたいだし私は続けたい」


 チフユはああ言ってるけど、チナツと自分の結果が見たいだけだろうね。

 うちもサンプルが多い方が後々役に立つから良いんだけどさっ。


チハルの結果がバグってた理由回です。

お兄ちゃんも言っていた通り、チハルの結果は全てが嘘ではありません。

チアキのチハルへの嫉妬は、チアキの闇が絡んでくるのでその内語られるはずです。

チナツの闇回程重くはならないはず、多分……。

どちらにしても、チアキはもっと他人に興味を持った方が良いと思う。

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