表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

探査員

知的生命体の住む星

作者: 石江京子

「ついに発見したぞ」


 宇宙センターは騒然となっていた。

 ときに二×××年。宇宙開発の進む中で、このとき初めて知的生命体が住むと思われる星を見つけたのだった。


 遠くて詳細は分からないものの、地球によく似た星のようだ。

 早速、宇宙探査隊員三人が派遣されることになった。

 その惑星までは、およそ二年かかるという。


 進むこと一年。つまり、ちょうど半分ほど来たところで、三人は前方から同型の地球の宇宙船らしいものが、こちらへ向かってくるのを見つけた。


 多分、向こうが避けてくれるだろう。


 三人はそう思って船を進める。が、避けようとする様子が見られない。


「あああ、ぶつかる!」


 すんでのとこで右側に回避する。

 どうやら、向こうもそう考えたらしい。双方が共に右へ船を傾けたおかげで、正面衝突は免れた。だが、避け切ることはできなかった。宇宙船同士が接触してしまった。

 運の悪いことに、この衝撃で通信回路が壊れたのだった。




 それから一年後。地球に宇宙船が到着した。


 降りてきた三人を見て、宇宙センターの人々は安堵した。


「やあ、お帰り。安心したよ。途中で引き返したんだね」

「連絡が取れなくなったんで、驚いたよ。三人とも無事で何よりだった」


「ええ……」


 三人は受け答えつつも、疑問を感じていた。

 連絡は不能だったが、三人は地球へ引き返した覚えはない。そのまま知的生命体のいる星へ来たつもりだったのだ。


 一体いつ方向転換したのだろう。


 三人は首をかしげながらも、宇宙センターを後にした。




 実はこの三人、もう一つの地球――隣のパラレルワールドの地球の住民だったのである。

 向こうでは、こちらの地球の住民である三人に、この三人と同じことが起こっているだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「ゆるキャラは異星人」(長編完結済み)もよろしくお願いします。
ゆるキャラ

小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
気付かないうちに、もう一つの世界へ…もう一つの宇宙船との遭遇からの展開がさすがで、ラストまで目が離せませんでした。とても興味深く、面白かったです。 コンパクトな中に、インパクトがありますね。読ませて…
[良い点] お見事なショートショートでした! なるほど、そういうことでしたか…! まさにミラーイメージですね、とても面白かったです! 読ませていただきありがとうございました(✿ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾
2024/05/20 10:53 退会済み
管理
[良い点] 隊員さんたちが別の世界に来てしまったことにまるで気づかないくらいだから、よっぽどそっくりな星だったんですね。知っているようで知らない場所。ある意味ではホラーのような側面もあるかなと思いまし…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ